yaaさんの宮都研究

考古学を歪曲する戦前回帰の教育思想を拒否し、日本・東アジアの最新の考古学情報・研究・遺跡を紹介。考古学の魅力を伝える。

南京・鳳陽・開封報告-2 南京を歩くの条

2009-09-18 07:38:11 | 歴史・考古情報《東アジア》-1 中国
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 南京市内を踏査。北辺の堀跡付近にて。



大行宮という地名付近のビル
では工事に際し遺物や遺構が出たが、残念なことに発掘調査はできなかった。そこで南京市が図書館の増設を計画した時に本格的な発掘調査を実施して素晴らしい遺跡を発見した。



図書館の裏の入口に表示された遺跡



耐圧ガラスで保護?されて市民は自由に歩き回ることができるのだが・・・



下に置いてあるのはこの様な復元模型である。これこそ地上に展示ケースでも置いてみせればいいのに・・・・・?



展示施設の壁に貼られたかつての南京調査の状況。



南京博物院の正面建物



南京市博物館の入口



修理中の収蔵庫に葺かれる予定の緑釉瓦

以下しばらく興味ある展示品のいくつかをご紹介します。もちろんあくまで私の興味の対象です。



瑠璃碗 日本にも入っているカットグラスの一つである。



中国の資料館・博物館にはなぜか硯の展示が極めて少ない。日本の硯の変遷を調べている私には大いなる不満である。南京市では唯一展示があった青磁の三足硯である。



図書館増設時に発見された磚敷き道路遺構の本物である。このコーナー付近にも公開展示と同じようなパネルが並んでいた。もう少し工夫すれば違いが出せるのにな、と思ったが、とにかく南京市ではかなり新しい趣向で挑戦しているように思える。頑張って欲しい。



秦淮河の一角で見付かった木簡である。米25石の搬送に関するものらしい。三国時代の呉の国の港の施設ではないかと聞いてみたが明確な返事はなかった。恐らくそうだろう。都市機能を考えるとても重要な資料だ。



封緘木簡



西水関の一角で発見された注口土器である。張先生によれば沈没船の資料ではないかという。まとまって完形品の土器群が発見されているらしい。とても興味深い資料であり、東水関とあわせてこれからも追究していきたい遺跡である。



門扉の軸受け(上下)である。鉄製の資料である。先般大野城で発見されたものとは構造が異なる。韓国と中国の違いであろうか。

この他、南京市が調査中のマンション予定地での事前調査。秦淮河の規模を確認するためにあちこちにトレンチを設けているという現場を見学しその変遷をつぶさに観察することができた。川幅を確認するという困難な調査に挑んでいる担当者に大いに敬意を払いたい。現地見学はこれで終わり。この後地下鉄に乗って大学に戻ることに。





地下鉄のホームの掲示



なかなか見やすく、日本的でスマートだった。



今日も団長さん(右)、裏の団長さん(左)、その黒衣(中)の皆様お疲れ様でした。しっかり飲んで休んで下さいね。

※ これからまだまだ南京の踏査地はあるのですが、時間が来ましたのでこの続きは明日以降に。これから次の訪問地鳳陽に向かいます。南京はこの間ずっと雨で沓もズボンもずぶ濡れ。さて鳳陽ではネットに繋がるかどうかよく判りません。

 オバマ大統領のヒロシマ86,ナガサキ89訪問を求めよう!!

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