tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

政府は国民の指導に走るのか

2017年09月17日 13時15分11秒 | 政治
政府は国民の指導に走るのか
 アベノミクスや一億層活躍など、ネーミングは格好いいが、中身は良く解らないスローガンを多発して頑張ってきた安倍政権ですが、今回は「人づくり革命」というスローガンをメインに据えるようです。

 スローガンがコロコロ変わるのは、今迄のスローガンが実は不発で、何か新しいのを出さないと国民がついてこないという危機感からでしょう。
 今回の「人づくり改革」は経済復興大臣が担当という事ですが、矢張り目標は日本経済の復興で、そのための手段として、日本国民の考え方や行動を革命的に変えていこうという事なのでしょうか。

 それならば、経済再建を第一に掲げたアベノミクスを進めていけばいいのですが、残念ながら、アベノミクスの成功は、突如の異次元金融緩和で国際金融資本にショックを与え、円安を実現した第1弾だけで、あとは失敗という評価が定着してしまったようです。

 という事で、今度は、経済を押し上げるのは人間の努力だから『人づくり』が重要という事になるのでしょう。それ自体はそれなりに結構なことでしょう。
 もともと日本経済を発展させた「日本的経営」は「人間中心」で、日本経済の発展は日本人の世界に知られた生真面目さが支えてきたことは明らかです。

 日本経済が、世界に冠たる経済成長を成し遂げ、それをやっかむアメリカを始めとした主要国が、 プラザ合意で円レートを2倍に切り上げ日本経済潰しを図っても、これも生真面目な努力で時間をかけて克服、常に、「何かあれば円買い」といわれるような信用ある経済を維持してきている日本です。

 プラザ合意がなければ、 今の日本のGDPは800兆円に達しているとの試算も可能な、日本人と日本経済ですから、日本人をどうするというより、日本の経済外交をどうするかを考えることが本当の政府の役割でしょう。

 しかもあまり言いたくないことですが、信頼し合う友人関係を簡単に憎しみの関係に変えてしまうようなことを平然とやるような人から「人づくり」などという言葉は聞きたくないというのが多くの人の心情でしょう。

 「人づくり革命」の中身には「人生100年の生き方」なども入っていて、外国人のアドバイザーが目玉のようですが、みんなが100歳生きるかどうかは別として、自分自身の生き方を政府に指導してもらわなければならないほど、日本人は情けないのでしょうか。

 政府の役割は、与えられた人生を生真面目に生きる日本人に、出来るだけ良好な活躍のための「環境」を整備し提供できるよう、それこそ日本人らしく生真面目に努力することではないでしょうか。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿