局の道楽日記

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生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

「真夜中のカーボーイ」を今更見る

2006-09-30 21:08:51 | 見る(映画 劇場 美術館など)
「見たことないの? 一番好きな映画だよ」 
と、友人より薦められたこの映画。
「真夜中のカーボーイ」 アカデミー賞もとったアメリカンニューシネマの代表作と呼ばれているものだ。

****ネタバレします****

テキサスから ニューヨークに行って金持ちの女に取り入って養ってもらおうと バスに乗って都会を目指す 能天気な田舎者の青年のジョー(ボイト)
都会についてもうまくいくはずはなく、金持ちだけど醜悪なオババに逆に金をとられる。
そこで、足の悪い小男のラッツォ(ホフマン)と出会う。金持ち女の仲介者を紹介してくれると言われてだまされ金を騙し取られたあげくに狂信者に紹介される。
なけなしの金をとられて安ホテルも追い出されるジョー。
そこで、ラッツォと再会し、何故か友情が芽生える。壊される予定の廃屋の一室での奇妙な共同生活。食料品を盗み、自分の血液を売り どうにか生活しながらも、ラッツォはフロリダを夢見る。
健康を犯されるラッツォ。ジョーがホモのオヤジを殺して奪った金で二人はフロリダ行きのバスに乗る。
冬のニューヨークを離れて明るく変わって行く風景の中で ラッツォは失禁して死んでゆく・・

はっきりいって救いのない どうしようもなく 弱く、おろかしく みじめな社会の底辺の青年たちを描いた映画だった。
しかし、どうしてこの映画の一場面 一場面が目の奥に焼きついているのだろうか?
最初に出てくる ジョーの妙に明るく田舎者丸出しの表情と 死んだラッツォの目を閉じてやった後 バスの中にうずくまる表情の違い 本当の人生の辛さを知った人間の変化。
絶対に共感できないけれど、どこかで許容してしまうような人間の弱さを見事に表した映画だと思った。
ニルソンの音楽が耳に切なかった。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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いまさら (イーサン)
2006-10-01 16:09:53
ネタバレしても怒る人はいないと思いますよ(笑)。

 ダスティン・ホフマンはこの映画を土台に羽ばたきましたが、ジョン・ボイドは未だに真夜中のカーボーイのイメージを引きずっているような感じが。MI-1のジョン・ボイドをみた時も連想ゲームのようにジョーをやってるジョン・ボイドが目に浮かびました。

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だから~~ (朱鷺局)
2006-10-01 19:16:05
私達 オジ、オバにじゃなくて若者むきにネタバレ注意のメッセージつけたんだって。(若者が読んでるかどうかの確信はないけどさ)



確かにひきずってますね ジョン・ボイト そのへんの不器用さが逆にいいのかもね。
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