ふくろたか

札幌と福岡に思いを馳せるジム一家の東京暮らし

デートコースはゴール裏・第13話/08年J1

2015年07月10日 | デートコースはG裏

前半に2点を先制し、1点を返され、後半に逆転負け・・・という展開に

思い出す試合がある。氷雨が降る11月の本城@北九州の出来事だった。

今回はその試合があった08年の思い出を語る。


この年の札幌は6年ぶりのJ1でダントツの最下位orz<4勝6分け24敗の勝ち点18

単独行を含む我が家の生観戦も3戦3敗。唯一の九州開催となった9月の大分戦も

後半ロスタイムに大伍のゴールで追いつきながら、直後にエジミウソンに決勝点を許し、

8日と同じ2対3の悔しい黒星。しかも、試合後の別府温泉を楽しみにしていたのに、

鴨池@鹿児島開催という嫌がらせを受けた。試合後に天文館むじゃきで白熊をヤケ食いした記憶がある

このため、札幌の不振を忘れるように、九州開催の他のカテゴリーの大会によく足を運んだ。

特に印象に残ったのは、JFL昇格を争う地域リーグ決勝大会(以下地決)のドラマである。

このドラマを語るには、04年から始まる九州リーグの混戦にふれる必要がある。

  • 04年:ホンダロック優勝(地決3位)国士舘大の不祥事退会に伴いJFL入り
  • 05年:熊本優勝(地決3位)愛媛のJ2参入に伴いJFL入り
  • 06年:長崎優勝(地決4位)JFLに上がれず。ロックも九州リーグ降格
  • 07年:北九州優勝(地決2位)長崎とロックに競り勝ち、地決からJFLへ

06年には、東海1位の岐阜が九州3位の北九州からFW池元友樹(現・松本)を借り受けて、

地決の決勝ラウンドで長崎を、JFL入れ替え戦でロックを沈める「事件」が起きた。

07年には、地決の決勝ラウンドで、2連敗&PK戦負けの勝ち点1のみという危機から、

最終戦で90分勝ちを遂げた北九州が2位終了という「熊谷の奇跡」が起きた。

08年も何かが起きる予感。しかも予選グループAが本城@北九州 見逃す手はなかった。

この年の地決には、九州から3チームが出場

<九州1位のかりゆしFC・2位の長崎・全国社会人選手権枠(3位)に入ったロック

どんなグループ分けになるかと思っていたら、グループAの顔合わせに仰天した。

AC長野パルセイロ・バンディオンセ加古川・かりゆしFC・ロック

当時の北信越・関西・九州の王者に元JFLを交えた「死のグループ」である。

ワタシが見に行ったのは、予選最終日。勝ち点状況は以下の通り。

長野5(得失1)・ロック3(得失0)・加古川2(得失0)・かりゆし2(得失-1)

長野はPK戦勝ちでもグループ1位=決勝ラウンド進出が決まる優位に立っていた。

最終日の加古川戦。長野は地力差を見せつけるように前半2点を先取。

ところが、前半42分に長野のMFがPK献上&黄紙2枚目で退場。

この数的不利から立ち直れず、後半2失点を許し、逆転負けを喫してしまった。

長野は加古川と勝ち点5で並び、得失点差1下回る結果に終わり、

断然優位から一転、予選グループ敗退。これが「本城の悲劇」である。

氷雨に濡れるまま、大泣きに泣く長野サポの悲痛な姿が今も脳裏に焼き付いている。

このグループAを制したのは、続くかりゆし戦に2対1で勝ったロック(勝ち点6)。

北信越・関西・九州の各王者の無念を背負って勝ち上がったロックは、

続く決勝ラウンドも3位に食い込み、JFL再昇格を遂げて、現在に至っている。

いま思えば、この年の本城の戦いは、グループAの4チームの明暗を分けた。

長野は09年の地決に出られず、JFLやJへの昇格争いで松本に遅れを取った。

加古川も以後は関西で優勝できず、後進のFC大阪・奈良クラブに抜かれる格好に。

かりゆしに至っては、09年に九州連覇を遂げたが、この年限りで解散した

ひとつのシーズンの出来が、ひとつの試合の勝敗が、クラブや選手の命運を左右する

大宮戦を落とした札幌にも、よくよく考えてほしいサッカーの残酷な一面である。

なお、この本城参りには、ロクな雨具を用意しなかったので、ワタシも全身ずぶ濡れに

送り迎えのみならず、帰路に着替えやクロックスも買うハメになった2号に改めて感謝する。

(第14話に続く)


  • とっておきの一枚二枚

九州開催の他のカテゴリーの大会によく足を運んだ

その副産物をニ枚ばかり。まずは九州大学リーグ(2部)。沖縄大時代の上原慎也

札幌内定が報じられた直後に、福岡市内でリーグ戦があったので、写真をお願いできた。

186センチの長身。白い歯がまぶしいイケメン。2号の目がハートマークに

大宮戦のベンチ入りは、8日の数少ない朗報だった。

スタメンの道産子率が話題になる昨今の札幌で「琉球の風」も吹かせてほしい。

当時、鹿児島城西高3年生だった現・1FCケルンの大迫勇也(右)。

この年の全国選手権で「ハンパない」の称号を得るだけあって、すばらしく上手かった。

どのくらい上手かったと言えば、この写真はプリンスリーグ九州の大津高戦だが、

大津から後に川崎に入る谷口彰悟のイケメンぶりが全く記憶に残っていないぐらい(汗)。


  • 1号

鷹の祭典@大阪で鎧武に4対1の白星。デホが「古巣」で二塁打2本&2打点。

先発のバンディは6回1失点で3勝目。ただ、3イニング連続死球と荒れ気味の投球。

特に途中交代の憂き目を見たペーニャの具合は、タカキチも心配している。