このカテをしばらく放置していたが、4月下旬は漫画の新刊にけっこう散財した。
「銀の匙」「ジャイキリ」「シャーロッキアン!」・・・そして、みなもと太郎「風雲児たち」
数ある漫画の中でも、ワタシが「人生のバイブル」としている作品で、
リイド社版の幕末編のみならず、それ以前の潮出版社版の全30巻や
「風雲児たち」の原点と言える「ニッポン意外史」もそろえているのがささやかな自慢である。
この作品の登場人物は、転勤族であるワタシの居住地になぜかよく重なる。
- 大学生時代:仙台市(林子平・工藤平助ゆかりの地)
- 99~01年:群馬県太田市(高山彦九郎ゆかりの地)
- 01~03年:青森市(最上徳内ゆかりの野辺地が目と鼻の先)
- 03~05年:福岡県豊前市(前野良沢・島田虎之介・福沢諭吉ゆかりの中津の隣町)
公私ともに、この作品で得た知識がどれほど役に立ったか、図り知れない。
振り返ると、九州は鹿児島・長崎ほか、風雲児ゆかりの地の宝庫で、
日田(彦九郎捕縛の地・広瀬淡窓ゆかりの地)や久留米(彦九郎最期の地)にも立ち寄った。
熊本県人吉市の在住時、地元の郷土史家との会話の中で、話題が彦九郎に及んだ際、
「ひこくろさんは人吉の○×峠を越えて薩摩に入ったんだよ」と教えてもらい、
「オレの人生、なんか彦九郎の足跡を追っているなあ」と妙な思いを抱いたこともある。
・・・まあ、佐久間象山に「愚者の発想だ」とたしなめられそうだが。
しかし、現代に生きるワタシですら、そんな思いにとらわれるのだから、
幕末の吉田寅次郎の感慨たるや、かなりのものがあったと想像できた。
さて最新第20巻。物語が「桜田門外の変」前夜に及んだ。
次巻では、いよいよ直弼や襲撃浪士の最期が語られる。
多くの小説や映画、漫画でも黒鉄ヒロシ「幕末暗殺」などが
再三とりあげた題材をどのように語るか楽しみにしている。もちろん連載誌も読み進めているが
ただ・・・ホントに明治2(1869)年の箱館戦争で完結できるのか、かなり心配である。
みなもと氏の漫画をワタシが初めて読んだのは10歳<5年の学習の「とんでも先生」
「風雲児たち」を読み始めたのは、光太夫漂流の第10巻が出た高校生時代で、
彦九郎や子平が亡くなった第16巻に著者からサインをもらったのが大学生時代である。
それから20年以上の年月がたち、著者65歳の今年に、ようやく桜田門外の変。
2002年初版の幕末編第1巻が、弘化2(1845)年からスタートしているので、
10年間で物語を15年進めて残り9年となった。
だが、これから先は歴史上の大事件のオンパレードで、相当の年月を要するとみる。
天狗党の乱では、幕府軍総督の田沼意尊(意次のひ孫)にも言及するのだろうし
「雲竜奔馬」の回り道がつくづく残念でならない。
50歳を過ぎてコミケに参加し、第20巻で「まどマギ」ネタを盛り込むなど
「漫画のバケモノ」(みなもと漫化?)と呼べる著者の意欲と生命力に期待するしかない。
多くの歴史漫画が「歴史の物語を描くため、漫画という手段を選んだ」のに対して、
「風雲児たち」は「面白い漫画を描くため、歴史という題材を選んだ」というのが私論。
似ているようで、他とは一線を画しているこの作品を長く楽しみたいと願っている。
- NOAH後楽園大会
GHCヘビー戦は、リングアウト・反則裁定なしの一戦を森嶋が制してV2。マイバッハ残念。
モリシは本人ブログによると、大会前のオフに、我が家がよく知っている
小岩のかかりつけの整体院に足を運んだとか。身体をメンテナンスした甲斐があったね。
GHCジュニア戦は、金丸が中嶋を下して6度目の戴冠。さすがである。
そして、7月22日の両国大会開催が正式に発表された。
角界出身の力皇の引退セレモニーにふさわしい会場だが、杉浦の復帰戦もありそうな。
新日・全日の合同大会やWWEの2連戦に挟まれての開催だが、成功を祈っている。