年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

民冨ル(タミフル)

2009年02月28日 | 築地市場にて
民冨ル(タミフル)
どうやらインフルエンザの流行も終わりそうでマスク姿が減ると思っていたら花粉症で又増えてきた。
急性不景気風邪の特効薬もたびたび使いすぎて、いざという時に効果が薄そうでこんなときは家で寝ていたほうがお金もお足がないようで減りもしない。空気を読まなくとも吸うだけならタダだし、病床六尺の世界でも、正岡子規は頭の中の世界で不治の病と戦っていた。
 予算も3月中には国会を通りそうだが消費を刺激する減税策が見えない。都から年度末工事のお触れがやってきた。築地市場正門脇の二階駐車場の大穴の補修を行うとのことである。オンボロだからまだまだ直すところが多い。

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ハマの風 富貴楼お倉物語 

2009年02月27日 | 福神漬
ハマの風 富貴楼お倉物語 樋口いく子著
福神漬関連で横浜富貴楼お倉を調べていくうちに最近出版された本に出会った。資料としては目新しいものはなかったが横浜に料亭富貴楼を開業したあとどのように一流となったかはなかなか調べるのは難儀することだっただろう。なにせ顧客の秘密を守ることで店を繁盛させることに成功したので、当然伝えられる事実は伝聞となる。彼女が顧客の秘密を守ったためその弟子ともいえる新橋料亭の信用を守られた。
 この本は横浜に料亭開業する以前の物語が多く、芝居にするのは適当だが史実を知らないと不満に思える本となった。彼女がどのように新しい待合茶屋・料亭を創っていたか書いてほしかった。
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年度末の休市

2009年02月26日 | 築地市場にて
年度末の休市
年度末の休市は予算消化のための工事だらけ。築地市場内の蛍光灯交換などあちこち色々なところで工事中。後何回かある平日の休みは細かい仕事で混むだろう。
 しょぼしょぼ降る雨でも雨漏りが発生する。コンクリ-トの老朽化はひどく、特に正門脇の青果部駐車場の痛みは、そのうち床が抜けるのと思えるくらい鉄筋むきだしになっている穴が数個以上ある。ここも3月には塞がれるのだろうか。どう老朽化によって誰かが怪我するのを待っている気がする。
 危ないところに立たない。これが生きるための原則。
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地デジは築地市場内で見れるか

2009年02月25日 | 築地市場にて
地デジは築地市場内で見れるか
会社のポンコツ・テレビにシマシマの線が出てきて買い替えの時期に来たようである。市場の共用アンテナから来ている線が地デジを見えるか色々な人に尋ねるが結論が出ない。多分映らないだろうとのこと。都のアンテナ新設の計画はないとのこと。つまり新市場ができるまでチューナーを買って対応することとなるだろうとのこと。今は東京タワーが見えるが東京スカイツリーに移る2012年1月以降は築地市場ではテレビ視聴は難儀することとなる。光回線だって場内奥深くは中々進まないだろう。
 そんなわけで築地市場は都内で地デジの見れない所となるのは時間の問題となる。
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信用情報会社から

2009年02月24日 | 築地市場にて
信用情報会社から
信用情報会社から電話が来た。暇なので情報交換。
意外と静かな2月が終わりそうで産地偽装等の問題があるけれどいわゆる信用の懸念は予想より少ない。荷動きが悪いのに色々なコスト削減が効いているのだろうか。
 悪い話は速く伝わるがよい話が伝わるのが遅い。みんな他の人にマネされるのがいやで情報を隠している気がする。市場価値は参入してみようという気にならなければ上がらない。旧いイメージのままでは利益が上がりそうでなく参入する気も起きないだろう。何せ60でも若手だよ。80でも現役の人はたくさんいる。
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午前3時より築地は雨

2009年02月23日 | 築地市場にて
午前3時より築地は雨
午前3時頃から築地市場が雨、24時間営業のすし屋に客が入っていた。前回の早朝の時には一人も入っていなかったのに少しはマグロ半額セールの影響なのだろうか。この頃の天気予報は良くあたるので信じて仕事をする。今マグロ価格は安いがいずれ漁獲制限の影響が現れるはず。養殖があってもエサは穀物というわけにはいかない。
 年度末に向って金融機関の危機でますます不安が増長する。こんな時正岡子規の『病床六尺』を読んでいる。
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不景気は全てに優先する

2009年02月22日 | 築地市場にて
不景気は全てに優先する
どうやら不景気風は日本中に蔓延して築地も感染したようである。高価なものは売れないので価格が低下するだけでなく量も減っている。不要な物も消費しない。多分このままでいくとゴミの出る量もかなり減っている気がする。みんなで節約が不景気風を更に蔓延させる。でも経費節減しなければ生きては行けない。食べる物を減らせば自然と痩せてくる。
 魚河岸の東卸選挙は何れ真相が話される時が来るだろうがバブル時に1400軒あった水産仲卸店舗が今では800弱に減り、更に店舗の権利の価値が数億円からあってもない価格になったことはあまり知られていない。つまり今の築地市場に入ろうとする外部の業者がほとんどないためである。価値の無いものに価格は発生しない。
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韓国の唐辛子伝来の新説

2009年02月21日 | キムチ
韓国のキムチの唐辛子伝来の新説
唐辛子の「日本伝来説」はイ・ソンウの『高麗以前の韓国食生活史研究』(1978年)で紹介されて以降、通説として受け入れられてきた。このため豊臣秀吉が朝鮮半島に進軍した壬辰倭乱以前のキムチは唐辛子が入っていないキムチしかなかったといわれてきた。
 秀吉以前からあったという 伝来説が出たようだが日本なんかは在来の品種なんか皆無に近いくらいまれである。でも唐辛子がなければ今のキムチがないので秀吉以前と同じかは文献だけではわからない。
 日本におけるヌカの歴史でも室町期はモチ米のヌカという。うるち米のヌカが出回るのが江戸時代半ば以後らしい。ヌカのようなマイナーな食材は文献と現物が一致するとは限らない。ただ秀吉以前のキムチに辛味の出るものを入れていたということであることが確認したと言うことかもしれない。
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正岡子規となら漬

2009年02月20日 | 趣味としての漬物
正岡子規となら漬
仰臥漫録 明治34年9月2日よりの日記
9月17日 友より なら漬をもらって
『なら漬の 秋を忘れぬ 誠かな』
この後、食事の漬物はなら漬が頻繁に食卓にあがる。なら漬の以前は梅干がほとんどでたまに瓜の漬物が食事のときにでる。
 次第に食事の記事が減って生の心境に変化してゆく。なら漬が消え、最後の漬物の記事は梅干。

自分は一つの梅干を二度にも三度にも食う。それでもまだ捨てるのは惜しい。梅干の核(たね)は幾度もしゃぶってもなお酸味を帯びている。それを掃き溜めに捨てるのはいかにも惜しくてたまらぬ。
正岡子規は梅干を誰からいただいたのだろうか。正岡子規の出納の記録でも漬物の購入記録はない。
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お造荷

2009年02月19日 | 築地市場にて
お造荷
二月に入って荷物も少なく、配送の運転手さんが荷物を作るため営業にきた。付き合いということで各地のラーメンセットを2個、購入予約を入れる。ノルマ達成とのこと。
 築地市場に配送に来る運転手に外部の荷動きを聞くとだいたい2から3割ほど荷物が少なく、路線の便数も減らしていると言う。恐ろしいことで気分の萎縮がまた不景気を増幅している。節目の20日が過ぎれば気分も変るだろう。
 
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佐多稲子『私の東京地図』 2

2009年02月18日 | 福神漬
佐多稲子『私の東京地図』30頁
鈴本の手前の大時計との間に、焼ける前は福神漬屋が近代風に店を出していた。この福神漬屋は私のいた頃は仲町の中ほどにあったものだった。池之端の福神漬と呼びならし、名代の店だったが、ずっと後になって、この福神漬の缶詰を手にとって商標をながめた友達の一人が『ああ、これ酒悦(しえつ)ね』
と喜んだ。そのしゅえつ、という名前は私には初めてで、山の手に育った友達は、池之端の福神漬も酒悦の福神漬と呼ぶのかと、耳に残ったことがある。
ある朝、福神漬を買いにやらされたが、この店では福神漬は好みのものだけ交ぜてくれるので、何かおかみさんの嫌いなものがあって、それを交ぜないように、と言いつかって行った。私は仲町まで走ってゆくうちに、その何かの名を忘れてしまった。まだ朝早く、ようやく店の掃除などを始めている仲町にうろうろしていて、何とか思い出そうとするのだがどうしても出てこない。あ、といいことに気づいて、私は福神漬屋に、奥の暗いような店に入ってゆき、福神漬に入る種の色々を名を聞いてみた。大根・しそのみ・こぶ・なた豆、あ、それだった、と、『なた豆だけは交ぜないでくださいな』と、用を果たしたことがある。

酒悦の福神漬は好みのものを交ぜることが出来たのだろうか。店舗ではバラ売りしていたということで一般の人は缶詰の福神漬を食べていた。明治末期の池之端のイメージは今の銀座のイメージと同じようなブランド価値があったのだろうか。
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佐多稲子『私の東京地図』1

2009年02月17日 | 福神漬
佐多稲子『私の東京地図』1
今頃この作者の本を読むとは思わなかった。検索すると福神漬のところで読むべき本と。一読すると自伝的小説で1910年ころからの東京の中と転々とした生活の跡と人との交流をかいていたようなきがする。さらに福神漬の次の御徒町のあたりの文は樋口一葉の(たけくらべ)と似ているような気がした。
 この文は戦後まもなく書かれたもので(1946年3月)彼女のプロレタリア作家の形成が上野山下であると書いてある。
『東京の街の中でここは私の縄張り、と、ひそかにひとりぎめしている所がある。上野山下の界隈で。池之端、仲町、せいぜい黒門町から御徒町まで。
 これは、私の感情に生活の情緒が、この辺りで最初に形づくられてからであろう。』

 上野山下の気風が故郷焼失の佐多稲子の故里なった。上野山下の心の底にある気風は反文明開化・親江戸情緒と言うことなる。

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夏目漱石と福神漬

2009年02月16日 | 福神漬
夏目漱石と福神漬
夏目漱石の新聞小説『三四郎』(明治41年東京朝日新聞)には福神漬の缶詰の話が出てくるがどんな形の缶であったがいまだにわからない。最近の記事によると漱石がイギリスに留学するために準備するものの中に梅干・福神漬があった。明治35年(1900年)の話である。

  それにしても漱石がいつ福神漬を知ったのだろうか。根岸短歌会の人達とは福神漬は関係ないと思っていたが漱石が根岸短歌会の人達から福神漬を知った可能性もある。
 正岡子規が根岸に住居を移したのは陸羯南(大新聞・日本新聞)が根岸に住んでいたからである。根岸党の文化人の交友で酒のつまみに福神漬が入っていた。
『露伴と遊び』
 旧い江戸懐旧趣味の遊びをする人達と新しい俳句短歌を目指す人達がほぼ同時期に根岸に集まったが交流もあったのだろうか。

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榎本武揚文部大臣の更迭

2009年02月15日 | 福神漬
山縣内閣において榎本文部大臣の更迭
明治23年5月16日に榎本武揚文部大臣は山縣有朋総理大臣を尋ね、更迭の理由をきき辞任している。新聞記事によると榎本は長州系の人々と上手く行かず更迭の理由を検討されていたようである。御用新聞である東京日日新聞にはかなり前から情報がもれていたようであるが榎本がインフルエンザで休んでいたり、彰義隊23回忌が終わるまで引き伸ばされたかもしれない。正式な山縣内閣改造は5月17日となる。
榎本には地位にしがみつく意図はなかったが彰義隊23回忌には文部大臣として参加したことは維新後の旧幕臣の名誉回復を願っていたと思われる。
 福神漬の歴史の周囲にこのような以外な歴史が潜んでいる。
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上野山下の松源

2009年02月14日 | 福神漬
上野山下の松源
松源は上野山下にあった料理屋で松坂屋源七が経営していた。江戸時代からあった店は上野戦争時に官軍の大砲が二階にすえられ黒門に向って砲撃したと言う。戦争で焼失したがまもなく再建し再び繁盛した。

 上野公園開設時に付近の住民の総代となって、公園内に百数十件の茶店を開く許可を得た。明治24年浅草百美人を真似て明治25年下谷芸者百美人の写真帳をつくる。日清戦争のとき半玉だけのブラスバンドを作るなど活躍した。しかし次第に独善な行動となり嫌われ,明治35年12月に店を閉めた。

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