tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

歴史に学ぶ人、学ばない人

2020年08月11日 15時47分56秒 | 文化社会
歴史に学ぶ人、学ばない人
 今、世界は新型コロナウィルスに、まさに振り回されていますが、この短い経験の中でも、それを生かしている国、生かさない国があるようです。

 今、コロナだけではなく世界は騒然とています。覇権国アメリカ自体が混乱ただなかですが、世界のあちこちに独裁的なリーダーがその力を伸ばそうと種々画策し、世界の情勢の不安定化を齎しています。

 二度の世界大戦を経験し、独裁政権の末路を実体験として学んだ世界人類は多く民主主義を歓迎し、自由世界を作り上げて来ました。

 ただ、戦勝国になった共産主義国家の2国、ソ連と中国は、「共産主義の現実は、結局は独裁者を必要とし、全体主義になる」という歴史の動きを続け、戦後も半世紀ほど独裁政権を続けました。

しかし、結局は、ソ連邦の崩壊、中国の改革開放の動きという形で、独裁政権から民主国家に移行する動きを見せることになりました。
恐らくこれは国民大衆が、独裁政権の非合理史に気づき、その大きな波の中で、国のリーダーも歴史の動きに気づき、過去の歴史の動きを学んだからでしょう。

 ここまでの動きは確かな現実で、多くの人はこの動きは今後も進んでいくのだろうと思っていたのではないでしょうか。(私もそう思って喜んでいました)

 しかし現実は必ずしもそうなりませんでした。中国の習近平終身主席、ロシアのプーチン大統領に見ますように、共に共産党一党独裁の昔に帰る動きが強まっています。

 歴史によれば、革命には、何らかの形の反革命はつきものといおうことなのでしょうか。
 国民の中にも、得た自由に馴れず、使いきれず、困惑する人もいるでしょう。リーダーの中にも昔日の独裁的リーダーに憧れる人もいるでしょう。より新しい独裁体制を考える人もいるかもしれません。
 
 今、直接にその犠牲になっている代表的存在が、ウクライナであり、香港でしょう。日本の北方四島もその中に入れる人もいるかもしれません。

 しかしさらに歴史を考察すれば、こうした反革命に見られるような動きは、結局は長続きしない、時間かかっても、いつかは自由国家の方向に進んでいくというのもまた現実であるように思います。
 しかしそれには、国民の大きな努力や絶え間ない活動が必要なことも事実でしょう。

 同時に、そこには。自由国家自体が、初期の資本主義から脱し、福祉国家などといった、かつては社会主義の反中だった理念も取り入れながら、より国民の住みやすい、資本主義、民主主義ぎ、自由主義の在り方の不断の努力をしていることもあるのでしょう。

 余計なことを付け加えますが、いまのアメリカは、歴史からあまり学ばないリーダーの、あまりにも古い、自由主義や資本主義にアメリカを引き戻す事が「アメリカの栄光を取り戻す唯一の道」と考えていることで起きている問題のように見受けられます。

 ところで、この見方で行きますと、いまの日本は同なのでしょうか。8月15日も近づいてきていますが、その辺りもまた考えてみたいと思います。

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