年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

一夜漬  ”曽根崎心中“ですよ

2006年03月14日 | 趣味としての漬物
 世間を騒がせた事件をすぐに劇に組み替え舞台にかけた作品いう。際物(きわもの)狂言、一夜漬狂言。世話物(せわもの)とも云う。
歌舞伎狂言,人形浄瑠璃の内容による分類の一つ。時代物に対する称で,江戸時代の町人社会を中心として扱った,当時の現代劇である。上方の世話物は,一夜漬狂言などといわれ,世間を騒がせた事件を直ちに舞台化した。
一夜漬狂言の代表作
  近松門左衛門の「曽根崎心中」は庶民を主人公にした心中物・不義物・処刑物などを「世話浄瑠璃」と呼ぶようになった画期的な作品である。
 元禄16年(1703)、大阪の曽根崎・露(つゆ)天神の森で、堂島新地の遊女・お初と醤油屋の手代・徳兵衛の心中事件が起こる。
 経営不振で悩んでいた大阪の人形浄瑠璃の竹本座が近松門左衛門に「曽根崎での心中を浄瑠璃にしてくれ」と頼んだ。脚本を頼まれた近松はわずかな日数で台本を書き上げ、心中から1ヶ月後に竹本座で初めての心中物「曽根崎心中」を上演した。
 曽根崎で心中があった時、近松は、竹本座の知らせで心中現場に向かうため、舟に乗った。近松は舟の中で事件のあらましを聞くや、早々と原稿を出して書き出したという。(一夜漬の由来)
 経営不振に陥り借財に困っていた竹本座は、この1作で一挙に借財を返して立ち直ったほどであった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする