ギリシャ経常収支、黒字転換へ
ギリシャの経常収支が黒字になってきたというニュースがありました。2013年の1~11月の累計で、14.6億ユーロで、昨年同期の41.4億ユーロの赤字だったそうですから大幅な改善です。
このまま行って通年で黒字になれば2008年の対GDP比14.9パーセントの大赤字からの黒字転換ですから大変なことで、しかも経常黒字はユーロ加盟以来ということだそうで、ユーロのお荷物だったギリシャ経済が、一転してユーロの安定に寄与することになれば、ユーロ圏にとっても、世界経済にとっても大変結構なことだと喜びたいと思います。
解説によれば、黒字化の主因は観光収入が大きく伸びたからで、元々観光収入に支えられる面が大きいギリシャ経済ですが、ホテルやレストランが一方で値下げして頑張り、もう一方でサービスの向上に力を入れた結果だということです。
ギリシャ語でレストランは「タベルナ」だそうですが、それを「タベテヨ」にしたかどうかは解りませんが、日本式に言えば、「おもてなし」の原点に返ったのでしょう。
最初は、政権を変えれば、何とかなるかとデモをやったりストをやったりしてゴタゴタしていたギリシャですが、結局、国民がみんなで頑張るしかないと気づき、ユーロ加盟以来の無理な経済の底上げ、例えて言えば、履いていた高下駄を脱いで、 足を地面につけて、地道に努力するようになった結果でしょう。
もちろん、これは簡単なことではないと思います。戦後の日本にも「竹馬の足を切る」といわれたドッジライン(緊縮経済)によるドッジ不況(安定恐慌)の経験がありますが、此の所のギリシャの実質GDPの推移を見てみますと、経常赤字比率が最大だった2008年の2104億ユーロから、2013年(実績見込み)の1614億ユーまで、23.3パーセントの落ち込みになっています。つまり、この間毎年数パーセント程度のマイナス成長に耐えてきたということです。
此の所ユーロ圏全体の経常黒字も安定し黒字幅も最大を記録したりしているようなので、かつてユーロの不安定化の要因として問題になった、イタリア、スペイン、ポルトガルなどについても調べてみますと
イタリア 経常収支はGDPの -3.51%(2010年)から-0.01%(2013年推計)に縮小、この間、実質GDPは3.8パーセントの減少。
スペイン 経常収支はGDPの -10.0%(2008年)から1.43%(2013年推計)に黒字転換、この間、実質GDPは6.8パーセントの減少。
ポルトガル 経常収支はGDPの -12.6%(2008年)から0.9%(2013年推計)に黒字転換、この間、実質GDPは7.1パーセントの減少。
となっています(データは「世界経済のネタ帳」)。
これらの国々は、EUやヨーロッパ中央銀行との間でいろいろなやり取りもあったのでしょうが、結局は、経済の本来のあるべき姿に従って、生活水準を引き下げ、自らの稼ぎの範囲で生活する様にし、例えて言えば、膝を屈して力を蓄え、次のジャンプに備える準備をしているのです。
世界中でアメリカだけが、金融政策さえ巧くやれば、経常赤字という背伸びをしたままでジャンプが出来るという政策に固執し、頑張っています。
さて、アメリカは本当に成功するのでしょうか。
ギリシャの経常収支が黒字になってきたというニュースがありました。2013年の1~11月の累計で、14.6億ユーロで、昨年同期の41.4億ユーロの赤字だったそうですから大幅な改善です。
このまま行って通年で黒字になれば2008年の対GDP比14.9パーセントの大赤字からの黒字転換ですから大変なことで、しかも経常黒字はユーロ加盟以来ということだそうで、ユーロのお荷物だったギリシャ経済が、一転してユーロの安定に寄与することになれば、ユーロ圏にとっても、世界経済にとっても大変結構なことだと喜びたいと思います。
解説によれば、黒字化の主因は観光収入が大きく伸びたからで、元々観光収入に支えられる面が大きいギリシャ経済ですが、ホテルやレストランが一方で値下げして頑張り、もう一方でサービスの向上に力を入れた結果だということです。
ギリシャ語でレストランは「タベルナ」だそうですが、それを「タベテヨ」にしたかどうかは解りませんが、日本式に言えば、「おもてなし」の原点に返ったのでしょう。
最初は、政権を変えれば、何とかなるかとデモをやったりストをやったりしてゴタゴタしていたギリシャですが、結局、国民がみんなで頑張るしかないと気づき、ユーロ加盟以来の無理な経済の底上げ、例えて言えば、履いていた高下駄を脱いで、 足を地面につけて、地道に努力するようになった結果でしょう。
もちろん、これは簡単なことではないと思います。戦後の日本にも「竹馬の足を切る」といわれたドッジライン(緊縮経済)によるドッジ不況(安定恐慌)の経験がありますが、此の所のギリシャの実質GDPの推移を見てみますと、経常赤字比率が最大だった2008年の2104億ユーロから、2013年(実績見込み)の1614億ユーまで、23.3パーセントの落ち込みになっています。つまり、この間毎年数パーセント程度のマイナス成長に耐えてきたということです。
此の所ユーロ圏全体の経常黒字も安定し黒字幅も最大を記録したりしているようなので、かつてユーロの不安定化の要因として問題になった、イタリア、スペイン、ポルトガルなどについても調べてみますと
イタリア 経常収支はGDPの -3.51%(2010年)から-0.01%(2013年推計)に縮小、この間、実質GDPは3.8パーセントの減少。
スペイン 経常収支はGDPの -10.0%(2008年)から1.43%(2013年推計)に黒字転換、この間、実質GDPは6.8パーセントの減少。
ポルトガル 経常収支はGDPの -12.6%(2008年)から0.9%(2013年推計)に黒字転換、この間、実質GDPは7.1パーセントの減少。
となっています(データは「世界経済のネタ帳」)。
これらの国々は、EUやヨーロッパ中央銀行との間でいろいろなやり取りもあったのでしょうが、結局は、経済の本来のあるべき姿に従って、生活水準を引き下げ、自らの稼ぎの範囲で生活する様にし、例えて言えば、膝を屈して力を蓄え、次のジャンプに備える準備をしているのです。
世界中でアメリカだけが、金融政策さえ巧くやれば、経常赤字という背伸びをしたままでジャンプが出来るという政策に固執し、頑張っています。
さて、アメリカは本当に成功するのでしょうか。