tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

日米FTA 交渉で一番大事な事

2017年04月29日 11時07分18秒 | 経済
日米FTA 交渉で一番大事な事
 今は北朝鮮問題が、まさに喫緊の課題です。今日も早朝の北朝鮮のミサイル発射のニュースが入ってきましたが、先ずアメリカからのニュースが伝わり、次いで韓国からのニュースでした。

 いつも、北朝鮮のこうしたニュースは、アメリカと韓国の発表の報告です。ということは、日本には、探知能力がないということなのでしょうか。間接情報しかないということでいいのか、日本でも探知できているのか、不安感を持つ人は多でしょう。

 流石アメリカは凄いということになるのかもしれませんが、こういう状況では、アメリカと何の交渉をしても、借りが多くて、なかなか対等というわけにはいかないといった感じを持ってしまいます。
 
 また余計なことを書いてしまいましたが、日米FTA交渉で問題になるのは当然アメリカの赤字対日本の黒字、ということでしょう。
 アメリカの万年赤字、日本の万年黒字をそのままにして、小手先の交渉をしても、本質的な解決にはつながらないことは明らかです。

 もちろんアメリカのいうことも理不尽で、「日本はアメ車を買わない」という主張に対しては「日本人の買いたくなる車を作れ」というのは筋でしょう。
 しかしそれでアメリカを納得させることが出来るかどうかが現実の問題です。

 やはり日本は、日本に出来る最善の事をやって、そのうえで、主張することは主張するというのが日本としてのやり方であるべきでしょう。

 そのための王道は、日本の経常黒字をできるだけ削減していくこと、G7やG20でいつも共同声明に書かれる「過度な不均衡の是正」に日本が積極的に努力する姿勢と実績でしょう。

 安倍さんもその点は解っていて、内需(個人消費)拡大のために毎年春闘の際に「賃上げせよ」と言っているのでしょうが、4年連続の「官製春闘」でもその効果は殆どありません。
 やはり効果のあることを本格的、網羅的に考えて、日本経済の成長路線(成長計画)の中にきちんと組み込む、総合発展戦略が必要でしょう。

 このブログでも繰り返し指摘してきていますが、「格差社会化の阻止」、「将来不安の払拭」、「政治への信頼の回復」、といった大きな問題があり、それを支えるシステムとして、「所得税制の再検討(累進課税の強化)」、「金利(金融)の正常化(金融緩和の出口戦略)」、「為替の安定」、「国民の意見を聞く政治(単なる決める政治からの脱却)」などがまず必要でしょう。

 こうした形での内需拡大による黒字減らしは、その分日本経済の成長を高め、格差の是正を通じて、経済・社会の安定、先行き不安の解消、さらには為替レートの安定、そして当然日米経済摩擦の低減につながるものとなるでしょう。
 問題は現政権にそれだけの知恵と行動力があるかということになるようです。

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