本年度の人文学部公開ゼミが始まっている。
既に9月11日に一番バッターの赤岩隆先生の「アガサ・クリスティの自伝を読む」でスタートしているのだが、私の第1回が今日あった。
今年は11人(組)の先生方しか登録しておられず、とても寂しい限りなのだが、それぞれの中身はとても濃いものばかりである。既に募集は終わっているのだが、開講日の5日前までなら定員に達していなければ受け付けてくれるという。全て
無料!!
私はこの制度が始まって以来毎年エントリーし多くの市民の方に聞きに来てもらっているのだが、80人近くもいる教員のたった11人とは情けない限りだ。聴講無料だから、もちろん講師料も出ないのだが、それが理由なのだろうか。この頃の大学は学期期間中が余りに忙しいから休みまでつぶして「奉仕」する気になられないのかもしれない。ま、私のように「暇人」が協力すれば済むことなのだろうと自覚し、毎年開講しているのだが、ちょっと寂しい気がする。
さて、今回は本年3月末に刊行した『伊勢湾岸地震履歴の総合的研究』の成果を基に表記のようなタイトルで「地震考古学」の話をすることにした。この冊子は中日新聞で取り上げて頂き、少し残部があるので希望者はどうぞ、と書いていただくと申し込みが殺到し、あっという間になくなった。
申し込まれた方には申し訳ない気がしたもので、罪滅ぼしに冊子を全部コピーして資料に使おうと思って事務の方に印刷をお願いしたところ、コピーするのが大変だからと、あっさり増刷することになった。ただしカラーではないところがちょっと残念だが、ま、元の冊子もカラーは一部なので遜色はない。
もちろんそんなことは誰にも言っていないのだが、なんと申し込みが殺到して、85人もの希望者が出た。大体「ゼミ」なので、少人数の「講義」が売りなので、余り多いのはいかがなものか?と主催者側から若干の疑問も呈されたのだが、お断りするわけにもいかないので、希望者は全員受け入れて下さい!とお願いするとこうなったのである。私は多くても少なくてもどっちでもいいのだが、多いに越したことはないと思っているので悪い気はしなかった。その上、冊子の増刷が可能になったものだから、内心とっても嬉しかったのである。
第1回の今日は「地震考古学とは?」ということで、余り聞き慣れない地震と考古学がどの様に結びつくのかをお話しした。特にこの話のきっかけとなった三重大学構内から発見された鬼が塩屋遺跡の中で話をさせていただくもので、きっかけになった遺跡をご案内することから始めた。皆さんとても熱心で、短い距離の歩く間もひっきりなしに質問が浴びせ帰られた。
遺跡見学の後は教室へ戻ってスライドを用いて頭書のテーマについていろいろ話をさせていただいた。
とにかく三重大学全体がとても大きな地震に見舞われていることを判っていただいただけでも大きな成果ではなかったかと思っている。その中でも先日のブログで紹介した高槻市の今城塚古墳の地震痕跡の最新情報も交えて話せたのはよかったのでは?と自己満足しているところである。
次回は来週の土曜日10月6日10時半から人文学部の大会議室(3階)でやる予定である。
次回(第2回 10月6日(土))のテーマは「天平地震・貞観地震の記録を探る~東アジア規模の大災害の実態と復旧~」次々回(第3回 10月20日(土))は「明応地震と安濃津の崩壊~海に沈んだ大港~」の予定である。特に第3回目はたまたま昨年度の発掘調査地の直ぐ南をまた発掘しなければならず、うまくいけばその現場も見ていただくことができるのではないかと思っている。なかなか生の地震履歴は見られないので参加者には印象深いものになると思っている。
実は、たまたまこれと並行して中日文化センターでもう少し内容を膨らませて6回のカルチャーをやる予定だったのだが、こちらは有料なもので、ひょっとしたら三重大のものが無料ということがどこかから伝わって希望者がたったの7人となり、開講できなくなってしまった。ちょっと残念な気がするが、「無料」には勝てないかも。中日文化センターの担当者の方、申し訳ありませんでした。
なお、第2回では、これも既にブログで紹介した734年の河西回廊を襲った大地震とその2ヶ月後に日本列島を襲った天平大地震との関係も少し考えてみようと思っている。
(余り大きな声で言えないのですが、もしよかったらこっそりおいでいただいてもいいですよ(笑))
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/b6/c0ee2c01bcf110d13bbd909f4138e6dc.jpg)
鬼が塩屋遺跡から大量に発見される土錘。これらは1800年ほど前、大学一帯で網による魚取りが盛んに行われていたことを示す。
こいつをポチッと押して下さいね→![人気ブログランキングへ](http://image.with2.net/img/banner/banner_22.gif)
既に9月11日に一番バッターの赤岩隆先生の「アガサ・クリスティの自伝を読む」でスタートしているのだが、私の第1回が今日あった。
今年は11人(組)の先生方しか登録しておられず、とても寂しい限りなのだが、それぞれの中身はとても濃いものばかりである。既に募集は終わっているのだが、開講日の5日前までなら定員に達していなければ受け付けてくれるという。全て
無料!!
私はこの制度が始まって以来毎年エントリーし多くの市民の方に聞きに来てもらっているのだが、80人近くもいる教員のたった11人とは情けない限りだ。聴講無料だから、もちろん講師料も出ないのだが、それが理由なのだろうか。この頃の大学は学期期間中が余りに忙しいから休みまでつぶして「奉仕」する気になられないのかもしれない。ま、私のように「暇人」が協力すれば済むことなのだろうと自覚し、毎年開講しているのだが、ちょっと寂しい気がする。
さて、今回は本年3月末に刊行した『伊勢湾岸地震履歴の総合的研究』の成果を基に表記のようなタイトルで「地震考古学」の話をすることにした。この冊子は中日新聞で取り上げて頂き、少し残部があるので希望者はどうぞ、と書いていただくと申し込みが殺到し、あっという間になくなった。
申し込まれた方には申し訳ない気がしたもので、罪滅ぼしに冊子を全部コピーして資料に使おうと思って事務の方に印刷をお願いしたところ、コピーするのが大変だからと、あっさり増刷することになった。ただしカラーではないところがちょっと残念だが、ま、元の冊子もカラーは一部なので遜色はない。
もちろんそんなことは誰にも言っていないのだが、なんと申し込みが殺到して、85人もの希望者が出た。大体「ゼミ」なので、少人数の「講義」が売りなので、余り多いのはいかがなものか?と主催者側から若干の疑問も呈されたのだが、お断りするわけにもいかないので、希望者は全員受け入れて下さい!とお願いするとこうなったのである。私は多くても少なくてもどっちでもいいのだが、多いに越したことはないと思っているので悪い気はしなかった。その上、冊子の増刷が可能になったものだから、内心とっても嬉しかったのである。
第1回の今日は「地震考古学とは?」ということで、余り聞き慣れない地震と考古学がどの様に結びつくのかをお話しした。特にこの話のきっかけとなった三重大学構内から発見された鬼が塩屋遺跡の中で話をさせていただくもので、きっかけになった遺跡をご案内することから始めた。皆さんとても熱心で、短い距離の歩く間もひっきりなしに質問が浴びせ帰られた。
遺跡見学の後は教室へ戻ってスライドを用いて頭書のテーマについていろいろ話をさせていただいた。
とにかく三重大学全体がとても大きな地震に見舞われていることを判っていただいただけでも大きな成果ではなかったかと思っている。その中でも先日のブログで紹介した高槻市の今城塚古墳の地震痕跡の最新情報も交えて話せたのはよかったのでは?と自己満足しているところである。
次回は来週の土曜日10月6日10時半から人文学部の大会議室(3階)でやる予定である。
次回(第2回 10月6日(土))のテーマは「天平地震・貞観地震の記録を探る~東アジア規模の大災害の実態と復旧~」次々回(第3回 10月20日(土))は「明応地震と安濃津の崩壊~海に沈んだ大港~」の予定である。特に第3回目はたまたま昨年度の発掘調査地の直ぐ南をまた発掘しなければならず、うまくいけばその現場も見ていただくことができるのではないかと思っている。なかなか生の地震履歴は見られないので参加者には印象深いものになると思っている。
実は、たまたまこれと並行して中日文化センターでもう少し内容を膨らませて6回のカルチャーをやる予定だったのだが、こちらは有料なもので、ひょっとしたら三重大のものが無料ということがどこかから伝わって希望者がたったの7人となり、開講できなくなってしまった。ちょっと残念な気がするが、「無料」には勝てないかも。中日文化センターの担当者の方、申し訳ありませんでした。
なお、第2回では、これも既にブログで紹介した734年の河西回廊を襲った大地震とその2ヶ月後に日本列島を襲った天平大地震との関係も少し考えてみようと思っている。
(余り大きな声で言えないのですが、もしよかったらこっそりおいでいただいてもいいですよ(笑))
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/b6/c0ee2c01bcf110d13bbd909f4138e6dc.jpg)
鬼が塩屋遺跡から大量に発見される土錘。これらは1800年ほど前、大学一帯で網による魚取りが盛んに行われていたことを示す。
こいつをポチッと押して下さいね→
![人気ブログランキングへ](http://image.with2.net/img/banner/banner_22.gif)