会計スキル・USCPA

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教えて日銀

2009-01-11 20:10:01 | 金融
最近、高橋洋一さんが、金融政策の本を出されたので、読んでいると日銀批判がやたらと出てきます。それもあって日銀のホームページを拝見していたんですな。日銀当座が量的緩和をはずした後で急減して云々と書かれていたんで調べようとしたんですが、こんなのがでてまいりやして、


業態別の日銀当座預金残高1(2008年11月) 


超過準備額 = 準備預金残高 - 所要準備額の推移を見ていただきいんですが、


 都市銀行  地方銀行   第二地銀協加盟行    外国銀行
8月  93     403        192         528
9月 140    1,300         2,617       3,166
10月 120     780         2,390       2,830
11月 110     500        1,240        1,900

リーマンブラザーズがチャプター11を申請したのは、9月15日でしたが、この日銀当座の超過準備額の推移をみていただくと、9月から異様に増えてますな。都銀はあまり変わっていませが、それ以外の業態はかなり高くなっていますね。

以降年末にかけて徐々に戻してきている感じですが、第二地銀と外銀の残高はまだまだ高い水準のままです。これ、必要な残高以上に積み増ししている残高ってことですよね。

私は日銀ウォッチャーじゃないし、金融政策もよくわからない口で、年末の当座の動きが例年どうなっているなんて感覚もないんですが、何事かが起きていることがよくわかりますよね。

この外銀と地銀の動き、尋常じゃありませんな。

金融市場の機能がうまく働かなくなっていることが背景にあるのは間違いないでしょうな。

白川日銀総裁の11月講演

短期金融市場では、コール市場でカウンターパーティ・リスク意識の強まりを背景に取引が減少しているほか、レポ市場でもコール市場との裁定が働かず、レートが高止まりやすくなっています。債券市場では、市場流動性の低下からイールドカーブの歪みが目立っています。為替スワップ市場でも、長めのターム物取引を中心に流動性が著しく低下しています。さらに最近では、投資家のリスク回避姿勢の強まりからCPや社債の発行見送りの動きが広がるなど市場での資金調達環境が悪化しています。こうした状況を踏まえ、日本銀行は、各種のオペ手段を動員して市場への資金供給を行っています。同時に、オーバーナイトの無担保コールレートを誘導目標金利水準の近傍に誘導するために資金吸収オペレーションを並行して行っています。

とのことなんですな。

資金がとりにくくなっている業態に、特に資金を供給しているってことなんですかな。

まあ、この辺の落ち着きぶりを見ていくのも、金融市場の状況を確認するにはいいかもですね。