今日は一日中雨が降っていました。
一日中雨が降るというのは今年になって初めてのような気がします。
もしかしたら梅雨入りしたのかもしれません。
空と地面が無数の細い水の糸でつながれているような、そんないかにも梅雨らしい雨です。
テレビも見てないし、新聞もやめましたので、日本付近の大気の様子がどうなっているのかはよくわかりませんが。
先日、クリント・イーストウッド監督・主演の「グラン・トリノ」を観てきました。
数日以上余韻が残り、何度もある場面を回想せずにはいられない映画が名作とするならば、
「グラン・トリノ」はぼくにとっては名作でした。
まだ観てない人もいるでしょうから筋には触れません。
古きよきアメリカというものが実際にあったかどうかは知りません。
いつの時代も理不尽な暴力やら圧制やら悪徳やらに覆われているものだとは思います。
でも、ある時代を生き抜いた人には、生き抜くための誇りや勇気や注意深さが必要だったのであり、
その彼の誇りや勇気や注意深さを侮蔑するかのような「新時代」には我慢できないものなのでしょう。
戦後、戦地から帰ってきた日本の人々は戦争のことを語ることをためらう人が多かったようです。
彼らは日本に帰ってきて、祖国を覆う空気が戦前とは全く別物になっていたのを勘付いたのだと思います。
GHQによって圧倒的に推し進められる日本的なるものの解体を目の当たりにして、彼らは語る言葉を見失ったのだと思います。
ほとんどの人がそんな日本の現状に異議を唱えるよりも、黙々と日本を再建することに取り組みました。
そんな帰還者たちの子供たちがいわゆる団塊の世代といわれる人たちです。
彼らがどういう精神的バックグラウンドを呼吸して生きてきたのかはよく知りません。
爆発的に人口が増えた同世代の仲間と「新時代」を作ろうとしたことは確かなようです。
新しさ、珍しさ、自分らしさを競うようになりました。
誇り、勇気、注意深さなどという価値観は嘲笑されてドブに捨てられました。
まぁ、時代が変わるというのはそういうことです。
特に、戦争に負けた場合の敗戦国内の時代の移り変わりようは残酷なものです。
他国の占領下に入るというのはそういうことです。
で、「グラン・トリノ」です。
アメリカが物を作ることに誇り高い情熱を惜しげもなく注ぎ込んだ時代の傑作車です。
そのアメリカが今ではまったく物を作る機能を失ってしまったかのようです。
大手の自動車メーカーが相次いで倒産しています。
車社会というのは、アメリカンドリームの背景でもありました。
実際、アメリカという国は、車がなければ日常生活にも支障をきたす国です。
その車を作ることさえままならぬ状況にアメリカは沈み込んでしまいました。
名作というのは、映画のストーリーを越えていろいろなことを考えさせられます。
一日中雨が降るというのは今年になって初めてのような気がします。
もしかしたら梅雨入りしたのかもしれません。
空と地面が無数の細い水の糸でつながれているような、そんないかにも梅雨らしい雨です。
テレビも見てないし、新聞もやめましたので、日本付近の大気の様子がどうなっているのかはよくわかりませんが。
先日、クリント・イーストウッド監督・主演の「グラン・トリノ」を観てきました。
数日以上余韻が残り、何度もある場面を回想せずにはいられない映画が名作とするならば、
「グラン・トリノ」はぼくにとっては名作でした。
まだ観てない人もいるでしょうから筋には触れません。
古きよきアメリカというものが実際にあったかどうかは知りません。
いつの時代も理不尽な暴力やら圧制やら悪徳やらに覆われているものだとは思います。
でも、ある時代を生き抜いた人には、生き抜くための誇りや勇気や注意深さが必要だったのであり、
その彼の誇りや勇気や注意深さを侮蔑するかのような「新時代」には我慢できないものなのでしょう。
戦後、戦地から帰ってきた日本の人々は戦争のことを語ることをためらう人が多かったようです。
彼らは日本に帰ってきて、祖国を覆う空気が戦前とは全く別物になっていたのを勘付いたのだと思います。
GHQによって圧倒的に推し進められる日本的なるものの解体を目の当たりにして、彼らは語る言葉を見失ったのだと思います。
ほとんどの人がそんな日本の現状に異議を唱えるよりも、黙々と日本を再建することに取り組みました。
そんな帰還者たちの子供たちがいわゆる団塊の世代といわれる人たちです。
彼らがどういう精神的バックグラウンドを呼吸して生きてきたのかはよく知りません。
爆発的に人口が増えた同世代の仲間と「新時代」を作ろうとしたことは確かなようです。
新しさ、珍しさ、自分らしさを競うようになりました。
誇り、勇気、注意深さなどという価値観は嘲笑されてドブに捨てられました。
まぁ、時代が変わるというのはそういうことです。
特に、戦争に負けた場合の敗戦国内の時代の移り変わりようは残酷なものです。
他国の占領下に入るというのはそういうことです。
で、「グラン・トリノ」です。
アメリカが物を作ることに誇り高い情熱を惜しげもなく注ぎ込んだ時代の傑作車です。
そのアメリカが今ではまったく物を作る機能を失ってしまったかのようです。
大手の自動車メーカーが相次いで倒産しています。
車社会というのは、アメリカンドリームの背景でもありました。
実際、アメリカという国は、車がなければ日常生活にも支障をきたす国です。
その車を作ることさえままならぬ状況にアメリカは沈み込んでしまいました。
名作というのは、映画のストーリーを越えていろいろなことを考えさせられます。