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とつぜんリストラ風雪記 35 

とつぜんリストラ風雪記 34

 NP社をクビになった小生は、新聞のおり込み求人チラシで見つけた、派遣の仕事に就いた。大手薬品販売会社の傘下の人材派遣会社に採用された。もちろん契約社員である。職場は、その大手薬品販売会社の配送センター。
 給料はお話にならない。家族を養っていけない。ここで働きながら、次の就職先を見つけるつもり。

2005年7月26日(火)
 AF社へ初出社。家から近い。30分あれば通勤できる。今までいろんな会社に通勤したが、ここが一番近い。7時30分始業で午後4時終業。7時に家を出れば充分に間に合う。小生、起床は午前4時のため、だいぶんゆっくりできる。いろいろやりたいことができる。また、午後5時前には帰宅できるため、タイガースの試合をプレイボールから確実に観られる。
 自宅から近い職場は時間を有効に使える。ただし読書量が少々減った。小生の主な読書の場は電車の中だから。
 先輩のM氏に仕事の手順を教わる。3ヶ月早く入社した人。M氏は午後4時にここの仕事を終った後、別の職場でアルバイトをしているとのこと。それでも生活は苦しい。契約の派遣とアルバイトじゃ確かに収入は少ない。小生はこの職場だけだが、早急に次の就職先を見つけるつもり。

7月28日(木)
 6月28日に面接したSTから電話。先方に欠員ができたので、小生のことを紹介するとのこと。ぜひとも話を進めてくれとお願いする。

7月29日(金)
 STの件、ダメだった。残念。
 この職場に自分の机はない。場所は薬品倉庫。椅子もない。一日中立ちっぱなし。派遣の分際でそんなもんは不要ということか。疲れる。昼食の時だけ事務所の机を貸してくれる。そこで弁当を食べる。派遣先の事務所なり。気を使う。就業時間中の、手待ちの時、どこかに座っていれば、派遣が怠けとると白い目で見られる。

8月2日(火)
 ここの仕事がおおむね判った。AF社は病院、医家向けに薬品を販売している薬問屋である。小生がいる配送センターは神戸市内向け。
 須磨区の大配送センターから、トラックが1日に3度来る。トラックから荷降ろしして、商品を分類、各棚に収納する。荷は薬品だからそんなに重いものではない。トラックにはカーゴテナーに収容されて運搬されて来る。トラックはパワーゲート付だから、荷降ろしは楽だ。ところがこのセンターにはフォークリフトがない。倉庫の入り口はスロープになっているから、満杯のカゴテナーを人力で押して入れなくてはならない。ハンドリフトを使うが、これがけっこう重くてつらい。1日立ちっぱなし。重い荷物を押して入庫。現在、小生は左足に装具を付けている。なしでも歩けるが痛い。小生の足の不具合はこのあたりから始まっていたのかも知れない。
 倉庫に搬入したカゴテナーから、薬品をそれぞれの収納棚に収納する。ほとんどの薬品は段ボール箱入り。この段ボールを破損することは許されない。収納する時は、新しい物は下、古いものは上に置く。先入れ先出しは在庫管理の基本中の基本である。
 約1時間に1枚出庫品リストが出る。棚から商品を取り出し、パレットの上に置く。これを営業が車に積んで、受け持ちの医院や病院、調剤薬局に配達する。
 だから、医院でもらう薬は、元の配送センターでの出庫は、小生たちのような素人の派遣社員がやっているのだ。もちろん営業が持ち出す前にチェックをしている。これで、もし小生が間違え、営業がそれを見逃しそのまま納品。薬局の入庫で見逃し、そして、そのまま患者の手に渡るということも考えられる。だから、医院、調剤薬局で受け取った薬は必ず患者本人が確認した方が良い。
 仕事は、段ボール箱の薬品を棚に入れ、棚から出す、というもので、単純作業で、薬の名前もすぐ覚えられる。ただ肉体的にきつい。座れるのは、昼食の時だけ、トラックから倉庫への入庫のさいは、真夏のことだから汗だくになる。
4時に仕事が終った時は、身体はドロドロ、足はガタガタになる。
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