長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

休み

2010-10-27 09:56:54 | Weblog
最終の水曜日・木曜日は連休になっている。
いつもは、東京を抜け出して、おいしい空気や水の
中でやっている蕎麦屋なんかにいき、温泉につかり、好きな
本を読みながら、一献なんてことをやっているのがならわしだが、
今回は、週末に「JAZZ十間橋」があるので、その準備をしたり、
明日はサントリーホールで、N響のコンサートがあったりするので、
静かに東京にいることにした。N響といえば、11月にもやまねさんが
コンサートを企画してくれた。10日が、野代さんのピアノと聖子さんのチェロ、30日がやまねさんたちのクラリネット・・・楽しみだ。

今朝は急に温度が下がったので、「ウナボー」(*冬には、毎日かかせない、
unaがつくってくれた帽子)を深くかぶり、ワインドブレーカーを着て、
軽く1時間ほど走った。まだ一時間のジョッギングを「軽く」というけど、
実際は10kくらい走るので、没後4年の肉体には、かなり重たい運動
かも知れない。お店の前の路地から入り、小学校あたりを右に行くと、
踏み切りがある。そこを渡ると英語の岩本先生たち(9月から嫁さんがきた)
の住む長屋の先を左折、陶芸家の升さんの長屋のアトリエを左に見ながら走る。
次の信号(四ツ目通り)を右折しながら、まっつぐ走っていくと、踏み切りが
ある。その手前の路地裏に、ピアニストの文庫ちゃんの家がある。そろそろ
改装工事が始まり、年内には、美味い日本酒が飲めるピアノサロンができる。
明治通りをまっつぐ渡ると、八広という街にいく。陶芸家の愛子さんのアトリエ
なんかが界隈にある。

この八広界隈は小さな町工場あたりがあったり、今でも残って
いて、少し雑然とした街だけど、北九州の工業地帯で生まれたぼくには、なんとも
なつかしい匂いがする街だ。くねくねと、路地裏を走っていくと、知らない
間に、玉ノ井にたどりつく。色街の残り香は、想像力を働かさないと、かげない
くらい薄くなったけど、男と女の逢瀬が繰り広げられた町は、人間のニオイがしていい。今朝の新聞に「井伏鱒二の恋」の話が紹介されていたが、小説も音楽も芸術一般に
それを抜きには語れない。なんてこと考えてていると足がとまった。
ときどき、先天的な方向音痴のぼくに、「この路地を入りなさい」みたいな声なき声がして、小さな路地に誘われるままに、足を進めた。昭和にタイムスリップみたいに、
長屋のたたずまいや、台所から聞こえてくる包丁とまないたの音や、味噌汁の
匂いが懐かしい。新しいタワーのお膝元のこの界隈も、最近はマンションや建売住宅なんかが増え、昔の風景が急に壊されていくスピードが上がっているように思う。
住む街の風景と文化、住む家とかかわり深い「衣・食・住」の文化は、大事にしたいものだ。男のはだかを知っている街、向島や玉ノ井や鳩の町のあるこの下町を歩いて
いると、天真爛漫なはだかの気持ちになれていい。
バカになったり、ハダカになったりしないと、これから先のこのいきずまった時代を
乗り切ることがむずかしくなりそうだ。
11月から「かっぽれ」が、倍の4人でやることになった。

31日はいよいよ「JAZZ十間橋」。ジャズの原点が見える。
こころ見つめながら、JAZZをはしごして、これから先の未来に
希望を見つけていきたいものだ。できたら、午前中に、界隈の花街なんかを
ぶらりと散策するのもいいもんだ。こころをはだかにしないと、なんにも見えて
こないし、聴こえてこないけど・・

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