tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

これからが本番の新型コロナ対策

2020年05月01日 20時22分18秒 | 政治
これからが本番の新型コロナ対策
 ゴールデンウィーク以降はどうなるのかと、国民がみんな心配していた日が数日に迫り、ステイホームでイライラの嵩じた人も多いと思われる中で「もう1か月ほど頑張ってください」という政府の意向がやっと示されました。

 正式の決定はまだのようですが、ほとんどの国民は、「そんな簡単に非常事態宣言が解除されるはずがない」と予想していたようです。

 毎日発表される感染者の数字は、減ったり増えたりしながらも、この所減ってきたようには見ますが、3密回避、ステイホームの効果は明らかに大きでしょうが、同時に検査の数に比例する部分もかなりあるのではないかとの疑念が、ずっと付きまとっています。

 最近、亡くなられた後、検査したら感染者だったという例が報道されていますが、検査を受けない感染者が、適切な治療を受けずに死亡したという事になるのではないでしょうか。そうしたケースが現実に起きているという事でしょう。

 おそらく、日本では重症になってからやっと検査を受けるというケースが多いのではないかと思われるのは、検査を徹底してやった韓国と数字を比較してみた場合です。 

 韓国と日本では現時点で感染者の数は韓国1万500人、日本1万5000人で日本が約1.5倍(人口比では少ない)で、一方、死亡者の数は、韓国は214人、日本は455人と韓国の2倍以上、死亡率は韓国2%強ですが、日本は3%強という違いがあります。
 もっと検査すれば感染者数は増えて、死亡率は減ることになるのでしょうか。

 台湾のコロナ抑え込みは世界に知られる存在になっていますが、台湾は議員内閣制でなく長官(大臣)は専門家というところに負っているといわれます。

 日本の場合は、初動が遅れたと言われますが、いまだに、医療崩壊が起きると大変だから、検査はなるべく控えてくれとの意向は変わっていません。その上、政治家の議論は、この際いかに マスクやお金をばら撒いて、国民の歓心を買うかに偏っているようです。

 台湾との違いは判りますが、韓国に出来たことがなぜ日本にはできないのかといった意見がこの所聞かれるように なりましたが、私もできない理由が解らないような気がします。
 憶測すれば、政治家の問題に対応する重点の置き方の違いとその背後にある何が最も大事かという認識の違いなのでしょうか。

 今、民間企業は、異業種参入も含めてマスクから始まり、治療機器の増産や治療薬開発に力を入れていますし、既開発のアビガンは軽症者には効果がると国際的にも判定されているようです。
 こうした中で、国民の頑張りを応援すべく25.5兆円の補正予算が組まれました。
 
 昨日全会一致で通った様ですが、25.5兆円全額が国債発行、国民からの借金です。そしてその9割が赤字国債です。財政再建は消し飛びます。

 この際それは覚悟ですが、その内国民1人10万円(12兆6千億円)や、中小企業援助などが19.5兆円で、医療個供給体制や医薬品開発には 僅か1.8兆円です。
 新型コロナと正面から闘うためのカネと、まずは国民に「現金」をという金カネの比重は10対1なのです。国民は心から喜ぶべきでしょうか。

 日本の医療、医薬品業界が、新型コロナと戦う「武器」を持たない限り、3密禁止とステイホームは続くのではないでしょうか。
 また月末になったら、もう1か月などと何回も言われそうな気が、今からしています。