司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

法務大臣閣議後記者会見の概要「内密出産に関する質疑について」

2022-01-11 15:00:09 | 民法改正
法務大臣閣議後記者会見の概要(令和4年1月7日(金))
https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho08_00268.html

〇 内密出産に関する質疑について
【記者】
 熊本市の慈恵病院が4日,病院以外に身元を明かさずに出産できる事実上の「内密出産」の制度を利用して,10代の女性が国内で初めて出産したと明らかにしました。国内では内密出産は法制化されておらず,戸籍登録や養育をめぐる課題が指摘されています。
 まず,一般論として内密出産で生まれた子どもの戸籍登録が可能かどうか,また法務省が本事案にどう対応していくか,最後に制度として対応する予定があるかどうかについてお伺いします。

【大臣】
 個別の事案についてお答えは差し控えますが,一般論として申し上げれば,市区町村における調査の結果,生まれたお子さんの両親がともに不明であっても,日本で生まれた場合には,国籍法により,そのお子さんは日本国民となり,その戸籍を作る取扱いとなります。
 いわゆる内密出産の制度については,厚生労働省において検討が行われていると承知しています。
 子どもの出自を知る権利をどう考えるか,あるいは,出産後に実の親が養育しない子どもが増えるのではないかなどの課題もあると認識しています。
 他方,予期せぬ妊娠に際して,妊婦の孤立化を防止し,母体と子どもの安全を確保する必要があることも大事な視点だと思っています。
 こうした検討すべき課題があると思いますが,厚生労働省において検討が進められていると承知しています。
コメント

法務大臣閣議後記者会見の概要「成年年齢の引下げに関する質疑について」

2022-01-11 14:58:46 | 民法改正
法務大臣閣議後記者会見の概要(令和4年1月7日(金))
https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho08_00268.html

「1点目は,先ほど開催された「成年年齢引下げに関する関係閣僚会合」についてです。
 成年年齢の引下げについては,これまでも「成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議」において,環境整備の施策を推進してきたところです。
 本年4月の施行を間近に控え,これらの施策を更に強力に推し進めるべく,本日,岸田内閣総理大臣の下で「成年年齢引下げに関する関係閣僚会合」を開催いたしました。
 若年者の消費者被害の防止等の環境整備の取組は,これから成年を迎える若者が安心して社会にはばたく基盤を作る上で,極めて重要です。法務省としても,関係省庁と連携し,施行までの環境整備の総仕上げとして,様々な施策を推進してまいります。」

〇 成年年齢の引下げに関する質疑について
【記者】
 成年年齢の引下げについて,本日の関係閣僚会合では主に消費者被害ということに焦点が当てられたと思いますが,他にも様々な影響が及ぶところがあると思います。
 あと3か月,法務省として,特にどういったところに力を入れて広報などを行っていきたいかについてお聞かせください。

【大臣】
 御指摘のとおり,施行までもう3か月もないところですから,環境整備の総仕上げが必要だと思っています。
 法務省においては,これまで申し上げてきましたとおり,周知活動に力を入れています。
 例えば,インターネット動画の作成・放映,映画会社とのタイアップポスターの高等学校等での掲示,法務省職員と高校生等との意見交換会の実施,あるいは,動画コンテストやポスターコンテストの実施などを通じて,成年年齢引下げに関する周知活動を行ってきました。
 また,消費者被害の防止は極めて重要ですので,契約などの基本的な考え方をまとめた法教育のリーフレット等を作成し,高校生に配布するとともに,点字版も作成しています。
 成年年齢の引下げは,18歳,19歳の皆さんに大きな影響があるわけですから,若者に対する周知・広報活動は非常に重要です。施行までの環境整備の総仕上げに向けて,先ほど申し上げた東京リベンジャーズのキャラクターを活用したキャンペーンの実施など,施行までの残された時間をしっかり頑張っていきたいと思っています。
コメント