ふくろたか

札幌と福岡に思いを馳せるジム一家の東京暮らし

完結を祈る

2012年05月10日 | 漫画・アニメ・特撮

このカテをしばらく放置していたが、4月下旬は漫画の新刊にけっこう散財した。

「銀の匙」「ジャイキリ」「シャーロッキアン!」・・・そして、みなもと太郎「風雲児たち」

数ある漫画の中でも、ワタシが「人生のバイブル」としている作品で、

リイド社版の幕末編のみならず、それ以前の潮出版社版の全30巻や

「風雲児たち」の原点と言える「ニッポン意外史」もそろえているのがささやかな自慢である。

この作品の登場人物は、転勤族であるワタシの居住地になぜかよく重なる。

  • 大学生時代:仙台市(林子平・工藤平助ゆかりの地)
  • 99~01年:群馬県太田市(高山彦九郎ゆかりの地)
  • 01~03年:青森市(最上徳内ゆかりの野辺地が目と鼻の先)
  • 03~05年:福岡県豊前市(前野良沢・島田虎之介・福沢諭吉ゆかりの中津の隣町)

公私ともに、この作品で得た知識がどれほど役に立ったか、図り知れない。

振り返ると、九州は鹿児島・長崎ほか、風雲児ゆかりの地の宝庫で、

日田(彦九郎捕縛の地・広瀬淡窓ゆかりの地)や久留米(彦九郎最期の地)にも立ち寄った。

熊本県人吉市の在住時、地元の郷土史家との会話の中で、話題が彦九郎に及んだ際、

「ひこくろさんは人吉の○×峠を越えて薩摩に入ったんだよ」と教えてもらい、

「オレの人生、なんか彦九郎の足跡を追っているなあ」と妙な思いを抱いたこともある。

・・・まあ、佐久間象山に「愚者の発想だ」とたしなめられそうだが。

しかし、現代に生きるワタシですら、そんな思いにとらわれるのだから、

幕末の吉田寅次郎の感慨たるや、かなりのものがあったと想像できた。

さて最新第20巻。物語が「桜田門外の変」前夜に及んだ。

次巻では、いよいよ直弼や襲撃浪士の最期が語られる。

多くの小説や映画、漫画でも黒鉄ヒロシ「幕末暗殺」などが

再三とりあげた題材をどのように語るか楽しみにしている。もちろん連載誌も読み進めているが

ただ・・・ホントに明治2(1869)年の箱館戦争で完結できるのか、かなり心配である。

みなもと氏の漫画をワタシが初めて読んだのは10歳<5年の学習の「とんでも先生」

「風雲児たち」を読み始めたのは、光太夫漂流の第10巻が出た高校生時代で、

彦九郎や子平が亡くなった第16巻に著者からサインをもらったのが大学生時代である。

それから20年以上の年月がたち、著者65歳の今年に、ようやく桜田門外の変。

2002年初版の幕末編第1巻が、弘化2(1845)年からスタートしているので、

10年間で物語を15年進めて残り9年となった。

だが、これから先は歴史上の大事件のオンパレードで、相当の年月を要するとみる。

天狗党の乱では、幕府軍総督の田沼意尊(意次のひ孫)にも言及するのだろうし

「雲竜奔馬」の回り道がつくづく残念でならない。

50歳を過ぎてコミケに参加し、第20巻で「まどマギ」ネタを盛り込むなど

「漫画のバケモノ」(みなもと漫化?)と呼べる著者の意欲と生命力に期待するしかない。

多くの歴史漫画が「歴史の物語を描くため、漫画という手段を選んだ」のに対して、

「風雲児たち」は「面白い漫画を描くため、歴史という題材を選んだ」というのが私論。

似ているようで、他とは一線を画しているこの作品を長く楽しみたいと願っている。


  • NOAH後楽園大会

GHCヘビー戦は、リングアウト・反則裁定なしの一戦を森嶋が制してV2。マイバッハ残念。

モリシは本人ブログによると、大会前のオフに、我が家がよく知っている

小岩のかかりつけの整体院に足を運んだとか。身体をメンテナンスした甲斐があったね。 

GHCジュニア戦は、金丸が中嶋を下して6度目の戴冠。さすがである。

そして、7月22日の両国大会開催が正式に発表された。

角界出身の力皇の引退セレモニーにふさわしい会場だが、杉浦の復帰戦もありそうな。

新日・全日の合同大会やWWEの2連戦に挟まれての開催だが、成功を祈っている。