tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

きめ細かい高付加価値経営を目指して:日本復活の核心

2013年08月03日 23時17分38秒 | 経済
きめ細かい高付加価値経営を目指して:日本復活の核心
 このブログでは繰り返し述べて来ていますが、企業の目的は、地球上の人々の「より豊かでより快適な生活」の実現のために活動することでしょう。
 かつては「豊かさの実現のため」という言い方もされました。しかし単なる経済的豊かさが、より大きなGDPと考えられ、公害や環境破壊という副産物を生みました。

 経済的豊かさより心の豊かさが求められたり、スローフード、スローライフといったことが言われたりするのは、経済的豊かさより心の豊かさを重視したいという人々の願望の表れでしょう。

 そこでは「経済発展とは何なのか」を問われるかもしれません。しかし現実に起こっていることは、 より高い経済レベルの上により質の高い快適な社会が存在する ということだったようです。人間はやはり欲張りです.高い経済レベルは落とさずに、心の豊かさを重視したいというのが本音でしょう。

 であるならば、矢張り経済成長は必要です。豊かさも快適さの欲しいというのなら、創造したGDPを豊かさと快適さの両方に配分しながら、「より豊か」「より快適」を実現していかなければなりません。
 そしてそれを相対的に小さく狭くなった地球という環境の中で巧みに実現していくきめの細かい、地球上のあらゆる点に配慮した経済発展の「型」が必要になるのでしょう。

 実はこの点に今後の日本の活路があると私は感じています。日本の文化遺産の1つである、「里山」 のように、自然と人間のコラボレーションによって、より豊かな生産とより豊かな環境が現実に生まれてきます。

 高付加価値を実現する技術開発も、例えば、太陽光から化石燃料までの天然資源を最も有効に活用する技術革新を目指せば、環境汚染も資源争奪競争も大きく改善するでしょう。これはひいては「世界平和にも大きく貢献」するでしょう。

 最も身近な電力で言えば、ピーク対応のキャパシティー確保への盲進ではなく、 電力の貯蔵 や発電の分散で、発電設備の無駄の部分を減らすといった取組も大事です。
 現に日本はこの分野では世界のトップを走っています。一例を挙げれば、燃料電池開発や電力を水素に変えて貯蔵するといった技術はまさにその方向でしょう。

 水処理や高度な集約農業、水産養殖技術なども、素晴らしい発展を見せています。日本の伝統文化の上に新時代の技術開発を載せる、日本なら出来そうな気がします。