しょう爺あーっと宮古

宮古島ではじめたサードライフ。気が向くまま不定期に面白いことあったら伝えます。

今日は最高気温14℃

2011-01-12 15:48:20 | 魔除け

 

さびーーーーい。14℃といえばあったかーーーいはずなのに。例年の20℃に比べるとトンでもなく寒い。

昨日、旧暦12月8日は、ジョン・レノンの命日を2回悼む日ではなく、沖縄の伝統行事「ムーチ―(鬼餅)」の日。

ムーチ―は餅のことだから正確にはウニムーチ―というみたいですけど。

たくさんある行事の中でこれを取り上げる理由は、だんだん明らかにするからね。

月桃の葉に味付けした餅を包んで蒸したものをかまどや仏壇に供え、健康と長寿を願いながら欠かせない厄払いもしてしまおうという行事。

見かけは地味な笹餅風。

           

見つけた味付けは5種。八重山パインに宮古黒糖、沖縄紅芋、キビ、白糖。

我が家では、紅芋を入手、ご先祖様にお供えしてお下がりをちょうだいしました。

味は淡白、鯨飲の爺にも十分たしなめる甘さ。

        

この「ムーチー」何故「鬼餅」なのでしょうか。

好奇心がドライスーツを着ている爺は調べましたよ。

いわれがありました。

昔々、首里金城に住む兄と妹がおりました。話はそれますが、この兄と妹の組合せは言い伝えの中に結構頻発して出てくるパターンなのですね。

神様から島建(しまだち)を言いつかった兄妹がたくさんの子を生んだとか、宮古島の狩俣にも、親に追われて逃れてきた兄妹が掘ったという井戸がありました。(たぶん)

この兄貴、夜になると家畜を襲って食べる鬼になってしまった。人間も食べているのではないかという噂が真実だと知った妹は兄(鬼)を亡き者にしようと、鉄(瓦という説も)が入った餅を食べさせ、驚く兄を崖から突き落として殺してしまった。この日が旧暦12月8日だったことからこの日を悪霊や悪鬼の退散を祈る日となったとさ。

ここで疑問二つ。

一つ 兄は何故鬼になったのか。

一つ 鬼になった兄を餅で驚かせて崖から突き落とせるものか。

最初の疑問の答えは、仲の良い妹が久高島へ嫁いでしまったので投げやりになって近所の家畜を食べだしたということらしいけど、嫉妬で鬼になるほど妹に恋焦がれていたのでしょうなぁ。

二つ目の疑問の答えは以下の通り。

なんとか、見晴らしの良い場所で兄の好物の餅を食べようと誘い出したところから始めようネ。

鉄(かわら)が入っているにもかかわらずむしゃむしゃと食べ続ける兄をみて「本当に鬼になってしまったんだねえ」と殺意を固めた妹は、着物の裾を広げ股間を丸出しに。それに気付いた兄は、「その口は何か」と尋ねると「上の口は餅を食べる口、下の口は鬼を食べる口」と答え、兄がひるんだすきに突き落としてしまったという一節。

ちょっとした好奇心がなかなか面白い謂れに行きついてしまったというわけですな。

まあこうやって文章にしてしまうとつまらない話になってしまうのは、文才のなさの現れ。許してたもれ。ついでに、このストーリーには信用できないところがあるのであしからず。

なお、この季節の寒さを「ムーチ―ビーサー」というようですが「まいうー」のような語感を持った言葉ですなぁ。

こんな寒さでもキビは刈らねばならぬ。寒さと雨の中ひとりでキビ倒しをするオバァに拝礼、