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SFマガジン2009年9月号


SFマガジン2009年9月号№642     早川書房

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1位 遥かな草原に・・・ 栗本薫
2位 氷惑星の戦士    栗本薫
3位 求道に幸あれ    菅浩江

 今号の総ページ280ページ。このうちの125ページを、5月26日に亡くなった栗本薫の追悼企画に費やしていた。故栗本氏は大河ヒロイックファンタジー「グイン・サーガ」の作者であり、早川書房にとっては、大きなドル箱作家だっただろう。早川の受けた衝撃は理解できる。また、グイン・サーガファンの人たちの悲しみも判る。しかし、残念ながら小生は栗本氏のファンではない。
 栗本薫/中島梓がデビューした時のことは覚えている。早稲田出身の女の子が、評論とミステリーで同時に大きな賞を受賞した。えらく、才能のある才気煥発な才女で、SF好きらしい。
 そのうちSFマガジンで短編をいくつか発表し始めた。それらの作品を読んだ。読ませる。面白いが、それだけ。内容のない話を腕力だけで読ませているような作品であった。今号の二つの短編。「氷惑星の戦士」はヒロイックファンタジーであり。「遥かな草原に・・・」は宇宙SF。いずれも読ませる技術はもの凄くうまく、大変に面白く読めた。でも、お話そのものは、そのへんのファンジンに載っていてもおかしくないような話。それを栗本氏の筆先の技術で読ませられた。
 星、小松、光瀬、筒井、眉村たちが築いた現代の日本SF。これら第1世代のあと、田中光二、山田正紀、堀晃、横田順弥といった第2世代の作家達がデビューした時、日本SFに強力な新戦力が加わったと思った。ところが栗本薫がデビューした時はそうは思わなかった。確かに量的は新戦力だっただろう。しかし、質的には新戦力とは思えなかった。
 このことは栗本氏自身も自覚していたようで、今号でこういう言葉が紹介されている。
「SF界は私を容れてはくれませんでした。SF作家クラブにも入り、SFを書きつづけているつもりですが、しかししょせん私はよそものにすぎなかったようです」
 そうです。小生の愚見では栗本薫はよそものなのです。ご自分でも判ってらっしゃる。なぜか。栗本氏は栗本SFを生み出さなかったから。
 星氏は星SFを、小松氏は小松SFを、筒井氏は筒井SFを、眉村氏は眉村SFを生み出した。これら諸先輩は、ゼロの状態から、図面を書き、旋盤を回して金属を加工してエンジンを作り、板金を自らプレスして車体を作って、世界中で自分だけの車を造った。そして自ら運転して、自作の車の性能を証明した。
 栗本氏は車の製作をしなかった。「グイン・サーガ」は「コナンシリーズ」だし「魔界水滸伝」はクトゥルー神話だろう。SFは、先ほどいったようにアイデアそのものは、そのへんのファンジンにあるようなアイデアだ。
 ただ、栗本氏は車の運転は抜群にうまかった。車は造らなかったが運転はうまかった。あまりに優れた運転技量だから、栗本氏の駆る車は新しい車に見えただけ。圧倒的な才能の作家であった。才能だけの作家であった。
 ご冥福をお祈りする。
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能見VS内海、またまた能見の勝ち。狩野逆転スリーラン

 阪神先発は能見、となると巨人先発は内海。で、またまた能見が投げ勝つ。能見はいまや立派な巨人キラーといっていいんとちゃうやろか。それにしても原さん、能見にきっちり内海をあててくるな。普通、阪神先発が能見やったら、内海ははずすんとちゃうやろか。今シーズン、内海は能見に勝てへんねんから。で、次もやっぱり能見VS内海になるんやろか。それの方がうれしいけど。いやいや、今度こそ内海が勝つかも知れんな。
 阪神、1点先に取られたけど、狩野のスリーランで一発で逆転。その後、効果的に追加点。打線は調子ようなってきた。金本アニキが元気がないんが心配やけど、鳥谷、新井、ブラゼル、桜井が調子ええ。特に桜井がええ。林とのレギュラーあらそいに勝ったかな。
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