tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

ますます必要な国民の連帯

2012年12月14日 12時15分12秒 | 社会
ますます必要な国民の連帯
 「世界に1つだけの花」というのも、われわれ一人一人が「それぞれに自信を持って咲きましょう」というためにはいいと思います。しかしその花々が「連帯」の気持ちを持って咲き競えばもっと良いのではないでしょうか。
 
 今度の選挙は小党乱立です。同じようなのに、何か違いを強調しているように感じます。販売戦略には「差別化」というのもありますが、人間社会は最終的には、差別化ではなく、連帯しなければなりません。
 神と悪魔が永久に対立する宗教では、必ずしもそうでないのかも知れませんが、八百万の神々が共存し、神仏すらも習合出来るような日本社会には、そうした二元論よりも、「調和」「連帯」の方が似合うようです。日本古来の「和」の精神でしょうか。

 以前、「舶来崇拝からの早期脱出を」と書かせて頂きましたが、まだ難しいようです。
 今、日本のおかれている状況もそうですが、戦後最大の国難と言える状況ではないのでしょうか。

 プラザ合意という自らの外交の招いた失敗の中で20余年のデフレ不況を経験し、世界経済に何かあれば、世界が「¥」に皺寄せするような悪い経済習慣を定着させ、経済の停滞から派生する民心の不安定、格差社会、その結果の社会の劣化を引き起こし、日本人自らが、自信を喪失、先進国からの脱落さえ認めるような体たらくです。

 こんな国難の中にありながら、説明を聞いても良く解らない程度の違いを言い募り、分裂していく様相を、冷静な国民はどう見ているか、一体だれが考えているのでしょうか。

 古事記によれば、天照大神が天の岩戸に身を隠された時、八百万の神々は、高天原、天の岩戸の前に集まり、いかにして、天照大神に岩戸から出て来ていただこうかと、みんなで相談されたとのことです。

 たかが神話と馬鹿にするのは簡単でしょう、しかしそこからは何も生まれません。いま日本に必要なことは、国債は借金だから子孫に残すべきではない、などという、プラザ同意前には似合った論議ではなく、「先進国から脱落した日本」を子孫に残すのかどうかといった、もっと、もっと深刻な問題なのです。

 「貧すれば鈍する」という諺は確かに存在します。しかしその諺どおりになるのが良いのであはありません。諺は、そうした失敗をしないために言い伝えられて来たものです。