支払能力シリーズ6: 適正労働分配率に関する考え方
現実の世界で労働分配率がどう決まるかという研究は歴史的にいろいろあります。伝統的に根強いのは「労使の力関係」です。労働組合を組織して交渉力を高めれば高い賃上げが取れるなどと説明されます。
不況の時は高くなり、好況の時は低くなるというのも一般的な見方です。利益は景況によって大きく変化しますが、賃金の方は(慣性の法則みたいなものがあって)急には上がったり下がったりしにくいので、結果的にそうなります。
これは現実の労働分配率の動きの分析ですが、「適正」労働分配率の立場からはどうでしょうか。
大きな立場は2つあるように思います。
・第1は、生産に対する労働と資本の貢献度に従って配分するという考え方、
・第2は、将来がより良くなるように配分するという考え方でしょう。
第1は、「生産関数」などを使って、生産に対する労働と資本の重相関を計算し、どちらが何%寄与したかを測って、その割合で分配すれば合理的という事になります。
第2は、企業や一国経済が、将来より良く発展するように配分しようという考え方です。
さて、どちらが「適正労働分配率」の考え方として合理性が高いでしょうか。
現実の世界で労働分配率がどう決まるかという研究は歴史的にいろいろあります。伝統的に根強いのは「労使の力関係」です。労働組合を組織して交渉力を高めれば高い賃上げが取れるなどと説明されます。
不況の時は高くなり、好況の時は低くなるというのも一般的な見方です。利益は景況によって大きく変化しますが、賃金の方は(慣性の法則みたいなものがあって)急には上がったり下がったりしにくいので、結果的にそうなります。
これは現実の労働分配率の動きの分析ですが、「適正」労働分配率の立場からはどうでしょうか。
大きな立場は2つあるように思います。
・第1は、生産に対する労働と資本の貢献度に従って配分するという考え方、
・第2は、将来がより良くなるように配分するという考え方でしょう。
第1は、「生産関数」などを使って、生産に対する労働と資本の重相関を計算し、どちらが何%寄与したかを測って、その割合で分配すれば合理的という事になります。
第2は、企業や一国経済が、将来より良く発展するように配分しようという考え方です。
さて、どちらが「適正労働分配率」の考え方として合理性が高いでしょうか。