いよいよ本日、「JAZZ十間橋」が開催される。
昨日、どしゃぶりの雨の中、たくさんの人がチケットを
買いにこられた。最後は閉店間際に、ピアニストの文庫くんが「チケット買う
のわすれていました」といって、買いにきた。彼は昨日35歳の
誕生日だった。前世から、ずっと生きてきたような人が時々いるけど、
ピアニストの赤松林太郎くんと同じく、「押上に住むピアニスト」の
ふたりは、30歳とか40歳とかいう「くくり」にはあてはまらないような
人だ。
閉店した後、家に帰り、DVDの「鬼平犯科帳」を見たあと、テレビのチャンネルを
まわして(チャンネルはない・・)みたら、アド街ック天国、がやっていて、
初めて見た。「鐘ヶ淵」がテーマだった。先週、女好きのオカマのMくんと、
「カトリカ」でピザを食べ、歩いた街だ。あの街では、「カトリカ」が一番
お気にに入りのお店だけど、ある意味、テレビにでなくて、ほっとした部分もある。
今日の「JAZZ十間橋」も、アド街ック天国が取材にやってくる。来年の正月に
放映される特番に、でるらしい。テレビにでたからくる人よりも、そんなこと
関係なしにくる人との縁を大事にしたいと思う。
*好きだ好きだと鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が身を焦がす
でも昨日のテレビで、鐘ヶ淵という街が、「チュウハイ街道」と呼ばれているのを
はじめて知った。
天真庵のカウンターは、かつてこの通りにあった「百尺」(ひゃくせき)という
居酒屋が解体されるときに、譲りうけたものだ。初めてこの街に来た日に、
今の天真庵の物件を見つけ、契約をした日の帰りに、解体現場に埋もれて
いた檜のカウンターと運命的な出会いをした。「無駄のない縁」が濃い時期だった。
その「百尺」というには、夏目漱石の「草枕」の冒頭にでてくる。
そして、その店の主人が考案したのが、「チュウハイ」で、別名「元祖チュウハイのお店」であったらしい。
草枕は、「山道を登りながら、こう考えた」から、始まり、あの有名な
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ・・
という有名な言葉がでてくる。読み続けると、
「百万本の檜に取り囲まれて、海面を抜く何百尺かの空気を呑んだり、吐いたりしたも、人の臭いは中々取れない。」というくだりがある。どうも、ここから、
「百尺」と命名し、カウンターに銘木の檜をしつらえたのだと思う。
ここの主人(故人)は、リトルリーグで王選手と対戦したこともあるらしく、
時々、このカウンターに王さんもとまったらしい。まことに「縁」
というものは不思議なものだ。先月、草枕を読み返してみて、漱石が
「煎茶」の世界にかなり通じていたことがわかった。天真庵の二階は、
「文人が煎茶を楽しむ間」みたいな空間をめざしている。
どうでもいいけど、時間がせまってきた。興味がある方は、
12時くらいに、十間橋のコンシャルジュ「黒崎竹信堂」(
うちと、spice cafeの中間の角にある)にいって、3000円で
チケットを買って、この街とジャズを楽しんで見てほしい。
何かがおこるかもしれない。おこらないかもしれない。
どちらにしても、「あなた」の問題である。
では、お待ちしている。
「兎角(とかく)に人の世は住みにくい。住みにくさが高じると、
安い所へ越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、
詩が生まれて、画(え)ができる」(草枕より)
音楽もそうして、生まれたのだ。この街にくれば、そのあたり
がよくわかる。
本屋で「草枕」を買って、押上で降りて、十間橋でジャズを聴く。
いい日曜日になりそうだ。 感謝
昨日、どしゃぶりの雨の中、たくさんの人がチケットを
買いにこられた。最後は閉店間際に、ピアニストの文庫くんが「チケット買う
のわすれていました」といって、買いにきた。彼は昨日35歳の
誕生日だった。前世から、ずっと生きてきたような人が時々いるけど、
ピアニストの赤松林太郎くんと同じく、「押上に住むピアニスト」の
ふたりは、30歳とか40歳とかいう「くくり」にはあてはまらないような
人だ。
閉店した後、家に帰り、DVDの「鬼平犯科帳」を見たあと、テレビのチャンネルを
まわして(チャンネルはない・・)みたら、アド街ック天国、がやっていて、
初めて見た。「鐘ヶ淵」がテーマだった。先週、女好きのオカマのMくんと、
「カトリカ」でピザを食べ、歩いた街だ。あの街では、「カトリカ」が一番
お気にに入りのお店だけど、ある意味、テレビにでなくて、ほっとした部分もある。
今日の「JAZZ十間橋」も、アド街ック天国が取材にやってくる。来年の正月に
放映される特番に、でるらしい。テレビにでたからくる人よりも、そんなこと
関係なしにくる人との縁を大事にしたいと思う。
*好きだ好きだと鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が身を焦がす
でも昨日のテレビで、鐘ヶ淵という街が、「チュウハイ街道」と呼ばれているのを
はじめて知った。
天真庵のカウンターは、かつてこの通りにあった「百尺」(ひゃくせき)という
居酒屋が解体されるときに、譲りうけたものだ。初めてこの街に来た日に、
今の天真庵の物件を見つけ、契約をした日の帰りに、解体現場に埋もれて
いた檜のカウンターと運命的な出会いをした。「無駄のない縁」が濃い時期だった。
その「百尺」というには、夏目漱石の「草枕」の冒頭にでてくる。
そして、その店の主人が考案したのが、「チュウハイ」で、別名「元祖チュウハイのお店」であったらしい。
草枕は、「山道を登りながら、こう考えた」から、始まり、あの有名な
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ・・
という有名な言葉がでてくる。読み続けると、
「百万本の檜に取り囲まれて、海面を抜く何百尺かの空気を呑んだり、吐いたりしたも、人の臭いは中々取れない。」というくだりがある。どうも、ここから、
「百尺」と命名し、カウンターに銘木の檜をしつらえたのだと思う。
ここの主人(故人)は、リトルリーグで王選手と対戦したこともあるらしく、
時々、このカウンターに王さんもとまったらしい。まことに「縁」
というものは不思議なものだ。先月、草枕を読み返してみて、漱石が
「煎茶」の世界にかなり通じていたことがわかった。天真庵の二階は、
「文人が煎茶を楽しむ間」みたいな空間をめざしている。
どうでもいいけど、時間がせまってきた。興味がある方は、
12時くらいに、十間橋のコンシャルジュ「黒崎竹信堂」(
うちと、spice cafeの中間の角にある)にいって、3000円で
チケットを買って、この街とジャズを楽しんで見てほしい。
何かがおこるかもしれない。おこらないかもしれない。
どちらにしても、「あなた」の問題である。
では、お待ちしている。
「兎角(とかく)に人の世は住みにくい。住みにくさが高じると、
安い所へ越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、
詩が生まれて、画(え)ができる」(草枕より)
音楽もそうして、生まれたのだ。この街にくれば、そのあたり
がよくわかる。
本屋で「草枕」を買って、押上で降りて、十間橋でジャズを聴く。
いい日曜日になりそうだ。 感謝