tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

マーケットは正しいか?

2013年02月23日 11時19分50秒 | 経済
マーケットは正しいか?
 若しこの問いが、「マーケットは大切か?」という問いであれば、私はすぐさま「大切です」と答えると思います。我々が現在住んでいる経済社会は市場経済社会です。そこでの経済は市場原理によって成り立っています。
 経済的価値は原則として市場によって決定され、成り立っているのです。

 ただ、ここでの問いは、「市場は正しいか」であり、さらに言えば「市場は常に正しいのか」ということになります。
 私はこれに「YES」と答えることは出来ませんし、恐らく皆様も同じだろうと思います。すでに経済史の長い経験から、市場は往々にして誤りを犯すことは明らかでしょう。遠くはチューリップ球根バブル、南海泡沫会社から、近くは日本の土地バブル、サブプライムローンの証券化がリーマンショック迄つながったことなどなど、その例は枚挙に暇がありません。

 結論から先に言ってしまえば、
「マーケットは大切です。しかしマーケットは往々にして誤りを犯すものです。だから、マーケットが誤りを犯さないように、マーケットを利用する人間が常に努力する必要があるのです。」
というのが正確な表現ではないでしょうしょうか。

 ならば、マーケットが誤りを犯さないようにする人間の努力とは何でしょうか。これが決定的に重要になることは明らかです。
 基本的な条件がいくつかあると思います。
 例えば、
○参加はオープンでなければなりません
○関連する情報が広く開示されていなければなりません
○参加者の数がある程度以上多く、それぞれの影響力が平等でなければなりません
○悪意を持った参加や、虚偽の情報を持っての参加は望ましくありあせん
等でしょうか。今の国際マネーマーケットは、こうした条件を満たしているでしょうか。

 私には、とても満たしているとは思えません。しかしG20では、「マーケットは正しい」としているのです。世界のリーダーや碩学が集まって、なお、そう言うのには、矢張りそれなりの理由があるからという事でしょう。ではその理由とは何でしょうか。


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