FRB、アメリカのインフレ鎮静化を認める
昨日、今日、日経平均が大幅に上昇しています。
理由は、FRB(アメリカの中央銀行)が、一昨年来のアメリカのインフレ傾向が収まり、当面これ以上政策金利の引き上げを続けない方向に舵を切ったからです。
アメリカは、国際収支も財政収支も、いわゆる「双子の赤字」を長期に続けている国です。当然インフレになれば、アメリカ製品は割高になり、赤字状態は悪化する可能性があるわけです。
FRBのパウエル議長(日本の日銀総裁に当る)はことのほかインフレ警戒意識が強いようで、政策金利の大幅引き上げを続け、過熱した景気を冷やしてインフレ抑止に力を入れました。
しかしそこは舵取りが難しいところで、あんまり景気を冷やし過ぎて不景気になることは避けなければなりません。
最近伝えられていたUAW(全米自動車労組)の賃上げ要求のストライキも当然懸念材料ですが、経営側の意向に近いところで妥結を見ました。
そのほか、求人状況や消費者物価の上昇傾向など多くの経済指標から判断し、景気が落ち込むこともなく、この夏には物価上昇も落ち着いてきたので(日本より落ち着きが見られます)、当面は大丈夫と判断を下したようです。
アメリカでは、当面これ以上の金融引き締めはないという事で株価が上ったのですが、日本の株価もつれ高で大幅に上がりました。
日本の方は、これまでのアメリカの金利上昇で大幅円安があり、円安差益で、トヨタをはじめ輸出企業で大幅に利益が増えたという事のようですが、アメリカの金利引き上げが止まったので今度は円高の方向に動く可能性があり添いうに思う人も多いでしょう。
既に今日あたりのニュースでも円レ-トが151円台から149円台に円高になったようですが、そうなってから日経平均急上昇というのも、輸出企業にはマイナスなのに株価が上るという形です。
この辺りも実体経済の事象と株価の関係は直接的なものでは無いようなので、株価はアメリカに追随するのが自然などという見方も在ります。
株価の問題はさておいても、アメリカの金融政策の風向きが変わったという事は、更に円レートに、日本の金融政策に影響を与えるでしょう。
最大の問題は、2年前には$1=110円程度だった円レートがどこまで円高に戻るかでしょう。
日本もこの所は貿易収支は赤字の月も多く、経常収支は黒字ですが、余り円高が進むと、物価上昇にはブレーキがかかっても、企業収益にはマイナスの影響の方が大きく、株価が上がる要因にはなりにくいでしょう。
日銀は長期金利引き上げ圧力は弱くなるとしても、総ては何処まで円高が進むかが最も「注視」すべき対象となるのでしょう。
当面実体経済よりも、国際投機資本、マネーマーケットの動きに翻弄されそうな日本経済になるような気がします。
昨日、今日、日経平均が大幅に上昇しています。
理由は、FRB(アメリカの中央銀行)が、一昨年来のアメリカのインフレ傾向が収まり、当面これ以上政策金利の引き上げを続けない方向に舵を切ったからです。
アメリカは、国際収支も財政収支も、いわゆる「双子の赤字」を長期に続けている国です。当然インフレになれば、アメリカ製品は割高になり、赤字状態は悪化する可能性があるわけです。
FRBのパウエル議長(日本の日銀総裁に当る)はことのほかインフレ警戒意識が強いようで、政策金利の大幅引き上げを続け、過熱した景気を冷やしてインフレ抑止に力を入れました。
しかしそこは舵取りが難しいところで、あんまり景気を冷やし過ぎて不景気になることは避けなければなりません。
最近伝えられていたUAW(全米自動車労組)の賃上げ要求のストライキも当然懸念材料ですが、経営側の意向に近いところで妥結を見ました。
そのほか、求人状況や消費者物価の上昇傾向など多くの経済指標から判断し、景気が落ち込むこともなく、この夏には物価上昇も落ち着いてきたので(日本より落ち着きが見られます)、当面は大丈夫と判断を下したようです。
アメリカでは、当面これ以上の金融引き締めはないという事で株価が上ったのですが、日本の株価もつれ高で大幅に上がりました。
日本の方は、これまでのアメリカの金利上昇で大幅円安があり、円安差益で、トヨタをはじめ輸出企業で大幅に利益が増えたという事のようですが、アメリカの金利引き上げが止まったので今度は円高の方向に動く可能性があり添いうに思う人も多いでしょう。
既に今日あたりのニュースでも円レ-トが151円台から149円台に円高になったようですが、そうなってから日経平均急上昇というのも、輸出企業にはマイナスなのに株価が上るという形です。
この辺りも実体経済の事象と株価の関係は直接的なものでは無いようなので、株価はアメリカに追随するのが自然などという見方も在ります。
株価の問題はさておいても、アメリカの金融政策の風向きが変わったという事は、更に円レートに、日本の金融政策に影響を与えるでしょう。
最大の問題は、2年前には$1=110円程度だった円レートがどこまで円高に戻るかでしょう。
日本もこの所は貿易収支は赤字の月も多く、経常収支は黒字ですが、余り円高が進むと、物価上昇にはブレーキがかかっても、企業収益にはマイナスの影響の方が大きく、株価が上がる要因にはなりにくいでしょう。
日銀は長期金利引き上げ圧力は弱くなるとしても、総ては何処まで円高が進むかが最も「注視」すべき対象となるのでしょう。
当面実体経済よりも、国際投機資本、マネーマーケットの動きに翻弄されそうな日本経済になるような気がします。