tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

コンビニと付加価値

2008年06月21日 10時31分56秒 | 経済
コンビニと付加価値
 モノづくりが付加価値を生み出すことは、誰でも容易にわかります。小麦粉などの原材料を上手に配合し、多少のエネルギーをかけて焼き上げてパンにします。たとえば、原材料やエネルギーの価格が50円で、パンが100円とすれば、「パン焼き」というモノづくりが50円の価値を生み出したことになります。

 5000円の布地や芯地を裁断し、縫製して、10000円のブレザーを作れば、このアパレル製作で5000円の付加価値が生まれることになります。

 コンビニの場合はどうでしょうか。コンビニは、モノを作っているわけではありません。カップラーメンも、ボールペンも、週刊誌も、ハンカチも、ビニール傘も、おにぎりも、ビールも、メーカーが作ったものを置いているだけです。

 それでも消費者は買いに来ます。値段はディスカウントストアーより多少高いかもしれません。それでも消費者は喜んで買っていくのです。

 コンビニは「便利さ」(コンビニエンス=convenience)という価値を商品に「付加」して消費者に提供しているのです。消費者は「便利さ」というサービスに対して金を支払っているのです。

 消費者が金を払ってくれれば、そこに 付加価値が生まれます。クルマを運転したい人は、自動車教習所に行きます。教習料は、運転免許取得までのサービスの対価です。大学も同じです。
 
 モノづくりは、人を満足させるために「モノ」を作って提供します。サービス産業は、人を満足させるためにサービスを提供し、人々がその「満足を得る」というサービスに対価を払うことで成立します。そういう意味では「モノづくり」も、「サービス作り」も、経済・経営的には同じということになります。