トシの旅

小さな旅で学んだことや感じたことを、
まとめるつもりで綴っています。

水木しげるロードを歩く

2011年02月13日 | 日記
日本海の豊かな海の幸の水揚げ港として、
そして、隠岐の島へ向かうフェリーの港として知られる、
鳥取県境港市を訪ねました。
境港市といえば、「水木しげるロード」、
寒い冬の日に、妖怪のオブジェを見ながら歩きました。

JR米子駅から列車で行くことにしました。
この駅の0番ホームには、独特の雰囲気があります。

階段にも、ホームにも、そして停車している列車にも、
水木しげるの世界がありました。
このときは、4代目となる鬼太郎列車がホームに停車していました。

次の写真は、境港駅で撮影した目玉おやじ列車です。
ほかに、ねずみ男列車、猫むすめ列車もあるそうです。


米子駅は「ねずみ男駅」、境港駅は「鬼太郎駅」、
途中にある14の駅にも、妖怪の名前がついています。

JR境港駅。港の灯台をモチーフにしているのでしょう。
駅前には、水木先生の仕事場がありました。
机に座っている失礼な妖怪もいました。
オブジェをたどって歩く通りが「水木しげるロード」です。


ここ、境港市は、2008(平成20)年には、350万人の観光客を集め、
鳥取砂丘や大山、県内の各地に点在する温泉群を抜いて、
鳥取県1の観光地になりました。

1989年(平成元年)から始まった、
水木しげるの、「ゲゲゲの鬼太郎」、「悪魔くん」や「河童の三平」に
登場する妖怪たちをテーマにした町づくりの活動の成果です。
スタートした年、ブロンズ製のオブジェは23体だったといわれます。
それが、今では139体のオブジェが、途切れることのない観光客を迎えています。

妖怪は、いずれも小さいものです。
腰をかがめ覗き込むようにして、像と名前を確認しながら
800mの「水木しげるロード」を歩きました。

「目玉おやじ」に、豊作をもたらす「田の神」、好物がすいかという「死神」

そろばんをはじくような音をたてて驚かせる「算盤小僧」、
みんな知っている「鬼太郎」、
夜中に飛来し顔面を覆って息の根を止める「一反木綿」

鬼太郎の恋人といわれる「ねこ娘」、
暗い道で後ろからついてくる「べとべとさん」、
急に現れて行く先が壁になる「ぬりかべ」、

歌いながら小豆を研ぐような音をさせる「小豆洗い」、
爺なのに赤ちゃんの泣き声を出す「こなき爺」、
チャンスを逃すばかり、人間の哀しさがただよう「サラリーマン山田」、

「山高帽の水木先生」、かっこいいですね。
きっと、先生は「山田」が大好きなのだと思います。
そして、豆腐を乗せた盆を持つ子供の妖怪「豆腐小僧」。
ロード上の石畳に描かれた「ねずみ男」も、
「よく来たな」と歓迎してくれています。

オブジェだけではありません。
並ぶお店も、自動販売機も、すべて鬼太郎や妖怪一色です。

妖怪があまりにも多いので、ちんぷんかんぷん。
たまらず、折り返し地点の「水木しげる記念館」の向かいのお店で、
「妖怪ガイドブック」(100円)を買うはめに。
それを見て勉強することにしました。
解説はていねいで、効能や出身地まで書かれていました。
今も、妖怪の名前をガイドブックで確認しながら、
これを書いております。
 
左は、水木しげる記念館。
先生の人生と業績が、よくわかります。
海産物を素材にした料理店が多かったです。
このお店のものではありませんが、右は、その日の私の昼食です。
どうですか、これ。1800円の「海鮮丼」でした。
ご飯が多くなかったので、全部食べられました。

ガイドブックには、スタンプを押す欄があり、
帰りは、スタンプ集めに必死でした。
なぜか、急に集めなければならない気分になりました。
一緒に行った家人はあきれておりましたが、
これも妖怪のなせる技だったのでしょう。

奇怪な一日でした。