ホテルに着いてから翌朝まで、何度天気予報を見たことでしょう。いつ見ても予報は変わらず雨。一時雨がやむときがあるらしいですが・・・せめてそのやむ時間が午後3時か4時くらいまでだったらなあ。
旅行2日目は伊豆大島に渡ります。午前中火山博物館を見学して(ここは屋内だから雨でもいい)、その後三原山に登り、午後からは都立大島自然公園で、椿園と椿祭りを楽しむことになっていました。なんと、5000本の椿ですって!
わたしたち、旅行すると一度は雨に降られるけど、メインの一番大事な時だけは降られたことないよねえ。だから、屋外に出るときはやんでいるかもしれないと淡い期待を抱きながらバスに乗り込みました。
添乗員さん、開口一番
「ジェットフォイルは通常通り運行だそうです。よかったあ、わたし、この前大島に渡れなかったんです。」
ええ!? そんなこともあるのか。だったら、島に行けるだけでもましなんだなあ、となんとなく言葉のマジックにかかったような、ポジティブな気持ちになったような。
太平洋側の港では、雨風の状態によって船の乗り場を変えるそうです。きょうの乗船場所には

すごい数のウミネコ(カモメかも)が避難?しておりました。
島行きの船は満席でした。
下船するとき、船が揺れたのなんのって。でも走行中はあまり揺れを感じず、船酔いすることもありませんでした。
港にはなぜかパトカーが停まっていました。車体に「警視庁」って書いてありました。そうなんだ~○○県警ではないんだね。
島内のバスにはガイドさんがおらず、アナウンサーのように明瞭なアナウンスをする運転手さんが、運転と案内をしてくれました。
まずは火山博物館へ。中はかなり専門的。写真と説明のパネルがずらりと並んでいます。いちいち読むのめんどくさいねえ。映画のほうがよくわかるんじゃない?と、200円払ってシアターへ。
映画は、いきなりドッカーンと噴火の場面から始まってど肝を抜かれました。でも、学術的な映画ではなくて、伊豆大島の火山とは切っても切れない自然や暮らしを描いたものでした。よかった。なんとなく全島巡りをしたような気分になりました。
その後三原山頂口へ。三原山が噴火して全島民が避難したのはつい10年ほど前のように思っていましたが、実際は1986年、なんと30年もたっていたのです。その山頂へめざす途中から、霧がどんどん深くなってきました。そして駐車場に着く頃には

私たちの乗ったバスはどこ? 実は奥の方にあるんです。
山頂口の景色は

あとでだれかが「山はなかった」と言っていましたが、まったくそのとおり。
これが一時雨がやんだときで、自然公園に向かうときにはけっこうな量の雨が降っていました。
椿祭りの会場

この奥に自然公園の入り口がありました。意を決して雨の中へ。いい雰囲気の森です。雨でなかったらどこまでも歩いていきたい、木々が誘いかけるような場所でした。

島全体でスタンプラリーをやっていて、スタンプ3個でくじが引けます。わたしたち、それを楽しみにスタンプを集めましたが、結果ははずれ。ポストカードをもらいました。その絵はがきの写真に似た場所がここです。

歩いていると「温室へ」という案内表示がありました。せめてそこだけは見ていこう、と言うわけで温室をめざしました。
小さな小さな温室で、加温していたかどうか? でもきてよかった、ここを見なかったらなんのために椿園にきたかわかりません。

え? これが椿?というような、外国産の珍しい椿が植わっていました。
アッシミ・・葉っぱで隠れて読めない(香港毛芯茶)

ウスバヒメツバキ(台湾連芯茶)

オイフレビア (顕脈金花茶)

豪華なのもありました。こういうのは多分西洋椿

ティンカーベル

でも、個人的には小さな小さな花に心惹かれました。花も葉も小さくてお茶に似ている。そうか、椿と茶って仲間だったのか、とやっと気づきました。
温室を出て祭りの会場に帰ってくると、ほどなくしてあんこさんたちの踊りが始まりました。

だけど、船で来たあの大勢の人たちはどこへ行ったんでしょうね。見物客が写らないくらいの混み具合です。
早めに駐車場へ戻りました。
白い大島桜が満開できれいだったです。

全員があまりに早く集合したので、添乗員さんに、本当にこのまま港に行ってもいいのか、長い間ごった返す港で待つことになるが、と何回も念を押されました。だけどみんなの心は変わらず・・・・
バスが出るとき、あんこさんたちがお見送りをしてくれました。
雨の中で最敬礼

なんだか申し訳ないですね。わたしたち、大してお金も落としてこなかったです。
途中、椿のトンネルをくぐり、
樹齢600年という古木を見ました。

港は言われるほど混ではなく、雨もやんだので近くの店を覗いたり、あんこわんちゃんを見たりして過ごしました。

待合室から見た船着き場

左の島の地形を見ると、溶岩が垂直に流れ落ちたということがわかりますね。
船が出るときには、港の関係者が皆さん手を振って見送ってくれました。パトカーのおまわりさんまで。
島っていいよね、今度は佐渡島に行きたいね。
うん、行こう。
もしかしたら秋頃にはまた二人で出かけるかもしれません。それまで倹約して旅費を貯めておかなければ。