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阪神、久しぶりに得点。メッセンジャー好投やっとむくわれる

えらい久しぶりに阪神が得点するのを見たな。これで判ったやろ。点取るのんは別に難しいことあらへん。2塁以上にランナーを置いて、ヒット打ったらええねん。それ以外の状況でなんぼヒット打ったって点入らへん。
野球はピッチャーやゆうけど、ピッチャーがなんぼ好投してもあかんのんは、岩田やメッセンジャーを見たらよう判る。そのメッセンジャー、きょうは好投が報われたな。 
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勝ちが振る

「こんちゃ。甚兵衛さんいてはりますか」
「なんや喜いさんかいな」
「甚兵衛さん百人一首知ってはりますか」
「なんやねん」
「娘がカルタやってまんねん」
「ほう。なんのカルタや」
「百人一首。あんなかのアリワラの今成ゆうのんがおりまっしゃろ」
「今成やのうて在原業平や」
「そう、その今成やのうて業平の歌で有名なのがおましたな」
「千早振る 神代も聞かず 竜田川 唐紅に水くぐるとは」
「そう、その歌でんねん。娘がその歌の意味を聞きよったんだ」
「おまはん、教えたんかいな」
「教えましたがな。これは阪神を歌った歌やと」
「ほう。どんな意味や」
「千早振る。これは千早ちゃいまんねん。歌ができて長いでっしゃろ。言葉が変わってきましたんや」
「ほう。本来はどんな歌や」
「フクトメ振る ゴメスも打てず、マートンが チャンスに凡打 塁残すとは」
「それどんな意味の歌や」
「昔、虎原という貴人ありける。勝利の女神にいいよるが、あと一歩で逃げられる。美人妻まいこらすを打てず、女神に手が届くかと思うが、残塁川、チョーノに追加点食らうとは」
「哀しい歌やな」
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マグリット展に行ってきた


 9時半まで会社で仕事。京都へ出かける。おひいさんが、カー。カンカン照りの京都である。炎天下の京都というと星群祭を思い出すが、用は星群祭ではない。行き先は京都市美術館。マグリット展を観に行く。
 ルネ・マグリット。シュールレアリズムである。マグリットの展覧会は久しぶりだ。マグリットは日本人に人気があるのか美術館は満員盛況であった。
「ピレネーの城」「大家族」「光の帝国」など、マグリットの代表作はひととおり見れた。見応えのある展覧会であった。
 マグリットの静けさが好きだ。ダリは疲れるがマグリットは癒されるのである。シュールレアリズムであるからして、超自然的なモノを描いているのだが、極めてさりげなく自然に、日常からずれている。ここがマグリットの魅力で小生の好きなところだ。例えば「光の帝国」絵の下半分だけ見れば、普通の夜の風景画である。しかし視点を上に上げると、絵の上半分は快晴の白昼の空が描かれている。
 静かに狂っている。静謐な狂気といっていいかな。このあたりマグリットは谷山浩子と似ている。それから気がついたのだが、マグリットは絵のタイトルのつけ方が上手い。曇天をバックに鳩の形に青空が抜けている「大家族」空中の浮かぶ巨岩「ピレネーの城」このネーミングのセンスは広告美術に通じている。広告のアートは必ずコンセプトが必要。ポスターもそう。ポスターにもコンセプトがある。ビジュアルにコンセプトを言語として表現しているのがコピーである。ビジュアルに言語たるコピーが付与されることによって一枚のポスターは広告として完結する。たとえば大昔の資生堂のポスター「恋のミルキーオレンジ」やトヨタの「百恵の赤い靴」は好例である。
 マグリットのタイトルはタイトルをつけることによって、作品が表現物として完結するのである。
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紙の月


監督 吉田大八
出演 宮沢りえ、池松壮亮、小林聡美、大島優子、石橋蓮司、田辺誠一


 最初は一万円だった。デパートで化粧品をセットで買った。支払いに1万円足らなかった。すぐ返す。ちょっと借りとこう。客から預かった金から1万円抜き取って支払った。
 梅澤梨花は銀行の外回りの営業。顧客の金を預かることが多い仕事。なかなか有能で上司や顧客の信頼もある。
 顧客の老人宅で、老人の孫の大学生光太と知り合う。梨花は年下の光太とワリないなかとなる。学費のため借金をしている光太のために200万円用意する。その200万円は客の金をネコババしたものだ。こうして梨花は光太と逢瀬を重ね、肉欲に溺れ、証書を偽造して銀行の金を横領。地獄へと落ちていく。
 宮沢りえを見る映画であるといってもいい。この映画の主人公は宮沢演じる梅澤梨花である。主人公とはその物語のテーマを具現化するキャラであると定義すれば、この映画のテーマは人間の欲望とその実現、それによって引き起こされる人間の変身(メタファー)である。宮沢は実に見事な演技で、それを目に見える形で観客に知らしめてくれる。
 宮沢りえ三変化である。当初は平凡な主婦。ちょっと美人の虫も殺さぬ風情の真面目な銀行の契約社員。光太と出あってからは、裕福な上流マダム。ここで梨花は幼虫から蛹そして蝶に変態するがごとく、美しくなる。ただし、横領した金で裏打ちされた、下腹が真っ黒な蝶だ。そして、横領がばれた梨花。ここで梨花は一気に年を取って老婆のような表情になる。横領を追及するお局先輩行員の小林演じる隅より子とのシーン。ふりかえった梨花の表情。小林の方が10ほど年上なのに、宮沢の梨花はひどく年取って見え、梅澤梨花のほうが隅より子よりずっと年上に見えた。
 このメタファー梨花を補強するキャラとして、さきほどいった小林の隅より子と大島優子ふんする銀行の窓口担当の相川恵子がある。
隅より子。典型的なお局であり、ボールペンの本数管理をする庶務係への転勤を断り、梨花の犯罪をあばく。梨花も最初は持っていた「常識」を具象化するキャラクター。相川恵子。隅とは真逆の人物。上司と不倫を働いているらしい。ちょっとぐらいのネコババなんて「どこでもやっている」で、ヤバくなったからとっとと寿退職して公務員と結婚。小悪魔というかじつにちゃっかりした人物。ようは梨花は中途半端だったんだ。隅みたいに「常識」に規制されていず相川ほど自由でもない。
この映画、主役を宮沢とし、両脇に小林、大島を配置したことによって成功したといえる。  
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鮎のアクアパッツァ


 アクアパッツァです。もともとはイタリアの漁師料理です。ブイヤベースもそうですし、日本の浜鍋、なめろう、ちゃんちゃん焼、もそう、漁師料理はおいしいです。魚をいちばんおいしく食べる。それは魚を知りつくしている漁師さんに調理してもらうのが一番です。
 いまはもうありませんが、関西の名料亭の誉れ高い「播半」で食事したこともありますし、高知で一番という旅館で皿鉢料理を食べたこともあります。でも、これら名料亭の魚料理より、漁労実習で乗った漁船で漁師さんが船上でちゃっちゃと調理してくれたイカの刺身の方がおいしかったです。
 ですから、このアクアパッツァ、イタリアの漁師さんが地中海の魚をシンプルに調理したものでしょう。私もこの料理はときどきします。こういう料理ですから本来は海の魚を使うのでしょう。でも、今回はちょっと目先を変えて、夏が旬の淡水魚を使ってアクアパッツァをしました。鮎のアクアパッツァです。
 フライパンにオリーブオイルを入れます。にんにくも入れます。味出しに刻んだアンチョビーも入れましょう。点火します。鮎を入れます。鮎に軽く焦げ目がついたら、白ワインと水を注ぎます。プチトマトを入れましょう。しばし煮ます。塩、こしょうで味を調えます。
 鮎が煮えたらお皿に盛って、イタリアンパセリを散らしてできあがりです。これはおいしいです。イタリアにはこんなアクアパッツァはありませんね。
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いんげんとエビの炒め物


 青い豆が好きだ。きぬさや、えんどう、そら豆のシーズンは過ぎたが、今は枝豆がうまい。いんげんもいいな。よし、きょうのおかずはいんげんだ。相方はエビにつとめてもらおう。
 エビは殻をむいて背中に包丁を入れて、酒としょうが汁で下味をつけておく。いんげんは軽くゆでておく。下味をつけたエビは片栗粉と卵白をまぶして油とおしする。
 さて炒めていこう。炒め用の油を中華鍋に取る、ここに塩を入れる。油そのものに塩味をつける。炒めている途中で塩をパラパラするよりいい。味がまんべんなくつく。いんげんもエビも先に火をとおしてあるので、さっと炒めるだけでいい。
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とつぜん対談 第79回 中華鍋との対談

私の趣味は料理です。週末に料理するのが楽しみです。和洋中、たいていのジャンルの料理をしますが、特に好きなのは中華料理です。中華は料理するのも食べるのも好きです。今日の対談の相手はそんな私の長年の相棒です。中華鍋です。

雫石
 あんたとのつきあいも長いな。

中華鍋
 そうやな。何年になるかな。

雫石
 ワシが料理を始めたころからやから、20年になるな。

中華鍋
 もうそんなになるか。

雫石
 今でこそ、なんとか食べられる料理ができるようになったが、初心者のころのワシはどうやった。

中華鍋
 ひどいもんやったあるね。

雫石
 あ、まだなまりが。

中華鍋
 そうなんや。オレ華僑の子やろ、家では中国語やろ。ときどきなまりがでるねん。
 
雫石 
 ワシも神戸人やから、友だちで華僑の子も何人かおったけど「あるね」なんてゆうてる友だちおらへんかったで。あんただけや。

中華鍋
 そやねん。なんか知らんけど「あるね」ゆうようになってしもうたわ。

雫石
 それはそれとして、ワシの料理初心者のころやけど。

中華鍋
 油ならしもせんと、冷たい状態のオレにいきなりごはん入れて炒飯をつくりよったあるね。

雫石
 そんなこともあったな。

中華鍋
 それで火をつけて加熱するから、ごはんが焦げ付いてしもうて、そこをお玉でむりやりこそげて炒飯つくるねん。ごはんは焦げ焦げ、焦げてへんとこはべちゃべちゃ。

雫石
 とても食えたもんやなかったな。

中華鍋
 人ごとみたいやけど、あんたが作った料理やったんやで。

雫石
 そやな。

中華鍋
 オレを使うには、タネ、仕掛け、ちょっことあるね。

雫石
 知っとるよ。まず、あんたをカンカンに熱して、油を入れて鍋肌を油でコーティングすんねん。

中華鍋
 そや。

雫石
 中華料理の厨房なんかみたら、ゴーという青い炎があがっとるとこで、盛大に中華鍋振るって調理してるやろ。あれ、やってみたい思うっとたんや。

中華鍋
 家庭用ガスレンジやったらムリやろ。

雫石
 そや。それに最近のガスレンジはセンサーがついとって、かってに火が止まったり小さくなったりしよる。

中華鍋
 そういや、最近の家庭用のガスレンジはみんな火口の真ん中に出べそがついとるな。あれがセンサーやね。

雫石 
 そや。ええ調子で炒めもんしとると、かってに火消えよる。あれ、ほんま、しゃくにさわるな。

中華鍋
 業務用のレンジにすりゃええんや。

雫石
 あかん。ウチみたいなマンションではむりや。それに高カロリーのガスを通そう思ったら、ガスの配管から工事せなあかん。

中華鍋
 一戸建ての家を建てるこっちゃね。

雫石
 うん。ネの1365番が当たったらそうするわ。

中華鍋
 ところで最近、炒飯の作り方変えたな。

雫石
 鍋返しして、ご飯を空中に飛ばして炒飯炒めとると、いかにも炒飯作ってるみたいやから、せっせと鍋返しして炒飯つくっとった。

中華鍋
 あれは業務用の強い火力でやってこそうまい炒飯ができるねんで。

雫石 
 そや。鍋は火から離したらあかん。鍋返しするたんびに鍋の温度が下がっとる。だから、卵とご飯をいれたら、へらでかき回したら、そのままじっとしておく。こうすることでご飯が香ばしく焼ける。

中華鍋
 そやねん。炒飯はあくまで焼きめしやんねん。ご飯を焼くねん。家庭用の弱い、しかもかってに火が止まるレンジで鍋返ししとると、ご飯がいっこも焼けへん。

雫石
 ワシもそれに気がついて、鍋を一度も火から離さないで、途中、ヘラでご飯をほぐしつつ、適当に上下をいれかえる。これでやったら香ばしくてうまい炒飯がでけた。

中華鍋
 あんたも中華料理ちょっとは上達したあるな。

雫石
 あんたとのつきあい方もだいぶん判ったし、これからもずっとあんたで中華するで。

中華鍋
 そや。オレは大事に使ったら一生もんやで。

雫石
 そんで、一戸建ての家立てたら、特注のキッチンつくるつもりや。そんときはゴーいうレンジであんたを使うで。

中華鍋
 ま、がんばってジャンボ宝クジあててな。
 
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長く熱い復讐


 大藪春彦      角川書店


 大藪の作品は出血量が多いが、この作品は特に出血量が多い。活字だから映像は想像するしかないが、そのまま映像化すれば画面は血のりでべたべたになるであろう。
 主人公は鷲尾進。囚人である。なんでもヤクザ10人を殺害したカドで終身刑。この鷲尾、過去の記憶がない。どうも頭を撃たれて瀕死の重傷を負って、その時のショックで記憶喪失したらしい。自分が何者か判らない。保育所で幼児あいての保育士の仕事をしていたのではないことは確か。元自衛隊員でヤクザ相手の乱暴な仕事をしていたらしい。
 その鷲尾の過去を知っている男がいる。囚人のボスでヤクザの親分だった男。この親分が脱獄を持ちかける。いっしょに脱獄したら、お前の過去を教える。鷲尾は話にのった。看守を何人も殺しつつ大騒ぎして脱獄。ところが親分は警察に撃たれて死ぬ。ここから鷲尾の自分の過去を探す旅が始まる。相棒はいっしょに脱獄した金庫破りのプロ武山。
 自分探しの旅。よくあるネタだが、なにせ作者が、あの大藪春彦である。のどかで文学的なものになるはずがない。他の大藪作品の主人公と同じく、鷲尾は目的達成のためには手段を選ばない。鷲尾の自分探しの旅は、手榴弾が爆発し機関銃が鳴り響き、ハンティング用ナイフが閃く、首や手足がちぎれたり、内臓がはみ出した死体累々の旅となる。
 どうも、権力と結びついた巨大暴力団が鷲尾の過去と関係あるということが判ってくる。鷲尾はその暴力団の幹部を次々に襲い、自分の過去を聞いていく。もちろん菓子折り持ってごあいさつに行くのではない。
 菓子折りの代わりにトミーガンを持って、護衛の用心棒をかたっぱしから殺しながら幹部に接触。拷問を加えて問いただすのである。「正直に答えたら命だけは助ける」で、答える。鷲尾が命を助けるはずがない。
 さして恨みがない下っ端なら、延髄をナイフで刺して即死させる。鷲尾にとってはそれが慈悲なのだ。恨みが大きな大幹部なら、そんな楽な死なせ方をしない。うんと苦痛の大きな殺害方法で殺す。
 目的に向かって、死を大量生産しながら爆走する、暴力の塊のような男。その疾走感は半端ではない。やっぱすごいわ大藪春彦。
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ピッチャーは4球出すわバッターはタイムリー打てんわ

 勝てば貯金を持って首位で前半戦を終えるとこやった。和田さんとしてもその予定やったやろ。しかも、広島先発はドラフト2位ルーキーの薮田。さらには、その薮田せっせと四死球なげて、阪神に先取点やろゆうとる。ところがなにを遠慮しとるんか知らんが阪神、先取点取らへん。その薮田も不可解な降板。打てん相手先発が交代してくれたおかげて点とったゆのんがようあったから、期待したけど、やっぱり点とれへん
 それに比べて広島は実に効率のええ点の取り方。四球で出た先頭打者をバントで送ってタイムリー。四球出すピッチャーとタイムリー打てんバッターやったらそら勝てんわな。
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ゴメス弁当


 7月12日はワシの誕生日やった。また馬齢を重ねてしまった。ウチでは誕生日には、それに近い日にその人デーということで、食事は3食ともリクエストができ、好物が出る。家人の誕生日にはワシがリクエストに応えて彼女の好物をそろた。7月12日は日曜なので小生が3食作った。で、今日、7月14日はワシデーということで3食ともワシの好物。朝食はソース焼きソバ。夕食は鶏のから揚げ、枝豆、冷奴にエビスビールだ。昼食は会社で食うため弁当だ。ワシデーの弁当は、阪神タイガースの選手のコラボ弁当を作ってもらう。
 だいたい、その時の阪神の、4番かエース、キャプテンか選手会長の弁当にしてもらう。昨年は藤浪弁当、おととしは鳥谷弁当、その前は金本弁当だった。
 今年は阪神の頼れる4番。マウロ・ゴメスのビーフバケットだ。さて、来年はだれの弁当を作ってもらおうか。
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久しぶりに甲子園に白能見登板。

今年の能見は白能見と黒能見の二人おるねん。このところ黒能見がよう出てきて、阪神に黒星をもたらしとったけど、今日は白能見がお出ましやった。確かに三振はようけ取れんようになったけど、7回投げて被安打6失点1やったら上出来やないの。
 打つのは、白マートンが2打点白福留が3安打。クリーンナップが機能してきた。あとは6番やな。今成がもひとつやな。上本を6番にしたらどや。
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近松物語


監督 溝口健二
出演 長谷川一夫、香川京子、進藤英太郎、南田洋子、小沢栄太郎、浪速千栄子、田中春男、菅井一郎

 原作は近松門左衛門の浄瑠璃である。純和風の映画である。白黒映画である。白黒でありながら、想像力をかきたてられ、豊かな色彩さえ感じる。大変に美しい映像が随所で観られる。
 映画のストーリーそのものは、今風にいえば不倫映画といえるが、ただ欲望に負けて、肉欲に溺れる男女を描いたのではなく、主人公二人はギリギリまで節度もっている。それがやむにやまれぬ成り行きで、二人で逃亡するのである。しかも逃亡中でさえ、夜、寝る時は別室で寝る。二人はひょっとするとプラトニックな関係であったのではないかとさえ思わせる。
 京の大経師屋は、宮中にも出入りし、暦の出版も手がける大店。主人の以春は帯刀も許された有力者。その以春の妻おさんは若く美しい。おさんの実家も商家。そのおさんは実家の頼みで主人以春に借金を頼む。ケチで強欲な以春はけんもほろろ。困ったおさんは手代の茂兵衛に相談。茂兵衛、店の印判を勝手に使う。これがばれて以春は激怒。茂兵衛は屋根裏に閉じ込められる。
 茂兵衛は店を出る。おさんも出る。二人は琵琶湖で心中しようとするが、茂兵衛がおさんに想いをいう。「それを聞いたから私は死にたくなくなった。私は生きたい」二人は逃げる。
 結局、二人は捕まる。江戸時代は不義密通は死罪。裸馬に乗せられて市中を引き回され、刑場へ行く二人は、実に幸福そうな顔をしている。
 長谷川一夫。小生の世代にとっては昔のスター。顔だけが売り物の色男俳優ではないな。主人の女房を寝取る。他人から見れば人の道の外れた行為。でも、二人にとってはこれ以外に道はない。この茂兵衛の哀しい芯のある男を演じていた。またその茂兵衛に魅かれる、おさん。以春との愛のない生活も限界。家出する。凜として美しい。シャンとしているように見えて、茂兵衛なしでは生きていけない自分を見る。
 この二人を助演する脇役たちも素晴らしい。自分勝手で権力欲金銭欲が強い主人以春の進藤の憎たらしさ。妹おさんの苦労を知ってか知らずか、ちゃらちゃらした放蕩息子の田中。自分の娘が息子が、大罪を犯した。そのことを知りつつ娘息子への親としての感情を抑えることができない。おさんの母の浪速、茂兵衛の父の菅井。みんな見事だ。この映画、映像、シナリオ、俳優の演技、映画に必要な要素が、極めて高いレベルにある大傑作である。
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エビワンタンスープ


 さて今夜は中華だ。メインのおかずは青椒牛肉絲と決まった。で、なにかスープをつけよう。なんのスープがいいかな。ワンタンスープがいい。おや、冷凍庫の中に冷凍むきえびがたくさんある。ワンタンの具はエビに決定。
 まず、スープ。時間があれば鶏ガラでちゃんとスープを取るのだが、今回は急なことなので、ウェイパーでスープを作った。
 エビは解凍して、包丁でたたく。あんまりたたきすぎてペースト状にしてしまうより、少しエビの粒が残っているほうが食感がいい。ここに、長ネギのみじん切り、しょうがの絞り汁、塩、こしょう、ゴマ油で味つけ。こうしてできた具を、ワンタンの皮で包む。それをスープに入れて加熱。スープは少し酒を入れよう。ワンタンが透明になればできあがり。香菜をちらしていただこう。
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まだまだ続くぞ混乱セリーグ

 巨人は、きのうヒット打ち疲れ点取り疲れなんか、2点しか取らんかった。それでも7本打っとう。
 阪神は12本もヒット打っとうのに4点。なんとも効率の悪い攻撃やな。菅野から毎回のように先頭打者をだしてチャンスをつくっとうのに。なかなか点取れへん。3回の福留のタイムリーの1点から、なかなか追加点が取れへん。8回にやっと狩野、新井の代打陣が打って追加点。10日にワシのゆうたとおりやろ
 混乱セリーグはしばらく続くな。巨人の勢いがほんまもんやったら、ここで2位阪神に3タテくらわせて、一人抜け出すのに、それがでけんゆうことは巨人もまだまだ混乱セリーグの仲間やな。
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おにぎらず


 なんかいま、流行っているらしい、おにぎらずである。「クッキングパパ」22巻に掲載されている。この漫画は小生も持っているので、奥付を見ると1991年の発行。いまから24年前だ。そんな大昔のモノがなんでいまごろブームになったのかわからない。ちょっと前、作者のうえやまとちさんがNHKの「きょうの料理」に出演していた。そこでうえやまさん自身がこの「おにぎらず」を作っていた。そんなにむつかしい料理ではない。ようするに、「にぎらない」「おにぎり」である。にぎらないでどうするか、海苔で包むのである。
 まず、なによりもあつあつご飯を用意する。それから海苔をわすれては話にならない。中にいれる具はなんでもいい。「きょうの料理」でのうえやまさんは、博多人のソウルフードめんたいこを使っていた。小生は、おにぎりの具の定番、梅干、カツオ節、塩鮭を用意した。梅干は種を取ってねり梅にしておく。カツオ節は醤油で味をつけておく。塩鮭は中辛がいいだろう。グリルで焼いてほぐしておく。
 まずラップをしく。その上に海苔。海苔の上にあつあつご飯をのっける。全部ではなく半量のご飯。そこに梅干、カツオ節、鮭をのっける。ご飯の残りをのっけて、海苔で包む。それをラップっで包んで5分ほど置いておく。海苔がしっとりとして、これでできあがり。

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