長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

おでん・熱燗・昔の女 ぱあと2

2008-05-27 06:05:48 | Weblog
昨日は順受の会と、取材が重なって、朝からバタバタしていた。
真夏のような陽気だったけど、朝から曳舟の豆腐屋にいき、
豆腐、生揚、ちくわぶ、こんにゃく、京がんも(これがその店のオリジナルでうまい,ので、おでんの時だけ、その店にいく)を仕入れ、おでんをしこむ。

お昼にカウンターにとまった美人で料理がうまい(母が料理の先生で、本人も
そんな家庭で育ったので、なかなか名うての料理人?)Iさんが「冷やしおでんにしたら」といった。
すぐに「!」ときて、生まれて初めて「冷やしおでん」に挑戦。

朝から「おでん」のうんちく・・・は閉口するけど、「冷やしおでん」は「暖かくないおでん」とは次元が違う。おでんなど、煮物というのは、自然に冷めていく時
に、味が「煮ふくまれて」、うまくなる。それを、どうやって、出す時に、
「一番うまく」だせるか・・・というポイントと、味付け、ネタの選び方・・
など、やはり細部に神経をくばらないと、いけない。

・・・・こんなことを書いている場合ではない。
今日は二階で「新東京タワー」の座談会があるので、その準備と、
米びつの底が見えるみたいに、コーヒー豆がきれそうなので、これから
焙煎にいこうと思う。

夜は「英語で蕎麦会」。明日から6月5日(木)まではお休み。感謝。

おでん・熱燗・昔の女

2008-05-26 06:29:34 | Weblog
そんなタイトルのエッセーがあった。

先週、お客さんが引越しをした。一年前に離婚して、この街に流れつき、
また素敵な女性と縁ができて、この街をでていった。
「大阪で生まれた女」ではないが、♪またどこからか、人がくる・・

というわけで、新しく大阪から東京に新卒できた「大阪で生まれた男」
たち3人が、近所のマンションに住んでいる。聞くと、土・日あたりは
3人で自炊しているらしい。
おでんを食べたいけど、「関東風」の醤油の濃いやつはだめで、やはり
関西風の棲んだ出汁に、そそ、とおでんのねたが佇づんでいるような
ものを食べたいらしい。

そこで、三島の鍋(引っ越した人がおいていった)をゆずり、
キラキラ橘商店街で、ぶつぎりのかしわを扱っているお店と、
おいしいお豆腐やを紹介し、天真庵の「ほっと鶏そば」用の「かえし」
を少しわけてあげた。

昨日彼らが「おでんの報告」にきた。人生観が変るくらいおいしかったらしい。

今日と明日は、二階で座談会をやるらしい。
博報堂関連の企画で、「新東京タワーについて」、なんやらあるらしい。

夜は順受の会なので、これから出陣。

昨日の夜、中年の男がヒソヒソ話で、「こんどのは、顔がいい」とか「のりごここちがいい」とか「金属系が似合いそうだ」みたいな話をしていた。
よくよく聞いてみると、「新しく買った自転車」の話をしている。
おでんとか熱燗とか昔の女・・・誰でも語れる素材だけど、なかなか手ごわく、奥がありそうな
ネタだ。

今週の水曜日29日から、来月の5日(木)まで、お休みです。
器とか骨董とかを集めに、いってきます。

美人な花

2008-05-25 07:08:51 | Weblog
昔から美人を形容するのに「たてば芍薬(しゃくやく)、座れば牡丹(ぼたん)、歩く姿が百合(ゆり)の花」という言葉がある。そんな、美人がすくなくなったのか?最近あまり聞かなくなった。

昨日は「花」のお稽古。山口から原田先生が颯爽とこられた。お茶を一服したあと、二階にあがって、「お願いします」と丁寧に挨拶をした後、2時間みっちり、
生花のお稽古。お茶のお稽古と違うのは、毎回、対象になるものが違うことだ。
お茶も、冬は煎り番茶とか、いろいろなバリエーションがあるけど、花は、毎回、
季節のものだし、昨日と今日で、つぼみが花ひらいたりするし、極端にいうと、
朝昼晩で、対象物が変ってくる。
お茶の世界でよく「一期一会」というけど、お花の世界こそ、ぴったりな言葉。

昨日は杜若(かきつばた)を生けた。真(しん)をきめ、くばり(土台)を削って
葉を選び(一枚一枚、選んで、裏表にしていく)、バランスよく、生けていく。

バンダジの上に、チョンゴニさんの李朝風の面取の花器を飾っていた。それを
はさんで、本勝手、逆勝手(掛軸をはさんで右左)においてみた。



海斗が2歳になる!

2008-05-24 06:55:41 | Weblog
長屋の改装中に、押上デビューした海斗くん。(一年半前に初めてきて、二階の飯場?でひとりで眠る写真)
天真庵のステンドグラスをつくってくれた「あいちゃん」の長男・海斗君
が2歳の誕生日。昨年は一才のお祝いの「もちふみ」を天真庵の2階でやった。

地方によって、多少やり方が違うが、紅白の「御餅」を用意する。
それを風呂敷につつんで背負わせるところもあるらしいし、言葉どおり
足で踏ませるところもあるらしい。そして、子供の前に、そろばん、筆、大工道具
・・・などを置いて、一番興味をしめしたものが、彼の職業になる・・・
ということ。

確か、筆をとった気がする。
最近は、カウンターに座って、ほぼぶらじるをストレートで10ccくらい飲んで
「うまい」というようになった。
15才がお酒の解禁(母親が宣言)らしい。あと13年・・・待遠しい!
あいちゃんは、7月から週末「カキ氷」をやる。

今日は「花の日」。山口から原田先生がやってくる日。


溜池でため息がでた

2008-05-23 06:52:05 | Weblog
昨日は、お休みだった。
今年で緞帳を下げた「ねっと21」の銀行FAXサービスの解約をしに
「りそな赤坂支店」にいく。「ねっと21」というのは、
昭和63年に、IT業界の社長たちが集まってつくった団体。
その当時は赤坂に事務所があった。「りそな」は、協和銀行だった?
その後埼玉とか、あさひとか・・いろいろ合併して、「りそな」になった。

日進月歩、いや秒進分歩みたいに、動きがはげしい業界の20年・・・
まるで前世のことを思い出すみたいに、記憶が遠くなりそうな気がした。

それにしても最近の統合を繰返してきた銀行というのは、中の空気が
不思議。「人間の住んでいない住宅のショールーム」みたいに、なんか
足りないのだ。人のにおいも、お金のにおいもしない・・・
これが最後だと思って、「二十一世紀情報産業ネットワーク協同組合 理事長
野村栄一」というサインをし、はんこをついて、ドアをでた。溜息の交差点で、
思いもよらず、大きな溜息がでた。

その後、青山の「大坊さん」でコーヒーを飲み、表参道ヒルズのまうらにある
織田流煎茶道の教室で、「清風手前」という玉露の手前をして、呼吸を
整えた。玉露の甘露味が一瞬にして、体の末梢神経にまで、ひろがっていく。

毎日満員電車で通勤し、人気のないオフィスで奴隷のように働き、バーチャルか
リアルかもわからないような、前世か現世かもわからないような毎日をおくって
いるような人が多いと思う。
ときどきは、お茶でも飲んで、日本人になりませう。

めうがや

2008-05-22 08:57:00 | Weblog
昨日は午前中にピアノの調律師さんがきた。
慣れた手つきで、ピアノを解体し、診断してくれた。
6月5日あたりに、復元できそうだ。

それから向島の「めうがや」にいく。慶應3年にできた老舗。
創業140年になる。向島の芸者さんや、料亭のおかみさん、
かっぽれなどをやる幇間たちに愛されてきた老舗。

お茶でも白い足袋を使うので、持っているけど、かっぽれや踊り
に使うのは、少しきつめのやつを使ったほうがいいらしい。
支払をして、玄関をでようとすると、
「文花のカレーやさんの近くのこーひーやさんでしょ。また
ホボブラジルを飲みにいきます」とのこと。
さすが、140年も続く老舗の主人。お客さんの顔(正確には、
お客としていったお店の主人の顔?」を、ちゃんと覚えている・・

今日はお休み。
野暮用でこれから赤坂にいってくる。
渡辺愛子さんの個展も、今日まで銀座の黒田陶苑でやっている。
彼女は昨年から墨田区の住人になり、近くのアトリエで土をこね、
伊賀の窯で焼いて、作品をつくっている。


かっぽれ

2008-05-21 07:29:30 | Weblog
昨日は「さわやかおじさん倶楽部」の人たちが、蕎麦会に
きてくれた。
ボウ石油会社の、前社長と現社長がカウンターに座って
蕎麦を楽しんでいかれた。
普通では出会えない人たちだけど、天真庵という、不思議な庵を
開いた「おかげ」で、家族のように、気楽につきあいをさせてもらっている。
お二人とも俳句や川柳をたしなみ、絵や陶器などにも造詣も深く、カウンター
の中で仕事をしながらも、仕事だということを忘れるくらい、楽しい先輩たちだ。

石油といえば、出光石油の創始者、出光佐三さんは、福岡県宗像市で生まれた。
彼は、仙崖和尚の書や、古唐津の蒐集家としても有名。
経営者たるものは、やはり、「美しいもの」を愛でる気持ちを大切にして
もらいたいと思う。

今日はかっぽれの日。「ばかになる」ことが、なかなかできない時代だけど、
やはり、ばかになる、リセットすることは、とても大事だと思う。
「あ、かっぽれ、かっぽれ・・」






レスカが入荷

2008-05-20 06:52:48 | Weblog
今年もレスカが入荷した。
ときどき、若い人からは「レスカってなんですか?」と
聞かれる。「レモンシュカッシュ」のこと。天真庵では、
日本産のレモンをつかったレスカをおだししている。

レスカが流行った時期は、カフェでは気取って、商品を短縮して
頼んだりした。大阪では、アイスコーヒーを「レーコー」
なんて呼んだりした。
ほんとうかどうだか確かめたことがないけど、あるカフェで
クリームーソーダを注文しようとして「クーソー」と頼んだら、
カレーライスがでてきたとか・・?


「そんなの、しばたはつみみ」なんていうギャグが受ける世代
も、レスカをよく飲んだ世代かも・・

今日は朝から雨。
夕方は「書をしよう会」さしずめ「寺小屋カフェ?」

日本酒バー

2008-05-19 06:36:21 | Weblog
昨日は「OZマガジン」に掲載されて、最初の日曜日。
しかも天気もいいし、混雑することを覚悟していた。
が、やっぱり開店前からお客さまがきて、1時過ぎに蕎麦がなくなった。
ちょっと、ホッとするのもつかのま、それからは「ガレット」の嵐だった。
まるで、どこかのガレットやさんの、青い目のフランス人シャフみたく、
すずしげにガレットを焼き、「デザートに甘いクレープはいかがですか?」
なんて、いってみたくなる気分?(ウソ!)

天真庵は、こーひーや?そばや?がれっとや?
最近はピアノもはいって「らいぶはうす」みたいやし、いつも杉浦さんから
こんなマニアックな日本酒が届けられ、さながら「長屋の日本酒バー」
みたいな感じもするし・・

水曜日は「かっぽれバー」。来週の月曜日は、順受の会。これはりっぱな
「儒学バー」

支点を変えれば、世の中、いろいろ楽しいことが見える。

そんなのんきなことをいっている場合ではないのだ。
珈琲豆も蕎麦も出汁も、チーズケーキも・・・
これからお店にいって、「仕込み」をしなくてはいけない。


梅錦を飲みながら

2008-05-18 07:32:04 | Weblog
昨日の「もにじん」のライブは、立ち見?がでるほど満員だった。
企画されて、案内するまでに満席になった。こんな場合は、ドタキャン
とか、忘れていた、みたいなことがあって、空席になることが、ままあるけど、
全員きていただいた。元気がカウンターを一席キープしているので、
ひとりは、エキストライス?に座ってもらった。

こないだのジャズマンたちは、ライブの前に、少しアルコールが入った
ほうがいい人たちふだったので、焼酎で乾杯して(彼らが好物だった)
ライブをした。マリオネットも、少し入ったほが、ファドの悲しげな情感
がうまく奏でられるような気がする。

昨日は、彼らが演奏している後に飾ってある「寒山拾得」の南條先生から
梅錦がおくられてきたので、それで乾杯してからライブ。
サンバありボサノバあり、ビートルズがあり、なかなか熱い週末のライブ
になった。