tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

平成13年度上半期のテーマ

2013年10月03日 19時15分29秒 | インポート
平成13年度上半期のテーマ

9月 付加価値と付加価値率  付加価値率の把握と活用を  ME化と雇用問題  権力の誘惑?  日本は過去の行為についての反省が足りないのか  改めて日本らしい雇用の在り方を考えよう  途上国が通貨安を恐れるわけ  2020年のオリンピック・パラリンピック東京開催決定おめでとうございます  アメリカの出口作戦は結局上手くいかないのでは?  世界の安定と発展には多様性の尊重が必要では
8月  格差問題、スーパーリッチ、社会不安  TPPが本来目指すべきものは?  TPPで日本がやるべき最も大事なこと  消費税増税:メリットを生かし、マイナスを最小限に  消費税増税:消費税導入で消費が萎縮するか  68年前の今日  消費税増税:財政の「プライマリーバランス」は矢張り重要  消費税増税:日本の国債残高はなぜ多い?  消費税増税論議を少し整理してみましょう  日銀政策決定会合と円高  日本の自信回復に期待する  きめ細かい高付加価値経営を目指して:日本復活の核心  

7月 企業に求めたい国内労働力の活用  消費者物価の反転上昇は自然  変動相場制の帰結  世界経済の混乱とアメリカの責任  政治家と官僚  本質論議を避ける?G20  参議院の存在意義  ポピュリズム支配の困った社会  参院選に向けての経済論争:規制撤廃、規制緩和、規制改革  参院選に向けての経済論争:消費税増税は是か非か  参院選に向けての経済論争:物価だけ上がっていく  軍隊と戦争  

6月  毛を吹いて疵を求めるの愚  2013年 今年のホタルは  政治と経済と平和  出口戦略:アメリカと日本  日本型技術開発の強み  海外進出とコスト問題  日本経済と株価の動き  雇用問題を考える:雇用の日本らしさとは  

5月  前3回の物価論議の補論:景気の現状認識  物価論議は実証分析をベースに その3  物価論議は実証分析をベースに その2  物価論議は実証分析をベースに その1  日本経済再建を確実なものにするために  緊縮か緩和か:判断基準は「生産性  多様共存  強まる円安への反感と日本の対応  アベノミクス、これまでと今後  改めて「あぶく銭」論議、日本人本来の金銭感覚  日本らしさの基本「和の心」の国際関係を  

4月  「日本らしさ」を考えよう  雇用削減・教育訓練費削減の恐ろしさ  見かけは危うく、芯の強い日本経済へ  早めですが、2013年「春闘総括」  むささびたけ(ムササビ茸)  消費者に求められる意識と行動  いよいよ企業(企業労使)の出番  様変わりの日本経済、今後は?  アメリカは経常黒字国になるか(偏見予見)  アメリカ経済とシェールガス  


付加価値率を上げる経営

2013年10月03日 11時39分34秒 | 経営
付加価値率を上げる経営
 $1=100でほぼデフレから脱却した日本経済ですが、輸出より現地生産ということで、企業の海外進出は常態化し、他方で人口減少問題もあり、国内で量的拡大は以前のようにはいかないでしょう。典型は自動車産業です。

 ということで、今後は量的拡大より、質の向上の時代でしょう。これが高付加価値経営を要求するのです。例え、生産量は同じでも、寄り高品質のものを拡充、更に転換してゆけば、売上高はあまり伸びなくても付加価値率が上がり、付加価値は増え、当然GDPも増え、労使への配分は増えます。

 新製品導入の可能性があらゆる場合に重要になるでしょう。
 自動車の場合には、ハイブリッド、電気自動車、燃料電池車、総突防止装置付き、自動運転装置の開発といったアプローチです。

 テレビならば、4K、3D、マホとの接続、双方向機能の拡充・・・。その他白物家電でもいわゆるスマート家電といった活用範囲の広いより便利、より快適、より面白いものなら多少高くても売れる、といった傾向は既にかなりはっきりしているように思います。

 温暖化問題の中で、CO2からプラスチックを作る技術、新たな触媒を使って光合成を人工的に行う技術、などというものも動き始めているようです。人間の知恵には限りがありません。

 これはらすべて人間が資本を使ってやるのです。ですから、ますます重要になるのは、「人材の育成」と技術開発に必要な「資本蓄積」です。そして、労使の理解でこれが順調に進む環境という意味においては、1985年までの日本、そしてこれからの日本は世界のトップに位置していると思います。

 企業の売り上げは、大きく2つの部分に分かれます。1つは、外部から財やサービスを買ってくる部分、売り上げからそれを引いたものが、わが社の労使が創り出した付加価値です。

 ですから、外部購入費用を減らすことも、高付加価値実現の重要な方法です。5S やQC,TQC,TQM,さらにあらゆるカイゼン活動もこれの主役になり得ます。
更には、レアアースが足りなければ、レアアースの使用量10分の1で、同じ磁力を実現するような技術開発も行われています。

 製品(サービス)の質を上げて売り上げを増やし付加価値率を高める方法、外部購入費用を減らして付加価値率を高める方法、この2つが高付加価値経営の基本でしょう。

 以下に Fishbone Chart(特性要因図)で高付加価値化の要因を分析してみたものを掲げます。これはごく一般的なものですから、それぞれの企業や職場で、こうした高付加価値化の方法の検討が要請されるところです。