コメントの方が非公開ということで。足りない情報をすこし
『キムチが人気が出たのは発酵食品に日本人が飢えていたからだと思います。』
この辺が最近の若い方の常識かもしれませんが、昭和の30年代まで日本の女性は家に縛られ、家事をこなし夫に使えるのが普通でした。都会では家を守り家事が女性の仕事でした。それで漬物の文献を探すとほとんどないのです。自家で漬物を作り、漬物自慢をしていて、おふくろの味とよく言われていました。自家製の漬物は発酵食品で小腸まで乳酸菌が届くのです。
このあたりの昭和20年代から30年代にかけて生活のままの建物があります。大田区久が原にある『昭和のくらし博物館』に展示されています。洗濯板とか氷を入れて冷やす冷蔵庫等で今は骨董寸前です。火鉢や炭団もその一つです。着物も家で作っていたようです。今の私立女子高は当時は良き家庭人の養成でした。
敗戦から10年ほど経つと洗濯機。炊飯器が出回るに従い、家事の負担が消えて、都会の女性が小遣い稼ぎの仕事に出て金銭で漬物を購入するようになります。地方では世間の目があってなかなか漬物を金を出して買うことは少ないと感じていました。
戦前の漬物需要は工場とか学生寮、軍隊とかの漬物を自給自足しないところが漬物業者の得意先でした。
スーパ-から漬物を消費者が購入し始めると乳酸発酵の漬物管理が難しくなり、さらに都会のの女性は狭い家で漬物を作っていないで、管理が難しかったようです。そこで戦後の漬物業者は加熱殺菌(80度15分くらいお湯につける)して、乳酸菌を減らして包装し出荷します。古漬の漬物は今の技術だと半年は賞味を保てます。
日本のキムチは韓国のキムチと違う製造法で、なんでもイチャモンをいう韓国のキムチ信者は日本の作り方を知らないようです。大手の和風キムチの作り方は野菜を洗浄し、雑菌をゼロ近くまでにし、特別な乳酸菌を添付し、調味液を混ぜ出荷します。多くの日本の浅漬キムチの賞味期限は韓国製の乳酸発酵のキムチより賞味期限(2週間程度)が短いのです。韓国のキムチは乳酸発酵させ、屋外の甕に漬け込み秋から半年ほど食します、その後キムチ専用の冷蔵庫に入れ食べているようです、今は韓国でもキムチ離れになって韓国漬物業者が安い中国製のキムチを飲食店に供給しているようです、無料で食べ放題で提供するキムチは原価が安い方が良いのです。
最近の日本の漬物の総売り上げは3500億円ほどで、そのなかの6割が浅漬けというジャンルの中でキムチは半分位占めています。つまり約1000億円ほどが日本の定義のキムチとなります。これは農林水産省でも統計の誤差があると見ているようです。在日の人が造り、焼き肉店で出されるキムチは統計の漏れているかもしれません。今は食品表示の厳格化で個人の漬物製造が消えつつあります。10年に一度ほど漬物の表示規定の大改訂があって衛生設備を償却できない内に設備が傷むようです。塩分があるので機械も特製となります。
日本人が韓国に旅行し、帰国の空港で本場のキムチを購入し、手荷物とし機内に持ち込み、ラゲ-ジ内で発酵による爆発が時々あります、温度管理されていない空港待合室で長時間滞在し発酵が進み、機内で爆発するのです。機内にはキムチの臭いが充満します。日本人の韓国のキムチが発酵してできているという知識が消えているのです。でも最近は韓国でも日本流のキムチがあると聞いてます。野菜にキムチのタレをかけるインスタントキムチです。