長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

青竹を割ったような・・・いい気分

2011-03-27 08:43:48 | Weblog
正月に松竹梅を飾る。

松は、この星で一番最初に生まれた植物だといういいつたえがある。
春夏秋冬青々としていて、「まちなさい」という言霊をもつ。
東北や日本の復興には時間がかかりそうだが、辛抱できるところは
みなで協力して、また明るい日常がかえってくるまで、まつ、としよう。

梅は「うみなさい」という言霊をもつ。ゼロから何かを生みだすとき
には、大きな力(努力)がいる。でも、そこがないと、美しいものも、
何もかもが、生まれないのだ。

今日は「竹細工の日」だ。竹は、人生にたくさんの節目があり、それを通り
こしたすがすがしさみたいなものを感じる植物だ。昨日は、桜のいけ方を
原田先生に教わったけど、一昨年の年末に湯河原の石葉で、竹の生け方を
教わった。床の間に、竹林から割ったばかりの青竹を生けると、凛然とした空気
が永劫に続きそうな、そんな気持ちになる。
昨日は大分の清水先生から荷物が届いた。てっきり本日の竹の材料かなんか
かと思いきや、「水」だった。こころ使いが、こころにしみる。

今日は竹の大谷先生や、生徒たちもカウンターに座って「nobieたちの
コンサート」を聴く日。のびのびとした竹で、いろいろな日常のものを
つくった後に、屈託のないのびやかなnobieの世界を堪能できそうだ。
開店してすぐのころ、ひょこっと蕎麦を食べにきて、「ここでいつか
ライブをやらせてください」ということになったが、今日はもう4度目
のライブで、しかも彼女の誕生日。縁とは不思議なものだ。
やまねさんもくる。昨日テレビでN響のニューヨーク公演の模様があり、
やまねさんがずいぶんアップで、クラリネットをひいたシーンがあった。
地震の日に、天真庵のカウンターでコーヒーを飲み、次の日に4時間以上
かけて成田まで車でいって、渡米した。アメリカの人たちも、N響の人
たちのプロ意識に感激していた。時間があれば、ジャンルを超えて
後輩たちの音楽を聴いてくれる姿勢がすばらしい。

というわけで、今日も16時に閉店。
明日から4月1日(金)まで、おそめの正月休み。

4月のライブ

4/2日(土)祝日 ぐりんぴーす 薩摩琵琶とピアノの音色

演奏:榎本百香 (薩摩琵琶)・伊東麻奈 (ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥2,000(蕎麦・珈琲 付き)

4/10日(日) art+music SWEDEN×IRELAND

演奏:梅田千晶(ハープ)・坂田憲治(イーリアンパイプス)・奥村りん(フィドル/バイオリン) +大塚僚子(イラストレーター/空間デザイナー)

19時開場 19時半開演 ¥2,000(蕎麦・珈琲 付き)

4/15日(金) Kazuko.Baba&Satoshi.Inoue Jazzライブ

演奏:Kazuko.B (ピアノ)・Satoshi.I (ギター)

19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

4/27日(水) ピアノとチェロの調べ

演奏:野代 奈緒(ピアノ)・竹本 聖子(チェロ)

19時開場 19時半開演 ¥2,000(蕎麦・珈琲 付き)



箱根山 籠にのる人 かつぐ人 そのまた草鞋をつくる人

2011-03-26 08:30:15 | Weblog
昨日はギターの富川勝智さん、リコーダーの高橋明日香さん
のライブだった。富川さんのい実家は仙台だ。
この震災の影響で、音楽家たちはキャンセルをくらって、失業状態
の人が多い。実家や家族のことを考えてみたら、リハーサルも
ままならない人も多いと思う。そんな中で、平常心でリハーサルを
やり、何事もなかったように、演奏してくれた2人の直向な姿勢に
勇気や希望を感じたのは、ぼくだけではないはずだ。音楽はいいね~。
昨日はドタキャンもたくさんあったけど、ドタサンもそれ以上あって
超満席になった。すばらしい、こころに永劫に刻まれるような素敵な夜
だった。感謝。

明日の「天才nobie」のライブも、すでに超満席状態。地震の揺れには
なんとか耐えたけど、不思議な感動の連鎖で倒れそうな気分。

今日は宇部から齢80になる原田先生が颯爽とやってきて、花を教えて
くれる日だ。日本中の人たちが、少しへこんでいるけど、花はいつものように
春の伝教師みたいに咲きはじめた。ぼろぼろな木のつるべに、菜の花を投げ入れて
みた。オープンエアーなスペースが、農村になった。
原田先生の嫡男さんは東大の法医学を勉強していて、今回の地震で、政府の要請で
被災地にいって、検死をやられている。それに比べたら、東京にいって
花を教えるくらい、朝飯前だ、うきうきする・・・みたいなメールがきた。
先生には、花の生け方、というより、「日本人の生き方」みたいなものを
教えていただいている。そんな話を、先日ニューヨーク公演から帰国した
やまねさんに伝えたら、「さすが山口ですね」と感動されていた、そして
今日、急遽花のお稽古に参加することになった。

箱根山 籠にのる人 かつぐ人 そのまた草鞋をつくる人

人はそれぞれ 役割がある。箱根山を越えて疎開する人、あぶない山を
超えて 人助けにくる人・・・・人生いろいろ。

「4月のライブ」

4/2日(土)祝日 ぐりんぴーす 薩摩琵琶とピアノの音色

演奏:榎本百香 (薩摩琵琶)・伊東麻奈 (ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥2,000(蕎麦・珈琲 付き)

4/10日(日) art+music SWEDEN×IRELAND

演奏:梅田千晶(ハープ)・坂田憲治(イーリアンパイプス)・奥村りん(フィドル/バイオリン) +大塚僚子(イラストレーター/空間デザイナー)

19時開場 19時半開演 ¥2,000(蕎麦・珈琲 付き)

4/15日(金) Kazuko.Baba&Satoshi.Inoue Jazzライブ

演奏:Kazuko.B (ピアノ)・Satoshi.I (ギター)

19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

4/27日(水) ピアノとチェロの調べ

演奏:野代 奈緒(ピアノ)・竹本 聖子(チェロ)

19時開場 19時半開演 ¥2,000(蕎麦・珈琲 付き)

明日のジョー

2011-03-25 08:56:51 | Weblog
錦糸町のオリナスの映画館で「明日のジョー」を見た。
地震による節電のため、朝10時に一回だけ上映する。
このチケットは、バレンタインに友だちからもらったものだ。
彼女はジョー役の山Pの熱烈なファンで、今回の映画でもリングサイドに
エキストラとして参加するほどだ。力石徹を演じる伊勢谷友介くんの減量シーン
は圧巻だった。ボクシングの腕は、ふたりともドシロウトだけど、減量は「演技」
ではないのと、力石がジョーと試合をするために、減量するシーンは、マンガの中でも
大事なところなので、それをボクサーと同じように減量したのは、拍手をおくりたい。

ボクシングの演技指導をした梅津正彦くんは、もともとヨネクラジムにいて、
ぼくもなんども彼のミット打ちやサーキットでお世話になった。顔はやさしいけど、
ボクシングに関しては妥協がなく、今回の映画でも力石徹のトレーナーとして、
映画にでているけど、なかなかよかった。また縁があったら、彼のミットを
たたいてみたいと思う。

希望も夢もないドヤ街で生まれた育ったジョーが、ボクシングによって
明日(夢と希望)を掴もうとする姿が、戦後の復興期の日本人のこころを
つかんだ。今回の地震で自信を喪失した日本人に、また明日の夢を抱かせる
ためにも、なかなかいい映画ではなかろうか。

終わった後には、オリナスの前にある「すみだ珈琲」でコーヒーを
飲んだ。そのあとお店にもどって、プランターに咲いた菜の花を
つんでお茶のお稽古。須恵器に投げ入れて、「献茶」のお稽古。
懐紙でつくったマスクをして、神や貴人にお茶を捧げるお手前だ。
玉露の入れ方が独特で、またコーヒーとも繋がるヒントを得た。
今日で京島のお菓子や「三貴堂章月」が閉店する。最後の羊羹を
買いにいって、玉露を入れてみたいと思う。

大石学さんのCDが本日発売される。地震の前週にいただいたけど、
地震の後に聴いたら、ほんとうにカタルシスを感じるCD。

本日はライブなので4時に閉店。
地震のため、少しキャンセルがでたので、縁のある人
は、どうぞご一報ください。
まだまだ、音楽を聴いたり、演奏したりする気持ちになれない
人も多いと思うけど、音楽が奏でる「意味」が、3月11日以降に
変ったのではないかとも思う。そのへんの結び目が、こんご大切では
なかろうか、と思ったりする今日このごろ。

明後日のライブも、通常どおりやります。天才nobieからメールがきて
「こんな時だからこそ、がんばって歌います」とあった。
普通の言葉だけど、こころに染みる。そして彼女の歌はこれから多くの
人のこころに響いていくと思う。

C TAKEO

2011-03-24 07:55:21 | Weblog
先日、お客さんがパウンドケーキみたいなんをお土産にくれた。
ただならぬ気配がした。名刺みたいなものにC・TAKEOと書いてある。
好奇心の豊かな人は、彼のHPをのぞいてみてほしい。
IT業界に勤めていた青年が、銀座でしいたけ(しいたけ栽培グッズ)を
自転車にのせて販売しているらしい。天真庵の階段付近で、にょきにょきと
しいたけが、生えてきた。また自給自足に手を貸してくれるようなものが
身近におかれた。感謝。
でもなんか「しろちん」というか、少しグロテスクな感じ。

昔よく料理屋の朝顔(おとこ便所の便器)の前あたりに、こんな張り紙
があった。

いそぐとも 心静かに手をそえて 外に漏らすな 松茸の汁

明日は金曜日。
3月25日(金)
リコーダーとギターの夕べ
演奏:富川勝智(ギター)・高橋明日香(リコーダー) 19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き) 

3月27日(日)は、天才Nobieの誕生日ライブ。
Nobie Jazz ライブ
演奏:Nobie(vo&per) 伊藤志宏(p) 小森耕造(ds) 19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

28日から4月1日までは、「おそめの正月休み」をとります。


4/2日(土)祝日 ぐりんぴーす 薩摩琵琶とピアノの音色

演奏:榎本百香 (薩摩琵琶)・伊東麻奈 (ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥2,000(蕎麦・珈琲 付き)





元気ですか ?元気でなくても「はーい元気です」と答えよう。

2011-03-23 09:56:15 | Weblog
東北関東大震災から二週間。まだまだ余震が続くし、避難生活や疎開先を
求める人たちがいっぱいで、まだまだ、といった感じ。
知り合いの料理人からなんども電話の着信がった。かけてみると、
地震の次の日に、直感で「東京はあぶない」と思って、九州に疎開した、
とのこと。「これをチャンスと思って、農家などをまわっています」
とのこと。しばらく目に見えない放射能とかに、悩まされることを
覚悟しなくては・・・あまり深刻に考えても、どうしようもないこともまた
現実だけど。地震は自然な災害で、人間の人知を超えた世界だけど、原発は
人間の「行きすぎ」からきたもので、これを「もとにもどす」というのは、
その行きすぎに、ある部分のっていたぼくたちの責任もあるので、みんなで
もどす努力をするしかない。やはり普段から「行きすぎ」にならない、
身の丈を知る、足るを知る、つまり「中庸」というもんが、やはり大事だと、
昨日の順受の会の話などをきいても感じた。なかなか普段はむずかしいけど。


天真庵の一階のピアノを置いてある土間には、もともと亀裂があった。こんどの地震
で、その幅が少しひろがったように思う。朝そのひび割れた亀裂を見ながら、
蕎麦を打っている。そのたんびに「3月11の地震で、歴史的な断層を渡った」
ことを実感する。誰もが「壊れた」と信じて疑わなかった天真庵が、なんとかテンカウントをきかずに、文花一丁目にたっている。同じく古色蒼然とした「spice cafe」も
「これから世界を目指すぜ」みたいに、普通にたっている。昨日、伊藤シェフから、
「被害者の受入を近くの廃校がしていて、そうなったら、お店で、彼らに
あたたかいごはんを、曜日限定で提供しませんか」というメールがきた。
「月曜日は、卵かけごはん」(天真庵)「火曜日はカレー」(spice cafe)「水曜日は水餃子」(日比谷庵)「木曜日はごもくごはん」(押上文庫)
「金曜日の夜は金盃セット」(酔香)・・・みんなで協力すれば、なんとかなりそうだ。

こんな時だけど、こんな時だからこそ、ライブも中止せずに、行います。
キャンセルもでているけど、めげずに前に進んでいこうと思っています。感謝。


3月25日(金)
リコーダーとギターの夕べ
演奏:富川勝智(ギター)・高橋明日香(リコーダー) 19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き) 

3月27日(日)は、天才Nobieの誕生日ライブ。
Nobie Jazz ライブ
演奏:Nobie(vo&per) 伊藤志宏(p) 小森耕造(ds) 19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)


4/2日(土)祝日 ぐりんぴーす 薩摩琵琶とピアノの音色

演奏:榎本百香 (薩摩琵琶)・伊東麻奈 (ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥2,000(蕎麦・珈琲 付き)



今日は儒学バー

2011-03-22 08:11:36 | Weblog
今はやりの1日店長ではないけど、今日は
10年以上も続いている「儒学バー」の日だ。
けっしてお洒落なバーではない。先生が鹿児島なので
昔から「白波」の一升瓶をくみかわしながら、勉強をしてきた。

「論語読みの論語知らず」と昔からいわれるけど、論語をただ
読んでいるだけでは、人生に影響を与えることはあまりないかもしれない。
ただ「人生のイザ」という場面には、昔読んだ本の一節や、自分が座右の銘と
していてきた「ひとこと」が、生きることがある。ある意味では、多くの
日本人にとって、存亡の危機みたいな@まさかの時を迎えた今は、
「論語」とか「東洋思想」なんかがむっくと、活躍する時代かもしれない。
ただし、何事もハウツーではなく、あくまでも実践をともなった「哲」で
あることを、肝に命じていないと、「しらず」で終わってしまう。
何事も「使いこなす」という域までもってこないと、いけないかも。

天真庵のHPは昔から熊本の身障者の人にお願いしてきた。
微妙な言葉のやりとりをすることが、けっこうあったけど、
いろいろとこちらが勉強させられたことも多い。その友だちなんかが
わざわざ東京の会社に就職したという挨拶にこられたりする折に、
感動させられた。午前中は、そんな人たちを応援する小雑誌の人たちの
取材がある。みんなで力尽くして、この国を元気にしていきたいと
つくづく思う今日このごろ。

「押上文庫」がいよいよ本格スタートする。薬師丸ひろこ、みたいな
スタッフを募集したい?と昨日、ひとりごとみたいにつぶやいていた。
いるかな・・・???「三丁目のピアノバー」か。



昭和の哲人 と 鉄人

2011-03-21 07:27:54 | Weblog
朝一番、spice cafeの女将が「節電ポスター」をもってこられた。
「ひがむこ」こと、東向島珈琲さんがわざわざ、もってきてくれたらしい。感謝。
みんなで、協力しながら、電気やいろいろなエネルギーを節約して、原発がなかった
時代、まずしかったけど、こころは豊かだった時代の生き方にもどさないと、
この国や、よその国や、この星が、なりゆかなくなることを、今回の地震でみなが
気がついたみたい。大きな犠牲があり、これからが、ほんとうにたいへんな現実が
待ち受けているけど、心していきたいと思う。

昨日はエリカ庵が終わったあと、みんなで「燕京亭」(えんきょうてい)にいった。
近くにある中華屋さん。ここの餃子を食べて、ビールを飲み、〆にラーメンなどを
食べると、昭和の記憶が蘇ってくる。「てにおは」や「過度の演出」がない食べ物
に出会うと安心するので、週に1度はここにきて、時代感覚のリセットをしている。
表でかっていた「つる」という名のかめは、盗まれたままだが、ご主人は70の峠を
過ぎても、草野球を楽しみ、毎日鉄のフライパンを元気に振っておられる。
まさに鉄人とは、このような人にこそふさわしい。

今日は「卵かけごはん」の日。いつものように?雨だけど、元気に用意をしている
。簡素なごはんだけど、簡素の中にほんものがひそんでいたり、長続きするヒント
みたいなもんがはいっているように思う。
元気がないときも、ここにきて、これを食べると元気になる。そんなお店に
なれれば、いい。

お昼からは「易占神社」を二階でやる。二回目。
易の先生が、30分3000円で、いろいろな相談を受けている。
「結婚できますか?」とか「東京に地震がきますか?」とか、そんな
相談はご法度らしい。
「今結婚を考えている人がいるが、相性は?」とか、「この地震により、
田舎で農家をやりたいと思うが、どうですか?」とか、「こんど、押上で
ひび庵、という蕎麦屋をやりたいのですが、どうでしょうか?」とかそんなほうが
答えをだしやすいみたい。ぼくは、何も相談していないけど、先生が
かってにいろいろ占ってくれる。
不思議な先生だけど、なんかホカホカした人間味がある。
卵かけて、食ってみようかしらん。

明日は「順受の会」
月に一度の論語の会。天真庵が「儒学バー」になる日。
ろうろうと、論語や陽明学などを素読しているだけで、
臍下丹田に気がこもり、力がわいてくる。
昭和の哲人、中村天風先生の力がでる言葉。

私は力だ 力の結晶だ
何者にも打ち勝つ 力の結晶だ
だから何者にも負けないのだ

病にも運命にも いな,
あらゆるすべてのことに
打ち勝つ 力だ

そうだ 強い強い 力の結晶だ

今日はエリカ庵 明日は祭日だけど、月曜日の朝だから卵かけごはん

2011-03-20 08:14:05 | Weblog
昨日はスケッチだった。和香菜さんが桜をもってきて、それを
スケッチした。「世界が見える席」の上にも桜の盆栽がおいてある。
昨日は、小春日和だったので、一気呵成に咲いた。
花はいい。褒められようとか、美しいでしょう、みたいな自我がない。
だから美しい。それを生けたり、飾ったり、売ったりするこちらがわ(人間)に
作為がある。参加者全員が女性だった。酒を酌み交わし、蕎麦を手繰り、この国
を少し憂えたり、希望を語ったりしながら、おでんも食べた。外出をさけたり、
疎開したり、亡命したり、それぞれの人生があるけど、今がふんばりどころだ。
気のおけない仲間たちと、同じ鍋のおでん、や、そばを手繰るのは、ほんとうに
元気になるし、おいしく食べるコツだ。
音楽会や、イベントの中止も多く伝わってくるけど、ひとりひとりが、元気になったり
いい友だちになったり、しないといけない時期やと思う。

おいしいものを独り占めして買いあさる、よりも、「おいしく食べる」ことを
考えるほうが幸せ。おいしく食べるのは、いい友だちといっしょに食べるにかぎる。
いい友だちを持つには、まず自分がいい友だちになる。このへんのコツがわかって
くると、人生が10倍も100倍も楽しくなる。

ギャラリーを始めたばかりのころ、毎年5月の連休に東北を旅した。東北の春は、
桜だけでなく、花がいっせいに咲くのがすばらしい。それをどじょっこも、ふなっこ
も人間もいっしょに喜ぶ、みたいなところが素晴らしい、と思った。それを感じる
ために、毎年東北を旅した時期がある。時間はかかるけど、また東北の春が待遠しい。

今日は「エリカ庵」
エリさんとリカさんがきて、コリコリになった体をほぐしてくれる。
ヤンマージーゼルみたいに「動かす力」をくれる会だ。
♪小さなものから大きなものまで 動かす力だ ヤンマージーゼル。

明日は祭日だけど、卵かけごはんをやります。(8時から10時)
午後は占い「易占神社」の日です。
今本屋の「大人の週末」に、天真庵の文膳が大きく紹介されているけど、
「卵かけごはん」の中には、うちのコンセプトが凝縮されているように思う。

明後日、火曜日が「順受の会」
これからの生き方をどうしよう、とか迷っている人はどうぞいらっしゃい。
自分を磨く、肝を鍛える、腹をすえる・・・そんなことが大事になってくると
思う。

25日(金)
リコーダーとギターの夕べ
演奏:富川勝智(ギター)・高橋明日香(リコーダー) 19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き) 

27日(日)は、天才Nobieの誕生日ライブ。
Nobie Jazz ライブ
演奏:Nobie(vo&per) 伊藤志宏(p) 小森耕造(ds) 19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)


4/2日(土)祝日 ぐりんぴーす 薩摩琵琶とピアノの音色

演奏:榎本百香 (薩摩琵琶)・伊東麻奈 (ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥2,000(蕎麦・珈琲 付き)




イーハトーブの夢を見た

2011-03-19 08:21:58 | Weblog
明け方に不思議な夢を見た。宮沢賢治の銀河鉄道みたいに、夜汽車が
線路から空に向かって橋っていて、かわいらしい女の子が窓から手をふって
いる。そして、百万ドル、いや百万両みたいな夜景(きっと、復興した東北)
が、キラキラと輝いているが見えて、夢から覚めた。
宮沢賢治が夢みた桃源郷、イーハトーブが、きっとまた復活するに違いない。
みんなで力尽くしたいものだ。

「雨ニモマケズ」(宮沢賢治)

雨ニモマケズ

風ニモマケズ

雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ

丈夫ナカラダヲモチ

慾ハナク

決シテ瞋ラズ

イツモシヅカニワラツテヰル

一日ニ玄米四合ト

味噌ト少シノ野菜ヲタベ

アラユルコトヲ

ジブンヲカンジヨウニ入レズニ

ヨクミキキシワカリ

ソシテワスレズ

野原ノ松ノ林ノ陰ノ

小サナ萱ブキノ小屋ニヰテ

東ニ病気ノコドモアレバ

行ツテ看病シテヤリ

西ニツカレタ母アレバ

行ツテソノ稲ノ束ヲ負ヒ

南ニ死ニサウナ人アレバ

行ツテコハガラナクテモイヽトイヒ

北ニケンクワヤソシヨウガアレバ

ツマラナイカラヤメロトイヒ

ヒデリノトキハナミダヲナガシ

サムサノナツハオロオロアルキ

ミンナニデクノボウトヨバレ

ホメラレモセズ

クニモサレズ

サウイフモノニ

ワタシハ

ナリタイ 感謝

今日は「スケッチの会」

明日は、「エリカ庵」をやります。
日々是好日、1歩1歩歩いていきましょう。



染めもん展

2011-03-18 08:34:49 | Weblog
京都で、ろうけつ染めをし、池袋時代から「染めもん展」をやって
くれはった野村富造さんが、昨日の夕方5時31分に旅立った。
今年の秋も予定が入っていたけど、残念でしかたがない。
「京都のおやじ」が、いった。ジャズが好きで、ちょっとイチビリで、大病して髪を坊主にして、和顔でほんまのぼうさんみたいな顔して、悟りきって、
いやまだ悟りの途中やったけど、風のようにいった。昨年の染めもん展の打ち上げで
spice cafeでカレーを食べたのが最後になった。鎮魂。
「ほんまにごくろうさん」といいたい。

ちょうどそのころ、表参道のヒルズの裏で、お茶を入れていた。
今回の大震災で被災した同門の人たちや、多くの御霊を鎮魂
する気持ちで、玉露を入れた。ヒルズも界隈も、いつものにぎわいも
なく、街を歩く人もまばらだ。やはり東京も非常事態だ。

昨日のお茶のお稽古に、「三貴堂章月」の栗むし羊羹をもっていった。
京島にある老舗のお菓子やさん。この街に初めてきた日に、達筆で
そうとは読めないそのお店に入り、羊羹を買った。
甘すぎず、あわい色した羊羹のはんなりした味わいにびっくりした。
こちらも残念だけど、この名店が今月24日で閉店がきまったようだ。

京都の西陣もそうだけど、畳の生活がうすれ、お茶やお花など、日本の
伝統的な文化がすたれ、料理屋や着物の文化も存亡の危機にたたされつつある。
伝統的な文化などがうすれていく「今のような時」は、やはり滅びにいたる下り坂かもしれない。