さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

武則天― The Empressー(第36話~第40話)

2020-03-08 23:56:04 | ドラマ鑑賞
李承乾による謀反とは無関係であったことが証明されて釈放された武媚娘。一方、投獄中の武媚娘を殺そうとしたことが発覚した、韋貴妃は、拷問で関係を白状されると困る魏王・李泰によって手首の血管を切られて死ぬ。韋貴妃はこれまで武媚娘を何度も拷問したり殺そうとしたりしたけれど、拷問に負けない武媚娘とは違い、韋貴妃は守勢に回ると弱くてあっけなかった。死ぬ直前に現れる楊淑妃。麗しの楊淑妃も実はワルだということが分かる瞬間である。だが、武媚娘の最大の敵であった韋貴妃の死後、立ちはだかってくるのは親友であった徐慧である。武媚娘は徐慧の裏切りを徐々に気づきつつあった。

36~40話の見どころは、武媚娘が稚奴(李治)を教育し、皇太子に向けて一歩前進させるところである。

武媚娘や徐慧は、もともと素養がある状態で入宮しているし、太宗に仕えながら上奏文を筆者する仕事をしているから、最近の事案を知ることができる。また武媚娘は釈放された後、才人から位を一つ下げられ、蔵書閣で古書の筆写をさせられることになるが、そこには名著がいっぱい。武媚娘は、ろくに政治を学んだことがない稚奴(李治)に、政治を知るために読んでおくべき古書と最近の上奏文を読ませ、筆写させる。かつ朝議で太宗から質問されるであろうことへの想定問答を作成し、それを稚奴に覚えさせるのだ。興味深いのは、古書は竹簡の巻物になっており、上奏文は紙に表紙がついて、縫わずに折り曲げたもの(御朱印帳に似ている)になっていることだ。保存性の問題から古書は竹簡なのかなぁと考える。

果たして、朝議で太宗から「蘇楼寒と北伐について自らの考えを延べよ」という問いが出され、魏王李泰が慎重派、呉王李恪が好戦派と分かれるが、そこへ稚奴(李治)が登場し、「征伐する口実はあるから闘うべきだが、冬の補給路が大変で、周辺友好国が援助するとは限らないため10年計画で、遠征を数回実施すべし」との意見を主張する。

ここの場面、このドラマの解説サイトがないため、中国での周辺国の呼び名が、日本で習う国名と異なることがあるため、非常に分かりにくい。

北伐とは、太宗の晩年の失敗である高句麗遠征のことを指すのだろう。だが蘇楼寒(スロハン)と段済が誰のことを指すのか、サイト検索しても分からなかった。わずかに楼寒という名前が、新羅王の名(中国側の呼び方)として見えるが、377年頃の人物につき、時代が違い過ぎる。ただもしかしたら朝鮮側の人物の中国側からの呼び名かも知れないね。このころの高句麗の対唐強硬派といえば、淵蓋蘇文であり、融和派の栄留王を殺して甥の宝蔵王を擁立している。唐はその懲罰を名目に644年11月に高句麗への侵攻を開始し、645年2月には太宗が親征する大規模な戦争となった。太宗自ら高句麗遠征をしていたころ、日本では大化改新が起こるわけだな・・というのは置いといて、蘇楼寒や段済がいまここに上げた人物の中国名なのかどうかは定かではない。

他にもわからない国名がいっぱい出て来る。高昌国は西域のトルファンだと分かるが、焉耆国にいたっては読み方すら分かんない。えんき国といい、高昌国の隣国で、やはり高昌同様にオアシス都市国家で、西突厥の属国となったらしい。漠北はモンゴル(外蒙古)だ。

そもそも日本のことを東瀛(とうえい)と言っているくらいだから、国名の分かりにくいことこの上ない。やはり誰か解説してくれないかのう。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 塩麹ごはん | トップ | ブラタモリ「甲賀・信楽~歴... »
最新の画像もっと見る

ドラマ鑑賞」カテゴリの最新記事