tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

ギリシャ、7年ぶりプラス成長へ

2014年02月24日 15時38分29秒 | 経済
ギリシャ、7年ぶりプラス成長へ
 今回は前回の追伸になりますが、ギリシャ経済についてです。
 
 すでに御承知の皆様も多いかと思いますが、今月7日に、発表されたギリシャの予算案で、ギリシャ経済が、今年(2014年)7年ぶりにプラス成長の予想になっています。
 
 企業でも同じjことで、赤字続きでは、成長の形は整いませんが、利益が出るようになれば、成長の可能性が見えてきます。

 企業でも、経済でも健全な成長にはその形が整わなければなりません。生み出した付加価値(GDP)が人件費(雇用者報酬)と利益(営業余剰)に適切に分配され、借金をしなくても資本支出が可能になり、それによって生産性の向上が実現するというのが「成長の基本的な形」です。

 もちろん資本支出は、借金でもできます。しかし借金には金利がかかりますし、資金が引揚げられれば、成長は止まります。自力での成長ではないからです。

 今、アメリカのテーパリングで、途上国の経済成長への悪影響が懸念されていますが、この辺りの状況は、資本支出(投資)がどの程度自らの資本蓄積で賄われているかによって決まります。

 この辺りのメカニズムは昨年3月「付加価値で読む経済分析1~7」に書いた通りですが、前回指摘しましたように、EUの経常赤字国が黒字転換したことによって、今後EUの成長率は高まり、EU経済の健全化は進み、結束力も高まって、EU経済がより強いものになることはおそらく確実でしょう。

 これはすべて、それらの国々の国民、労使が、何年間かのマイナス成長に耐え、経済の健全化に協力した結果です。これは素晴らしいことだと思います。