tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

IPEFとは何か、日本の役割は?

2022年05月19日 16時39分29秒 | 国際経済
明日から5日間、アメリカのバイデン大統領が、日本と韓国を歴訪ということだそうで、その中で、IPEF(インド太平洋経済枠組み)の設立を提唱するということだそうです。

アメリカは今、民主主義諸国の盟主として、大変大きな役割を担うことになっているようです。

というのも、ロシアのウクライナ侵攻という、歴史が100年近く巻き戻されたような事件が起き、ウクライナは勿論、ヨーロッパ諸国からも、更に広い意味では、世界の民主主義の国々から、やはり頼りになるのはアメリカ、と言うことになって来てしまったからでしょう.

民主主義諸国がそう考えるのも当然で、ウクライナに進行したロシアは、典型的な専制主義国家で、プーチンという独裁者の下でその意のままに動くという恐ろしい国であることが明らかになったのです。

改めて独裁国の恐ろしさを見せつけられ、ロシアの隣にはもう一つの独裁国かもしれない国中国があって、中国は陰に陽にロシアを支援しているという状況を見れば、またその2国が、国連の常任理事国5か国の中に入っていて、拒否権を使って常任理事会の意見がまとまらないようになってしまっていることも解っているわけです。

ロシアの西に隣接するのはウクライナですが、東に隣接するのは日本で、日ソの間には北方領土という問題もあるので、世界の人は、日本も大変だなと思っているかもしれません。

アメリカがどう思っているかは知りませんが、戦争をしない日本、世界が平和でナイト系座愛的にも立ち行かない資源小国日本は、海に囲まれていますから、太平洋からインド洋まで、周りが平和な海でないと生きられない国でしょう。

ならば、インド太平洋諸国の平和な経済の枠組みはにほんにとっては極めて重要な構想ということになるのでしょう。
アメリカもそのあたりは確り読んでという事でしょうし、日本も両手を挙げて賛成と言わなければならないでしょう。

ところでIPEFの「枠組み」の中身ですが大きく「サプライチェーンの強化」「脱炭素の推進」「国際課税の調整」などで、TPPの主眼の「関税引き下げ」などは入っていないという事のようで、アメリカはアメリカなりに、考えている様子がかが得ます。

ロシアも中国も入って「みんな仲良くやろう」という時代のAPEC(アジア太平洋経済協力機構)などはどうなるのかわかりませんが、IPEF構想の中身は、アメリカの利害に直結するもの、民主主義圏と専制独裁国の対立のなかでという匂いが強いようです。じ
こう考えてきますと歴史的に外交下手の日本にどんな役割が可能かという問題は大変難しそうです。

今迄は、アメリカのトランプさんともゴルフで仲良く、ロシアのプーチンさんとも二十数回会って、自分の田舎にまで招待したけれども、結果は何もなかったという安倍外交や、ロン・ヤスの親密関係を結んだと思っていた相手に「プラザ合意」という強力な下剤を飲まされて、30年も日本経済を痩せ細らせた中曽根外交もあったわけです。

アメリカは親切でよい国でもありますが、本当は手ごわい国なのでしょう。瀬秋を2分する対立がおきるかもしれないといった難しい局面の中で、日本の本来の役割が果たせるような外交が可能か、TPPから抜けたアメリカという現実も考えながら、誤りのない道を選んでほしいものです。

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