長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

今日は、年越し蕎麦の受け渡しと、自分で年越し蕎麦を打つかい

2013-12-30 07:45:34 | Weblog

昨日で普通の営業が終わった。

今年は二度目の50肩がやってきて、若返った感じもしたけど、やはり寄る年波という

のを感じた一年だった。でも一回り上の猿年の高橋さんが元気に蕎麦を打つ姿をテレビで

拝見し、がんばらねばという気持ちが強くなった。「師というのは、弟子が発見するものである」

という名言があるが、師を選ぶことと、そこから学ぶものは、学ぶ側の「器」次第のような気が

する。高橋さんの座右の銘「上求菩提 下化衆生」(じょうぐぼだい げげしゅじよう」

ということだ。

今日は午前中は、「蕎麦打ちの会」で修行している蕎麦打ちさんたちが、銘々の年越し蕎麦を打つ。

午後は「蕎麦打ち初体験」の人たちが、「はじめて打つ蕎麦を年越し蕎麦にする」という会だ。

近所のカフェをやっているオーナーたちがあまたやってくる。いまでも界隈には蕎麦屋が多い

けど、来年は押上のカフェでは「手打ち蕎麦」や「がれっと」が定番になるかも知れない。

来年の事始めは5日(日)。


ただただ蕎麦を打つのみ

2013-12-29 08:38:24 | Weblog

昨日は九州から注文の「年越しそば」を発送した。

福岡とか博多(どう違うの?)界隈は次の日に届くのだけど、うちの実家の

宗像とか、親戚があまたいる宮崎あたりは二日かかる。まんがいちおくれたら困る

ので昨日発送させていただいた。今日もかなり発送があるので、朝はやくから、びん棒を

ふりまわしながら、ばんばん蕎麦を元気に打った。

今日は日曜日なので12時から16時まで営業。

「押上文庫」で夕方ジャズをやるらしいけど、明日の準備などがあるので残念だが断念。

文庫ちゃんのジャズピアノもいいよ、きっと・・・いける人はぜひいってやってください。

「ジャズは哲」。今年を振り返ったり、来る来年の抱負を自問自答したりするのに、いい。

明日は朝から「自分で年越しそばを打つ」日。

年越しそばを予約している方は、10時から16時までにとりにきてください。

 

 


世界一輝いていたチャスラフスカさん

2013-12-28 08:29:38 | Weblog

今日の新聞の一面に彼女の「今」が紹介されていた。

若い人はわからないと思うけど、チェコスロバキア代表の東京オリンピックの女子体操の金メダリスト。

ぼくらが大学生になった昭和50年ころ、友達の下宿にいくと、彼女のポスターが張ってあったりした。

昨日読んだ8代目の坂東三津五郎さんの本にも、彼女の踊り、というか体操のことを絶賛している文

があった。歌舞伎の名手にも影響をあたえたほど、彼女の演技は艶冶で美しかった。政治的に

複雑な国だったので、いろいろ大変な人生をおくられてきたみたいだけど、元気な71歳のおばあちゃん

になっていた。この国も、政治的にいろいろ混沌としてきたけど、元気なおじいちゃん・おばあちゃんが

いて、元気な子供たちや芸術家などが、夢をもって、のびのびと生きていけるような国であってほしいものだ。

昨日は、「今年を振り返ってみたくなる音楽」というようなテーマだった。ベルギーで活躍する大宅裕さん、

N響の山根孝司さん、初参加の同じくN響の林智之さんが、それぞれの「思い」をこめて、ジャズあり、アンフォゲッタブルなクラシック

ありの素敵なコンサートだった。初夢を暮れなずむ年末に見る、くらいに夢のような夜になった。

「そば喰い」という人種は、蕎麦のまわりIM四方の中でズズズっとやるような人が多い。お店の絵

や音楽など馬耳東風?みたいな感じ。一気呵成に食べるものだし、箸でつかんで口に入れ、ズズズと嚥下

するまでの瞬間に終わってしまうのでそんなもんかもしれない。珈琲を飲む人は、音楽や絵なんかにも

関心をしめしながら飲む。「大坊珈琲」さんの記念の本の写真や文を読んでいてあらためてそう思った。

大坊さんの文に、「クラシックはその世界に吸い込まれるみたいな感じがする、ジャズはBGMであり、会話

やお店の音、外界の騒音なんかとも調和する」みたいなことが書いてあった。確かに、イズマイを直す

感じよりも肩肘張らずに、バーボン片手に気楽に楽しめ、しかもお客さんと演奏者の「今」が共鳴

しやすい音楽でもある。そんな意味でも昨日のクラシックコンサートは「ジャズライブ」のようなカジュアルさ

と、クラシックで研鑽されたそれぞれの「技」のきれがすばらしく調和されていた。

今日は通常営業。明日は16時まで。月曜日は「卵かけごはん」はなし。

ただみんなでひたすら、蕎麦を打つ日。


いよいよ年越し蕎麦モード

2013-12-27 08:01:16 | Weblog

昨日は休みなので、銀ブラ、といってもいくところは骨董屋

二軒に挨拶。年年歳歳のことだけど、銀座が銀座らしさを失って

いくようで少しさみしい。「銀座でブラジル」といってもチェーン店ばかり

が幅をきかせ、「ここ」という行き場所がないのが現実。古本屋にいったら

八代目坂東三津五郎の歌舞伎の本があったので、それを買って、近くの

普通のカフェにいって読んだ。「芸」に対しての奥深さが、今の歌舞伎のそれとは、

雲泥の差があるのにびっくりして、読みながらイズマイを直すくらい感動した。

帰りに「銀座くまもと館」にいって、クマモンに挨拶。なんとなく暮れの雰囲気が

ただよっていた。「からし蓮根」なんておせち料理だなと思う。

今日はクラシックコンサートがあるので16時閉店。

明日は九州あたりの人には、「年越し蕎麦」を発送する。いよいよ

そんなモードになってきた。

27日(金) MUSICA LIBERA TOKYO

演奏:山根孝司(クラリネット)・大宅裕(ピアノ)・林智之(ヴァイオリン)

19時開場 19時半開演 ¥5,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

 

 

 


サンタが蕎麦打ちにやってくる?

2013-12-26 09:22:58 | Weblog

昨日は、クリスマスのイベントが「ブンカン」であった。

少しはやめにいって、イルフィオレットの中根さんのディナーを食べ

ながら赤ワインを飲んでいた。イベントは9時半から、アコーディオンのいわきさん

がやってきてライブをやってくれる。途中、サンタもやってきた。ときどき天真庵にも

やってくる。昨日は子どもたちもいたので、サンタくんもいつもより楽しそうだった。

彼は、来週30日に「自分で年越し蕎麦を打つ会」に参加を表明している。

教えがいのある弟子のひとりになりそうだ。

もう一時間まてば、ライブが始まる、という時に足がつった。寄る年波・・・というか、

立ちっぱなしの仕事をしているので、よく足がつる。とくに冬は水分の補給も少なく、

血の循環も悪いので、多い。散歩をしながら調整したけど、無理をすると人の迷惑に

なりそうだったので、そのまま家に帰り、布団に入った。来年はもっと走りこみをして、

年末には、4度目のホノルルマラソンに挑戦してみたい。

明日は、やまねさんたちのクラシックコンサートがあるので、16時で閉店。

今年最後のコンサート。


今日あたりで、あの名店が閉店する

2013-12-24 09:00:52 | Weblog

表参道に「大坊珈琲店」というのがある。珈琲党には名の知れた名店で、

今月中(今日あたり?)に38年続いた歴史に緞帳を下ろすことになる。まだ京都で学生兼珈琲の勉強を

始めたばかりのころ、京都から東京に彼の珈琲を飲みにきたことがある。開店したばかりの

珈琲店のカウンターに座り、ゆっくりと珈琲談義をしたことを、昨日のことのように覚えている。

昨日せんしゃくんが、記念の本を持参して卵かけごはんにきてくれた。今朝珈琲を飲みながら

写真集を見ていると、升たかさんの珈琲カップや、安土さんのショットグラスが、いい感じの写真

になっていた。多士済々の文人や芸術家、珈琲好きな人たちと、お互いが楽しむ「居場所」として、表参道

にドンとくさびのように存在していた。近くで煎茶を習うことになった時、大坊さんに伝えたら、

「玉露を飲むと、一瞬にして体の中の細胞まで玉露、というのがいいですね」と、にこやかに話された。

真夏の暑い日に一度天真庵に珈琲を飲みにきてくれたことがある。「骨董屋みたいなお店にしましたね」

といって笑われた。お互いが骨董のような年になった。どうもまだ終わりではなく、「次」

があると思う。偉大な大兄、大坊勝次の「次」をゆっくり珈琲を飲むような気持ちで待つとしよう。感謝。

 


茶会を二日続けてやった・・・いいクリスマス!

2013-12-23 09:33:30 | Weblog

昨日は京都の「好日居」の女主人がきて、楽しい茶会をやった。お茶はほんまにおもろいし、楽し。人生がキラキラ

輝いてくる。黙っていてもだめ、したいと思ってもだめ、自分で動いて、自分の五感を素直に磨いていないとわからへん。

「こーひーいる」と読む人がいるけど、珈琲煎る、つまり焙煎ではない。「こうじつきょ」

という。禅の言葉で「日々是好日」というのと、もっとも禅の真髄を現している「居」

というを名前にした、とても京都らしい名前だ。天真庵でもお茶会は二回目。「喫茶去」これは「きっさこ」。「きっさきょ」はブー。

昨日は5時に蕎麦打ちにいこうとしたら、庭の池の端に、水仙が白いつぼみを

かかげていた。「もっていって」という声がしたので、袴の下を少しほって、

お店にもっていった。そして袴をとり、花の茎をそうろうとぬき、二枚づつ葉っぱを

とり、二枚かさね袴を一枚予備にとって、そこに一番長い葉っぱを「真」にみたて、二枚組をつくり、

それに対になるバランスで短い二枚組をいれ、最後に花の茎を入れる。

言葉にすると簡単だけど、やわらかい葉っぱたちを、くみなおしていれる、には、かなり

訓練と鍛錬と呼吸を整えないといけない。日本人が昔からこの季節に飾ってきた作法である。

それをお店に飾っていたら、そろそろお客さんがくる、という16時過ぎに花が咲いた。

「花を見る、花も見ている」というか、ちゃんと出番がわかっているのが、いい。

今日はシャンソンのライブがあるので16時に閉店。

天真庵が始まって以来、本日のシャンソンほど、「もうしわけない。席がいっぱいなんです。すんませんな」

とお断りしたことがない、くらいお断りした。きたくてこれんかったお客さんには、本当に申し訳ない。

毎月、浅草のリトルシアターでやっておられるので、どうぞおでかけください。感謝。


今日は冬至 これから本格的な寒さ・・

2013-12-22 08:30:12 | Weblog

昨日は冬至を先取りしたようなお茶会が、六本木の日本料理屋の二階で行われた。

長いこと東京に住んでいるけど、昼の六本木を歩くのは初体験。着物を着て颯爽

と歩いていると、忘年会の酒が残っていて目がうつろな青年や、救急車にはこばれる青年

などを見かけた。お酒を飲むのも命がけだ。築60年の古色蒼然とした日本家屋の二階に茶室

をしつらえている。その店の主人はまだ若いのだけど、茶道具や掛け軸などもちゃんとしていて、

凛然とした空気がとてもここちよい。「茶」という日本人のモノサシをしっかりもっている人の経営

するお店は、そこにいるだけでウキウキした気分に満ちてくる。料理もお茶のお手前も、みごとで

けっこうなお茶お菓子などを、充分に堪能させていただき、まことにありがとうございました、でございました。

お茶会の後は、押上にとんぼ返りして、「押上文庫」に、義太夫の会。

ぼくより先輩連中で本牧亭あたりで講談や義太夫を謳歌してきた人たちと、忠臣蔵を楽しんだ。

もう少数派になってしまった感があるが、在日日本人の人たちと、日本酒を飲みながら談論風発。

「ああ、日本人に生まれてよかった」と痛感しながら痛飲。

今日は日曜日なので16時でおしまい。それから「蕎麦打ち」

17時から二階で、お茶会がある。京都の好日居の女主人が、売茶翁

よろしく茶道具をかかえてやってくる。型にこだわらない無手勝手流なお茶会。

とても楽しい夜になりそうだ。天真庵の常連さんが上洛する折は、必ずといって

いいくらい好日居に寄るらしい。それも「茶」がつなげてくれる縁。

今日は売茶翁を物心両面でささえた書家・亀田窮楽の茶軸を飾ろうと思っている。

池大雅の妻の、玉蘭にしようかな・・・

明日は「卵かけごはん」 営業は16時で、19時から「シャンソン」。

今年は銀座のシャンソンの老舗も店を閉じた。義太夫や講談は押上文庫、

シャンソンは天真庵、3時のおやつは文花堂(そんな店はありませんが)。

 


本日は茶事のためお店はお休み

2013-12-21 08:24:35 | Weblog

先週のNHKの「和食」は、すばらしい番組だった。

どこのお店が予約がとらない、とか、星がいくつでボリボリとか、どうでもいいような

ことが、基準になっているような昨今、和食の根源、出汁、そのまたもとの「麹」に焦点を

あてた番組構成が見事だった。京都の底力をあらためて知ることにもなった。

それを見たお客さんの反応もよく、関連してその番組をつくった

人のにいちゃんがやってくれる「長屋で女史会」も、そろそろ定員オーバーが近づきつつある。

今日の新聞に老人が食べやすい「ソフト食」を開発した女性の話がでていた。57歳にして大学

にいって勉強をし、試行錯誤しながら、どうやって老人たちが食欲と生きがいを感じる「食」を

つくっていくかに尽力した話。言ったもんがちの「料理研究家」とかいう人たちに、ぜひ読んで

ほしい内容だった。

その番組と時に、吉永小百合さんの「北のカナリアたち」があったので録画していっしょに見た。

♪歌を忘れたカナリアは・・・・・日本で最初にレコードになった童謡。作詞は西條八十翁だ。

話題のアニメ「風たちぬ」にも、翁の詩がでてくる。名前は知られていないけど、翁のつくった歌

は平成になった今でも、日本人のこころの原風景の中の風みたいな存在だ。

昨日は西條八十のひ孫にあたるりんちゃんが家族で蕎麦を手繰りにこられた。

ぼくが修行している織田流煎茶道の家元の娘でもあり、彼女が大学生のころからよく知っていて、

天真庵の音楽や、ガレットも彼女がヒントをくれたものだ。影の恩人でもある。最近宮崎の青年

と結婚され、その彼もりんちゃんといっしょに熱心に煎茶道を歩む同志の桜である。

余談だが、軍歌の「同期の桜」も、西條八十の作。♪きさまとおーれとーは~どおきのさーくーらー、ボリボリ。

夜は冷え込んだけど、月に一度の「タイムドメイン祭り」。酒や酒肴やCDを持ちこんで、それぞれの「今」

を語りながら飲む会。最後の晩餐に何を食べたい?ときかれたら、なんでもいいけど、「気のおけない仲間たちと、

笑いながら楽しい時間をすごす宴をやりたい」と思う。そんな典型みたいな会で、10年以上も続いている。

雨の日も、雪の日も10年以上はこんでこられるイワジーも、昨日は飲みすぎて、千鳥足で帰っていかれた。

ある意味、売茶翁みたいな翁になりつつある。

明日は京都から女売茶翁みたいな好日居の主人がきて、お茶会。

16時で閉店し、お店では「蕎麦打ち」がある。蕎麦打ちといえば30日の午後の「初めて打つ蕎麦を年越し蕎麦にする会」

の人数がいっぱいになった。日付変更線を超えない内に、打ち終わることを目標にしたい。

23日(月・祝)も16時まで営業。19時から「上原英里さんのシャンソン」。すでに満席を少し超えたけど、

すごく楽しみな会。彼女のシャンソンを聴いていると、瞬間的にパリのカフェでほぼぶらじるを飲んで

いるような気分になる。

 

 


小豆をことこと煮ながら、ピアノの調律

2013-12-20 08:45:55 | Weblog

昨日は冷たい雨が一日降り続いた。どうも今日もそうらしい。

午後はカリスマ調律師のIさんが、ピアノの調律をやってくれた。

彼は調律をやりながら「哲」するタイプ。料理や調理道具が好きなことと、

お互いに長いこと「お茶」をやっていることなど、共通の話題も多い。

ので、どちらかが話かけると機関銃トークになることが多い。

昨日は、土鍋で小豆をことこと煮ていたら、やはりその方面の話になった。

土鍋のこと、てあぶりや五徳や炭の話、砂糖や大豆の産地に、隠し味・・・しあげのコツ・・

これだけで、お互いに20分づつくらい話せる。

「なぜお茶をやっているの?」という質問をした。答えがおもしろかった。

「西洋の文化のピアノをなりわいにするときに、日本人のモノサシをしっかりもとうと思った」とのこと。

彼は、大みそかの墨田トリフォニーホールのコンサートの調律師として、毎年新年を迎える。

たぶん、日本で3本の指に入るくらいの名人だと思う。「日本人のモノサシ」という「哲」の奥深さが、調律された

澄んだピアノの音のように脳裏にピーンと響いた。

調律が終わるころ、小豆もいい具合になった。蕎麦豆腐にそれをかけて、玉露を飲みながら、

「夢」を語りあった。

「久保さんの志野はほんとうにいいですね」と、空になった志野の茶碗をなでながら、カリスマは笑った。

このピアノを27日にベルギーから帰国する大宅さんが弾いてくれる。除夜の鐘の前に、今年のもろもろ

のことが「浄化」されるようなコンサート。おかげさまで、23のシャンソンも、27日も満席。

今日は「タイムドメイン」

明日は「茶事」のため、お店は「休業」いたします。

 

23日(月・祭) 弾き語りシャンソンライブ

演奏:・上原英里(ヴォーカル&ギター)

19時開場 19時半開演¥4,000(お酒・料理付き)

 

27日(金) MUSICA LIBERA TOKYO

演奏:山根孝司(クラリネット)・大宅裕(ピアノ)・林智之(ヴァイオリン)

19時開場 19時半開演 ¥5,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)