台風15号の接近で中止となった「湧水巡りツアー」
11月に再度開催することとなりました。お近くにおいでの際にはぜひご参加ください。
そこで、4つ目の湧水。
ここで初めて文化財として指定されている史跡が登場します。
「山川ウプカー」 通称「長間大川」(ナガマウプカー) とすると「山川ウプカー」は「山川大川」と記されることになるのですね。
島の東海岸一帯には、「ジャーガル」と呼ばれる新第3系泥岩(クチャ)を材料とする風化土壌が分布していて、保水性が高くミネラルなどの栄養豊富なことで有名です。
クチャとは古代の海泥が地盤の隆起によって地表に現れた泥のことで、世界的にも本島と宮古島にしか存在しない土なのですね。
最近はその粘土鉱物粒子が肌の汚れを吸着するとして顔パックにも利用されているみたいですよ。肌の汚れが気になるそこのあなた。
この土の有用性に目を付けた土地改良担当がどんどん土を持ち出して圃場整備の表土として使った結果、大きな穴ができてしまったが、これ幸いと廃棄物処理場に転用。
その結果このそばを通る県道では海側の歩道が崩落し、現在も片側通行が続いているのでございます。
崩落の原因は、地下水脈がこのあたりに集中し、廃棄物処理場の沈砂池工事でさらに掘削した結果、地盤が緩んだとされておりますが、このあたりの湧水と歴史を甘く見た結果だと関係者(小生のことだけど)は見ているそうです。
話がそれてしまいましたが、この湧水の下流には、かつて、このジャーガルで構成される長間田(ナガマダー)と呼ばれる水田が開かれて、島内でも有数の米どころだったということです。
その水源がこの湧水というわけです。
水量は豊富で、今でも生活用水に使えるのではないかというほどです。
下のナガマダーは、琉球王朝の尚真王が、宮古島統一の祖、仲宗根豊見親に与えた土地として知られていますが、豊見親が、与えられる際にどれくらいほしいか聞かれ、縄状のものだったかなんだったかを出して「これで結構です」と言ったとか。
「これはこれは欲のないお人よのう」と尚真王いたく感心しておりましたが、仲宗根さん、やおら縄をほどき始めそれを長くつなげて広大な土地を囲い、「これだけでございます」と要求。
宮古島の一休さんみたいな豊見親の一説でございました。
(話の細かい部分はかなりいい加減でございますので取扱いにご注意ください) かしこ
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