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透明カメレオン


 道尾秀介          角川書店

 最初にいっておく。この本、小生のお口にはあわなかった。道尾さんには悪いが、つまらなかった。小生、このブログでブックレビューする時は、原則としては「こんな面白い本がある。お勧め」という姿勢でブックレビューしている。読んだ本は極力、このブログでレビューするように心がけているが、たまにおもしろくない本を読んでしまうこともある。そんなときは、著者と出版社には悪いが「この本面白くない。お勧めしない」という。ただし、小生と同じ趣味思考の人にはという条件付でだ。小生は面白くなくても、面白い人もいるだろう。この本はそんな本である。
 主人公の職業はラジオパーソナリティー。声は良いが顔は悪い。ラジオの仕事が終わると、毎日、いきつけのバー「if」に寄る。「if」の客は常連だけ。主人公の恭太郎。キャバクラ嬢の百花さん。害虫駆除屋の石之崎さん。オカマのレイカさん、仏壇屋の重松さん。そしてこの店のママ輝美ママ。この店には毎夜毎夜、この6人しかいない。
 雨の降るある夜「if」に7人目の人物が飛び込んできた。若いきれいな女性。ずぶぬれの彼女はこういった「コースター」
 このずぶぬれ女ケイはカタキ持ちであった。父のカタキの悪徳産廃業者をやっつけたい。「if」の6人は、このケイのたくらみにいっちょかみすることとなった。
 これだけ見ると面白そうだが、小生はのれなかった。まず、このケイなる女。どうも得たいが知れない。父の仇を殺したいようだが、本気かウソ気かわからない。最後にそのへんは伏線回収がなされるが、そこに行くまでが退屈。このべっぴんのケイは恭太郎のマンションに転がり込んでくるのだが、二人はなにもなし。若い成人男女が同居しているのに、なにもなしとは、さすがに不自然じゃないか。ケイが「しようか」といっているのに。この恭太郎はインポテンツかホモか。どうもどっちでもないような。
 6人がケイのくわだてにのって少々ヤバイ橋を渡るのだが、なぜ6人が知り合って時間が経ってない赤の他人のケイにそこまで肩入れするのかわからない。
 いちよう悪役もいる。父のカタキの産廃業者だが、もひとつ悪役としての迫力を感じない。悪徳不法産廃業者はヤクザ同然、というかヤクザそのものである。真夜中、そのヤクザに素人が殴りこむワケである。こんなんありえない設定だ。命の危険があるはずだが、このヤクザ、どう見ても人殺ししそうにない。
 最後に登場人物の哀しい過去が披瀝されるが、どうもとってつけたようだ。あちこちにひっかけ、言葉遊び、駄洒落が仕掛けてあるが、不自然である。
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阪神、ピッチャーヘボ合戦を制する

首位攻防戦や。その初戦。藤浪がいきなり4点取られて、こりゃあかんわ思うた。でも1点かえしたら、また2点取られて、藤浪KO。あとは乱打戦というかもつれた試合というか、なんちゅうてええんやろ。ピッチャーヘボ合戦やな。藤浪もあかんけど成瀬もあかん。高宮もあかん。でもヤクルトのその後のピッチャーはもっとあかんかった。ろくにストライク入らへん。フルカウントにしちゃ押し出しで点くれより。結局、ピッチャーヘボ合戦で、岩本と安藤が良かったんが阪神の勝因やな。
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