tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

軍隊と警察

2009年03月11日 11時03分37秒 | 国際政治
軍隊と警察
 軍隊と警察はどう違うのでしょうか。
 
 軍隊は国と国との争いに備えるもので、一旦争いになれば出動して国のために戦うというのが昔から多くの人が認識している使命でしょう。
 国と国との争いですから、どちらが正しいとは中々決まりません。たいていは勝ったほうが正しいということになるのでしょうか。
 
 これに対して警察は、国の中で、国の定めるところに反するものがあれば、それは犯罪行為として取り締まるのが役割でしょう。したがって、どちらが正しいかはおのずから決まっていて、国は正しく、犯罪者は悪いのです。

 今回、ソマリア沖の海賊対策に自衛隊が出動することになりました。もうすでに軍隊を派遣している国も多くあります。現状、こうした国別に軍隊を派遣するという応急措置しかないのでしょうが、これがベストの方法とはとても思えません。

海賊問題はどう考えても戦争ではなく警察活動です。警察活動に軍隊が出動するというのは現状ではやむをえない対応策かもしれませんが、「鶏を裂くに牛刀を以てする」様な印象が避けられませんし、国別対応というのも大変残念です。

 これも、国連に警察体制が整備されていないからでしょう。この問題については日本からも積極的な声を上げている方が何人も居られます。

 今後、国と国との紛争は次第に減り(減らさなければなりませんし)、地球上では、戦争よりも警察活動が主役になる(ならなければならない)と考えれば、国連中心主義を標榜する日本は、今後50年100年の地球の将来を考え、国連に対して、地球全体の警察活動の体制整備を積極的に提言し、それに貢献するという態度を明確にしていくべきではないでしょか。