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tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

相互関税、自動車関税15%、コメ輸入大幅増で決着

2025年07月23日 14時29分35秒 | 経済

<このブログは tnlaboratory's blog に名称変更し「はてなブログ」で継続しています>

今朝、急転直下、日米の関税交渉決着のニュースが入ってきました。関税については表記の通りですが、トランプさんの発言の中では「日本が5500億ドル(80.6兆円)の対米投資を、私の指示によってする、そしてその収益の90%はアメリアに落ちる、これは素晴らしい事だ」との説明があります。

5500億ドルの内訳は解かりませんが、日鉄のUSスチール買収が2兆円(150億ドル程度)ですから、これからトランプさんの指示で随分沢山の対米投資をすることになるのでしょう。その収益の9割はアメリカに帰属するのです。

トランプさんは自画自賛が得意ですから、話半分で聞いておきましょうか。

関税政策というのはそんなに上手くいかないことがトランプさんにも解かってきたようです。

通常、アメリカの輸入業者が関税を払うようですが、高い関税を払って売値に上乗せできるかが不明ですから、現場は心配ばかりだそうです。

トランプさんの構想はその分輸出国が輸出価格を安くするから、輸出国が損して、アメリカの消費者は従来の家価格で買え、政府には関税が入るはずだという事のようですが、それならアメリカでは相変わらず日本車が売れてGMやフォードは低迷を続けることになるのでしょう。

日本車が値下げをしなければ、日本車は高いという事で、アメ車の競争力がつくかもしれませんが、日本車ファンからは高い関税は評判が悪くトランプさんには逆風でしょう。車以外でも同じことが起きますから関税による物価上昇が起き、インフレになり、貿易量は減って世界中の経済にマイナスでしょう。

その点からいえば、日本からの対米投資を増やして、日鉄が狙っているように、アメリカの製造業などを日本が経営することで、再活性化するといったことが一般的になれば、日米関係は大きく変わるのではないでしょうか。

勿論そこまで行くのは、日本企業にとっても容易な事ではないでしょう。アメリカの賃金水準は高く、従業員も自尊心が高く、しかも日本がカネを持ってくるなら大いに使ってやろうといった形で、当てにされる可能性も十分あります。

全米自動車労組傘下のGMのフリーモント工場で、徹底した経営改善をやろうとしたGM/トヨタのNUMMIのプロジェクトも大変難しかったようですし、東芝のウエスチングハウス買収も、コストの上昇で挫折しています。

これから始まる日鉄傘下のUSスチール経営では、全米鉄鋼労組傘下の従業員をいかに使いこなせるか、それにトランプさんの持つ「黄金株」がプラスに働くかマイナスに働くか(トランプさん次第)予測不能の中で、いわば、アメリカ産業社会の改革をしなければならないのではないでしょうか。

5500億ドルの中身は次第にわかってくるのでしょう。安倍さんのカジノ誘致ではありませんが、正確な情報は日本政府からでなくアメリカ政府筋から入ってくるという事になっているようです。

5500億ドルは巨額ですが、日本はアメリカ国債を1兆ドル以上持っています。

日本もトランプ流ディールをするつもりになれば、色々な可能性もあるのではないでしょうか。

今日は日経平均が大幅に上がっています。これを糠喜びにしないような政策の舵取りを政府に期待したいと思います。


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