yaaさんの宮都研究

考古学を歪曲する戦前回帰の教育思想を拒否し、日本・東アジアの最新の考古学情報・研究・遺跡を紹介。考古学の魅力を伝える。

40年ぶりの歯医者の条

2015-07-05 18:10:06 | 歴史・考古情報《日本》-1 宮都
 金曜日に歯医者に行ってきました。40年ぶりの元職場でした。
 すっかり変わっていて、なんと治療台の椅子の前には大きな画面があり、洋画が流れていました。



 私が技工士見習いをしていた頃はもちろんそんな気の利いた診察台なんてありませんでした。上から何本も延びた「ドリル」をみた途端泣き出す子供もいた時代でした。診察室の奥に薄暗い技工室があり、次々と運ばれてくる歯形に石膏を流すのが主な仕事でした。時々レントゲンを写す所作があり、直ぐに現像に回されてきました。仕事に慣れてくると削られた虫歯治療のための穴に蝋を入れ、金歯の原形を造る仕事が回ってきました。原形ができるとこれを耐火材に埋め込み、遠心力を利用して金を溶かし込むと「金歯」のできあがりです。先日は技工室まで覗くことはできなかったのですが、きっと近代化されていることでしょう。次回には是非覗いてみたく思います。

 歯医者に何しに行ったのか?って、そりゃ「治療」ですよ。

 とはいってもはっきりどこかが悪いわけではなく、時々物を思い切り噛むと奥歯がぐらついたような感じになったり、少し痛みを感じたりするので、最新設備に変えたという従兄弟の息子さんのやる歯医者の見学がてら行った次第なのです。私が仕えた叔父はもう他界し、従兄弟も最近完全に息子に譲って引退。果たして息子の腕は??という関心もあって予約を入れた次第なのです。

 住居も全て建て替えたので、どこが入り口かも判らずウロウロ。受付で聞いてやっと従兄弟の住む建物へ。この辺りもすっかり変わって面影はほとんどない。雑談をするうちに予約時間が来て診察室へ。
 息子さんは立派な歯医者になっていて、とても手際いい。その上、とても優しい。これなら患者もようけ来るに違いない。密かにそんなことを思いながら診察台へ。おそるおそる口を開けると診察開始。例の鏡やらを使って歯の状態をチェック。そしてレントゲン。と一通りの手順を踏むと診断。なんと目の前にモニターがあって、今撮ったばかりの口内の写真が提示される。

 少々不安な気持ちで診断結果を聞く。

 「きれいな歯ですね!」
 「これで40年以上は医者に来たことがないとは信じられん!」
 恐る恐る
 「虫歯は?」と聞く。
 「一本もありませんよ。本当にきれいな歯ですね。」
 (内心ホッとする)
 「ただ、少し歯石が溜まっているので、それのチェックと除去の予定を考えましょう」
 ということで次回に本格的な歯石除去の「治療」が始まることに。暫く待っていると、「時間ができたので少し前歯の歯石だけ取っておきましょう」ということになり、最新の機械で今度は若い歯科衛生士のおねえさんに歯石の説明と除去をやって頂く。

 ということで40年ぶりの歯医者での診察結果は①32ほんの歯全てに虫歯無し、②歯周病も問題なし、③前歯6本に歯石が多いが、後は簡単に処置できる、ということで無事終了。

 なんといっても虫歯無し!!はすばらしい。歯医者さんに褒められたのだからこれまた嬉しい。ま、ご存じの方はご存じかも知れませんが、私はこうした経歴もあり、いつもポケットに歯ブラシを入れ、いつでもどこでもすぐ磨く習慣がある。なんといっても学生には有名で、還暦のお祝いはナナナント、歯ブラシ60本だった!!(笑)

 というわけで、このまま歯磨きを励行すれば、火葬場でも焼き上がった骨にはきれいな歯だけが残るかも知れない。(笑)

 皆さんも食べたら磨く、丁寧に磨く、自分の舌で汚れをチェックしながら隅々まで丁寧に磨く。これを怠らないで下さいね。

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 なお、従兄弟の歯医者は長岡京市花山に所在し、直ぐ近くに長岡天神の八条が池が広がるとても閑静な住宅街。お近くで歯に問題が起こればご利用下さい。先生は男前で優しいですよ。










第1回 講座「長岡京歴史よもやま話」開講の条

2015-07-05 13:29:46 | 歴史・考古情報《日本》-1 宮都
 長岡京歴史散策の会の事業第二弾として「講座 長岡京歴史よもやま話」が開講されます。
 この講座は、日本古代の王宮・王都の歴史や考古学の最新調査成果及び研究成果をスライド写真等でわかりやすく解説する企画です。
 長年、三重大学にて日本考古学や東アジアの比較考古学を講義してきた山中が、主に1・2年生を対象に行ってきた考古学入門講義を基礎に、長岡京など奈良・平安時代の歴史について写真や図表を中心にお話しする講座です。大学での講義でも時に応じて行ってきた最新の考古学関係ニュースの解説も行っていきます。また、東アジアの王宮・王都との比較、世界の都市文化との比較などについても折に触れて紹介していこうと思っています。

 例えば、5月22日の新聞各紙は奈良文化財研究所の小田裕樹さんの最新の研究成果「奈良時代の盤上遊戯に関する新知見」という発表を大々的に伝えました。そこで、7月1日に三重大学で子なった教養教育での日本考古学Aの授業では公表された資料をパワーポイントにまとめこんな授業をしました。その一部です。 





















以下、現代のユンノリの遊び方の紹介、古代の「カリウチ」と呼ばれた遊びに用いられた用語が『萬葉集』に取り込まれているという小田さんの指摘などを紹介しました。



その上で、正倉院に残されている囲碁、双六、投壺などの遊びに関係する宝物を紹介し、中国の石像からみられる遊び方の紹介なども行いました。また、事などの音楽が魂を振るわせる祭祀行為に始まること、このため、弥生時代の遺跡や前期古墳の副葬品に琴や琴柱が出土することなども確認しました。また、独楽も魂を奮い立たせる祭祀道具が後に子供達の遊びとなる事例なども資料を基に確認しました。
 
 こんな感じの授業の一端をお話しする企画で、第1回はトイレがテーマです。
 最新のトイレ研究の成果を通して日本の古代社会がいかなる状態であったかを解説します。
 なぜいきなりトイレか、て?。それは聞いてのお楽しみにして下さい。

 講座 長岡京歴史よもやま話
 第1回 「長岡京と世界のトイレ」
   人間社会には不可欠なトイレは、近年生物学からの方法論の提示により、その空間を特定することが可能になり長岡京内からも発見することができました。世界のトイレ文化を視野にトイレを考古学します。

 ・日時 2015年8月4日(火) 10時~12時 会場:中山修一記念館(阪急電車西山天王山駅下車徒歩15分)

予告
 第2回 「長岡京の風呂と世界の風呂習慣」
 現代の日本人家庭にはお風呂があり、毎日のようにお風呂に入る。しかし、こうした習慣が始まったのもつい最近のことであり、わずか半世紀前まで、家庭に風呂はなく、銭湯を使うことが大半であった。日本人の風呂好きはローマ人と比較されることが多いが、歴史資料は意外なことを教えてくれる。
 ・日時 2015年10月予定  10時~12時 会場:未定

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長岡京歴史散策の会が立ち上がりましたの条

2015-07-04 22:50:08 | 歴史・考古情報《日本》-1 宮都
 「長岡京歴史散歩」と「講座 長岡京歴史よもやま話」を二大事業とする会を立ち上げました。
 長岡京歴史散策の会の公式ブログ(ホームページ)にもアップしました。興味のある方は是非ご参加下さい。
 
 長岡京歴史散策の会

 と名付けました。まだ親しい仲間と立ち上げた会ですので、仲間のお家に集まって代表を私が務め、事務局長と顧問を決めただけですが、これからさらに仲間を募って、近い将来NPO法人にでもできればなと思っております。

 以下が、発足にあたって作成した「趣意書」です。

 「長岡京歴史散策の会」発足にあたって

 Ⅰ 趣旨
 
 2015年(平成27)は、長岡京跡の発掘調査が始まって60年、長岡宮跡に初めて鍬を入れた中山修一先生生誕100年という記念すべき年にあたります。発掘調査はすでに2200回を超え、得られた成果は膨大な量に上ります。そこで、長岡京を調査、研究してきた者が、その成果を分かりやすく解き明かす会を発足します。気候の良い時期には発掘調査現地を訪ね、それ以外の季節には、資料や写真で成果に迫ります。時には中国や朝鮮など、東アジアの王宮・王都とも比較してみます。世界の都市文化との比較も参考になるでしょう。多彩な事業を通して地域を愛する人々が気軽に集う場を提供し、長岡京の歴史に親しむことを目的に活動します。

Ⅱ 事業
 
 二つの事業を中心に活動を展開します。

 1 長岡京歴史散歩

 ①趣旨
 現在のシステムでは、発掘調査が終了すると調査地は埋め戻され、新たな施設が建設されて調査によって発見された遺物や遺構がいかなる状態であったかについてはほとんど知ることができません。そこで、調査に携わった専門家によって、長岡京跡の発掘調査地点を中心に、関係遺跡、関連社寺、資料館などを巡り歩き、その意義を学びます。
 ②参加費
 資料代(その他に有料施設の見学に要する費用等実費負担をお願いします。)
 ③開催
 3・5・9・11月第四土曜日を予定 
 案内 当面は山中 章(三重大学名誉教授)が務めます。
     案内人に参加していただける方を募集中です。

 2 講座 長岡京歴史よもやま話
 ①趣旨
 日本古代の王宮・王都の歴史や考古学の最新調査成果及び研究成果をスライド写真等でわかりやすく解説します。東アジアの王宮・王都との比較、世界の都市文化との比較などについても折に触れて紹介していこうと思っています。最新の発掘調査情報の解説も行っていきます。
 ②開催
 2・4・6・8・10・12月を基本に予定しています。10時~12時二市一町の公共施設を巡回する予定です。

 Ⅲ 運営

 ・ 事務局:会の運営、企画・立案のために事務局を置きます。
 ・ 事務局 〒617-0002 向日市寺戸町中野4-1
   代表   山中 章(三重大学名誉教授)
   副代表 1名・ 事務局長 1名・ 顧問 複数名
   所在地 612-0877 京都市伏見区深草僧坊町96-3 山中 章 電話/FAX 075-642-3424
 ・ 広報
   長岡京歴史散策の会ホームページ
   URL  http://blog.goo.ne.jp/ngaokakyourekisisannpo
   メール nagaokakyourekisisannpo@gmail.com
 ・ 原則ボランテア活動です。会費は徴収しません。現地見学や講座開催に伴う実費はその都度徴収し、事業運営します。

 Ⅳ その他

 ・ 完全なボランテア活動ですので、応援して下さる方を募集中です。

 Ⅴ 2015年度事業計画

 Ⅰ 長岡京歴史散歩事業
   1) 第1回:大極殿周辺を歩いて長岡京の魅力を探る  実施済み
    ・2015年5月30日(土) 12時45分 阪急電車京都線 西向日駅西口集合
〈主なコース〉 朝堂院南門→西第四堂→西第三堂→嶋院→長岡宮西大垣→向日神社→元稲荷古墳→西宮(前期内裏)→大極殿・朝堂院→西向日駅

2) 第2回:西市を歩く
   
   ・2015年9月26日(土) 12時45分 阪急電車京都線 西山天王山駅集合
〈主な予定コース〉 西山天王山駅(本日の見所解説) → 長岡京造酒遺跡(立命館中・高等学校)→ 恵解山古墳 → 中山修一記念館 → 勝竜寺城跡・神足遺跡 →  長岡京西市周辺(乙訓高等学校)周辺)→ 開田遺跡 → 16:00阪急電車長岡天神駅解散予定

3) 第3回 桓武天皇のルーツを探る-1 百済王氏と山部親王

 
  ・ 2015年11月28日(土)12時45分京阪電車 交野線宮之阪駅集合15時30分解散予定
〈主な予定コース〉 京阪電車交野線宮之阪駅(全体説明)→禁野車塚古墳→百済王神社→百済寺跡→禁野本町遺跡→京阪電車宮之阪駅解散

4) 第4回 東宮(後期内裏)周辺を歩いて長岡京の変化を感じる
  
  ・ 2016年3月26日(土) 12時45分 阪急電車京都線 西向日駅西口集合(朝堂院西第四堂跡ガイダンス施設)
〈主な予定コース〉 朝堂院東第四堂→朝堂院東第四堂跡→築地跡→東宮(後期内裏)→春宮→宮城東大垣→南院→西向日駅

Ⅱ 講座 長岡京歴史よもやま話事業
 1) 第1回 「長岡京と世界のトイレ」
   人間社会には不可欠なトイレは、近年生物学からの方法論の提示により、その空間を
  特 定することが可能になり長岡京内からも発見することができました。世界のトイレ
  文化を視野にトイレを考古学します。
 ・日時 2015年8月4日(火) 10時~12時 会場:中山修一記念館(阪急電車西山天王山駅下車徒歩15分)

 2) 第2回 「長岡京の風呂と世界の風呂習慣」
 現代の日本人家庭にはお風呂があり、毎日のようにお風呂に入る。しかし、こうした習慣が始まったのもつい最近のことであり、わずか半世紀前まで、家庭に風呂はなく、銭湯を使うことが大半であった。日本人の風呂好きはローマ人と比較されることが多いが、歴史資料は意外なことを教えてくれる。
 ・日時 2015年10月予定  10時~12時 会場:未定

 3) 第3回 「飛鳥宮誕生」
 日本の古代国家が王権の中枢部に置いた王宮の実態が明らかになるのは6世紀末のことである。「飛鳥宮」と総称される6~7世紀の王宮が長岡京とどのような相違点、共通点を持つのか、日本古代の初期王宮の姿を確認する。  
 ・日時 2015年12月予定  10時~12時 会場:未定

 4) 第4回 「世界の都市と比較する-1~フェニキア都市と長岡京~」
 かつて平城京や長岡京は都市ではないという議論があった。都市の概念は東西で相当の違いを見せるように見えるが、実態はどうなのか。都市発祥の地とされる地中海地域の都市を見ながら長岡京と比較してみる。
 ・日時 2016年2月予定  10時~12時 会場:未定

>Ⅲ 中山修一先生生誕100年記念特別講演会
  中山修一先生は1915年(大正4)Ⅶ月19日、当時の乙訓郡新神足村にお生まれになり1997年4月30日、81歳でお亡くなりになるまで長岡京一筋に調査・研究に努められて参りました。先生の生誕100年を記念した講演会を開催しようと考えています。詳細は後日お伝えしますので、ご参加頂きますようお願い申し上げます。
  ・日時 2015年10~11月 会場未定
  ・講師 未定
  ・共催 長岡京市ボランテアガイドの会(予定) 

こんな形で少しずつ進めていこうと思っております。お近くにお住まいで興味をお持ちの方はご参加下さい。
なお、各事業の詳細は今後、この公式ブログ(ホームページ)を使ってお知らせして参ります。

 引き続き第1回 講座 長岡京歴史よもやま話の詳細をご案内いたします。しばらくお待ち下さい。

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