長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

花見でいっぱい

2014-03-31 07:44:54 | Weblog

昨日は、牛嶋神社で「ものコト市」が開催される予定だったけど、

雨のために中止。界隈の中小企業は「ものつくり」が盛んで、小さいけれど

世界に通用するものや、この技術がないと、この世界がなりたたない、というもの

があまたある。レジタル万能の時代になると、古い技術が陳腐してまったく訳にたたない、

というこことがあまたあるけど、人間や自然はアナログだし、自然に積み重なってきた

人間の技というものが、悠久の流れの中でこれからも必要なものは残っていってもらいたいと思う。

誰が植えたかさだかでないが、お店の前に桜の木が7年前くらいからあって、今年も咲いた。

昨日の風で枝が折れたのを、一本お店に飾った。今日は、順受の会があるし、二階では

「普茶料理もどき蕎麦会席」もあるので、花見で一杯になりそうだ。

薄い白磁の杯に、酒をなみなみとつぎ、そこに桜の花を浮かべて飲む・・・

なんて風雅な気持ちになる。さて今週の京都のお茶会は、どんな風狂な会

になるのかしらん。これから「卵かけごはん」


京都のオムライスといえば・・

2014-03-30 09:00:25 | Weblog

今回お茶会をやるところは「好日居」。岡崎にある。

岡崎といえば、平安神宮があり、その近くに「グリル子宝」という

昔から(少なくともぼくが学生だった昭和50年ころにはあった)洋食屋さんがある。

仕事柄、下賀茂や北白川のお店をまわった後、先斗町とかのお店をまわる時に、その道を

通っていたので、ときどき寄っては「オムライス」を食べた。なんだか急に思い出して、

食べたくなった。

この下町界隈、小村井(おむらい)という場所があり、そこに「小村井飯」と書いて、「オムライス」

を供する店がある。

好日居の隣?の「おばんざいや」というのも、少し気になる。だんだん頭の中が、京都モードになってきた。

黄檗山界隈にいって「普茶料理」も食べてみたいし、友達が最近始めた「カバレッタ」?とかいう新町の

ワインバーにもいきたいし・・・・2日や3日ではまわりきれない。

明日は「卵かけごはん」夜は「論語の会」今年は孟子を勉強している。

いよいよ3月も終わり。一日火曜日は「英語で蕎麦会」

 


大好評のバームクーヘン 喰わへん?

2014-03-29 08:42:45 | Weblog

京都のお茶会が迫ってきた。東京から日帰り組のMさん

が、昨日蕎麦を手繰りにこられた。お茶会にも参加することになった

デルベアのバームクーヘンを注文して食べられたらしい。とてもご満悦なご様子。

デルベアの店主は、ぼくが卒業した後に京都の同志社で熱き「よとせ」を契りたり。その4年を

「からふねや」で働いたという同じような青春をおくった稀有な青年だ。自分でいうのもへん

だけど、かなりの変人に違いない。(奇人といわれたいけど、不通の人の目では変人に見えると思う)

せっかくそんな稀有な縁で繋がったものが、お茶会で再会するので、お茶会の締めは、ぼくの珈琲

と彼のバームクーヘンのコラボをやろうと思う。今朝メールで快諾したとの返事がきて、すこぶる

うれしく、胸が高鳴っている。同志社と立命館の中間、御所の横に梨の木神社というのがある。

そこは古くから名水の井戸(染井の井戸)として、茶人たちの御用達の井戸でもある。その水で、8年くらい前の2月に

黒谷の塔頭の広間で蕎麦を打ち、梅見の会をやったことがある。今回は、その水で「ほぼぶらじる」

を入れてみたいと思う。あ、楽しみだ。

31日(月)は、論語の会。二階ではまた「普茶料理もどき蕎麦会」

お茶とか、普茶料理とか絶滅危惧種みたなものだと思っているけど、思った

以上に、異常な盛り上がりを感じる今日このごろ。在日日本人がまだまだいらっしゃる。

今日は「スケッチの会」。

 


太田垣蓮月の後もすごい

2014-03-28 08:41:59 | Weblog

京都の南禅寺ちかくにある野村美術館では、今、太田垣蓮月の展覧会をやっている。

昨日は二階で「普茶料理もどき蕎麦会」を6人でやった。5人が女子、平均年齢

が30歳前後。最初に玉露を楽しむ。京都のお菓子に星野村の玉露をガラスの宝瓶(ほうひん)で三煎

いただき、茶葉はボン酢で食べながら、酒肴にする。昨日の酒は、花巴の「ゆずりは」の純米酒。

ゆずり葉、というのは正月の鏡餅の下に飾る葉っぱで、新しい葉がでるときに古い葉が順番に落ちる、

ので、新旧交代の縁起から、正月や晴れの日に使われてきた。代謝が悪くなり、引き際が悪く晩節を汚す

ような政治家や経営者や役人たちには、煎じて飲ませたいくらいのしなものだ。

普茶料理は、隠元和尚が伝えた精進料理。京都の黄檗山万福寺や、京都市内には、普茶料理の店が

残っている。豆腐やおからや野菜が中心の料理で季節感もあり、とても健康的な食事である。

天真庵で供するものも、蕎麦豆腐や雲片といわれる野菜中心の雑炊や、季節の野菜料理や

般若湯(酒のこと)がすすむ酒肴をお出しして、最後にそばでしめる、という感じである。

気のおけない仲間と、お茶を飲んだりする瞬間ほど、「生きている」を感じることはない。

ましていわんや、そこに酒が入り、団欒をしながら食事をする時くらい至福の時はない。

「おもてなし」がブームになっているけど、おもてなしされる側とする側が、双方向で楽しまないと、

見せるだけ、というか、ジコマな接待で終わってしまう。最近のお茶時は、下手するとそんな傾向が強い。

ま、そのあたりも人生のおおいなる修行の場所だと思う。

来週は京都で茶会をやるけど、みんなで「よかった」と大事な歴の引出にしまえるようなものになればいい。

昨日、野村美術館から次の展覧会のポスターがきた。

茶人千利休や藪内剣仲、古田織部ゆかりの書や茶碗を中心に、桃山時代の茶の湯の美術を紹介するらしい。

毎月京都にいきたくなるような内容だ。こまった。                    感謝。


ひびが入った骨董品

2014-03-27 09:03:40 | Weblog

今日の夜は「普茶料理風蕎麦懐石」のご予約が入っているので、

インヨガの道場(昨日)使用になっている二階を畳使用に変更にいった。

片隅に、立て花用の花器が置いてある。たまちゃん、といっても三味線のたまちゃん

じゃなく、華道を習いにきているたまちゃんの花器で、そそうがあって破損している。

金継ぎを依頼された。昔から大事な花器や茶器や普段使いのお気に入りの器がかけたり

したら、金継ぎをしてまた愛用する、というのが日本人の知恵だ。

その姿を見て、音楽評論家の吉田秀和先生の名セリフ「ひびの入った骨董品」

という言葉を思い出した。ピアノの巨匠・ホロヴィッツの晩年の演奏をそう評した。

火曜日に、題名のない音楽会、というか出演者を伏せたい音楽会を天真庵でやった。

縁のある人が20人集まった。演奏者は3人。譜めくりひとり、わたくしたちを入れて

26人の「一期一会の音楽会」。

うらぶれた下町の古色蒼然とした狭い空間の中で、演奏者もお客さんもスタッフも、

一緒になって陶酔していく様を体感しながら、「窯からでてきたばかりで、貫入もひびも

入っていないけど、これから名品になっていく名品の誕生」みたいなものを感じた。

今回のコンサートほど、お断りした人数の多さはなく、より多くの人に同じような

感動を味わっていただきたいと思ったことはないけど、演奏者もスタッフ側も、

利害得失を抜きにして実現しているからこそ、まる裸の感激があるのだと思う。

今後の天真庵の指針にしたくなるような、そんな有意義なイベントだった。

昨日は茶の先輩宅でお茶会。「立礼」のお手前でおいしい煎茶をごちそうになった。

母堂様がお花の先生だったので、お庭にはたくさんの椿の木があって、手入れのいきとどいた

松やツゲの木とのバランスがとてもよかった。先輩の土鍋で調理されたビーフシチューの味も

慈悲深く、この上なき「おもてなし」を頂戴した。

今日は「無茶しぃ」に熱心に通ってこられている茶仲間が二階で、「普茶料理風・・」

をやってくれる。「普く大衆に茶を施す」という意志をもって、隠元禅師が日本に伝えた「普茶料理」。

道元禅師の「典座教訓」と同じように、「食べることは、生きること」という真実に満たされている。

茶も美味いけど、般若湯がまた一段と美味い。たまらん。

来週の木曜日は京都の好日居でお茶会。日々是好日。

 

 

 


新婚さんいらっしゃい。

2014-03-25 08:16:24 | Weblog

先週姪っ子のユズの制服姿が送られてきた。

この春中学生になる。伯父バカだけどなかなか似合っている。

わずか1歳で母親とお別れしたけど、すくすく素直に元気でピカピカ

の中学生になる。

同級生のみくちゃんも今日が押上小学校の卒業式。

3月は別れの月。でも終わりはみな始まりである。しっかりとした目標

のある生き方をする人はみな「終わりから始まる」。

したい生き方をする、というより、これをしなくてはいけない、ということをしっかり持っている。

先日、かっぽれの仲間が、「狩野派3兄弟展」のパンフにいった帰りによってくれた。

板橋の美術館でやっているらしい。終わった?

狩野探幽・尚信・安信。寒山拾得の絵も展示されているらしい。

寒山拾得の絵に、虎にのった老僧の絵がでてくる。豊干禅師。

この部屋の床の間には、狩野探幽の「豊干禅師と虎」の掛け軸がかかっている。

清水の舞台から飛び降りる気持ちで、銀座の骨董屋から譲ってもらったものだ。

かなり昔にたてられた古い一軒家の床の間に飾るにとってもぴいたりとした風合い。まさに古色蒼然。

さきほど庭の槇の木に設置した巣箱に、新婚?の四十雀(しじゅうから)のつがいがやってきた。もうすぐ子育ての季節。

今日はクラシックコンサートがあるので16時閉店。

明日は「インヨガ」


こんな珍味を食べながら花見で飲めたらいい。

2014-03-24 07:37:17 | Weblog

鮨の名人、佐賀のがばいじいちゃんが手製のからすみを持ってきてくれた。

さだまさしの「♪  からすみを煮てダメにする」とかいう歌にでてくるボラの珍味。

少しあぶって食べると口の中に海の恵みみたいな芳醇な味が広がり、人肌の

熱燗(ぬるかんやね)で飲(や)ると最高。秋の酒も美味いけど、花見で一献は格別だ。

昨日はカルフォルニアから干し草おじさんがやってきた。毎月のように、来日し、朝

は築地でお寿司、昼が天真庵の「とり蕎麦倍セット」。

築地のとある八百屋の店主をひきつれて、まるで「やっちゃばの主」よろしく元気がいい。

やっと歩くようになった「たくみ君」も、元気な外人の英語を目の当たりにして固まっていた。

今日はこれから「卵かけごはん」

全国津々浦々、いろいろな卵があるけど、この日の卵は「平飼い」と「遺伝子組み換えでない飼料を使っている」

卵にしている。赤い卵、みたいなものが市場では人気らしいが、本来の飼い方で育った卵は、薄い黄色の卵。

築地に並んでいる魚と、近所のスーパーに並んでいる魚の、似て非なる姿にもあらためてビックリぎょうてん玉手箱。

夜は「ダメから始める中国語」

明日は、クラシックコンサートがあるので16時閉店。

来月から消費税があがるけど、お店で食べたり飲んだりするものは、値段据え置きにした。

お釣りの手間がめんどくさい。10%になった時は、考える。

個人経営のお店とか生産者は、一円の利益を出すのに、血がにじむような努力をしている。

「ものの価値を知る」ということと「足るを知る」ということを、もう一度根本から見直すところにきている。

どうやって生きていこうか、とか悩んでる人が多いと思う。「ただしく生きる」ということを腸(はらわた)まで

ずどんと落としてしまえば、どんな時代がきても、どうにかなるのではなかろうか。

そんなことを思う今日このごろ。

 


敬翁桜が満開 春本番

2014-03-23 08:06:47 | Weblog

なんとなく、だけどカウンターの先、に白井晟一さんの「生」

と書いた額をかけた。その横に升たかさんの花器に

投げ込んだ敬翁桜が満開。隣でしばらく止まっていた柱時計は、その

世界的な建築家が生前愛用していたものだ。3月10日に、不意に

時計に肘があたった時、動きだした。その時にカウンターで珈琲

を飲んでいたアコーディオンの名手・岩城さんが「時代が動き出した」とのたまった。

先日彼女のニューアルバムが届いて毎日聴いている。「生」という字が、イキイキ

としてきそうなくらい、素敵なアルバム。

彼女にもまた天真庵でライブをやっていただきたいものだ。「気骨の鮨会」

の時も「生」がイキイキする。鮨の生もの、の「生」であり、それを「生」かす技

が鮨の醍醐味であり、また「生」とは「粋」に通ず。4月の鮨は23日(水)24(木)。

昨日は常連のお医者さんが立礼の「普茶料理風そば会」をやっていただいた。

ぼくと同じ年だけど多士済々な人で、次は「たまちゃん」の座敷芸と蕎麦を堪能

したいとのころ。桜のころまでには、たまちゃんがこの街にやってくるので、ぜひ

実現させてみたいと思う。

こんどの水曜日はお茶仲間の先輩の家で小さなお茶会がある。

立礼でやるらしい。それを参考にして、般若くんとそれらしいテーブルを

つくってみたいと思ったりしている。

明日は「ダメ中」

25日はすでに超満席だけど「クラシックコンサート」

水曜日は、個人的にお茶会。夜が「インヨガ」

 

 


九州気骨の鮨会

2014-03-22 08:38:36 | Weblog

二日間の鮨の会が無事終わった。築地に魚を仕入れにつきあい、魚のさばき方を伝授して

いただき、昨日はにぎりを教えてもらった。どの技も、佐賀のがばいじいちゃんの半世紀に渡る

熟練の技で、簡単に伝授されるようなレベルではないが、また目標ができた。

階段に下に飾ってある南條先生の書いた「上求菩提 下化衆生」という事が胸にささる。

どの道もひとつごとで生きてきた人の生きざまは素晴らしい。先人たちが残してきたものを

消さないようにしたい。

今日は「インヨガ」

えらいお医者さんたちが「普茶料理風そば膳」をしてくださることになり、今日

は初めて、下で茶礼を含めた普茶の会をやることになった。

テーブルの上に茶器をおき、イスに座ってやるお茶を「立礼」という。「りゅうれい」と呼ぶ。

外国人のために裏千家の先輩が考えた手前だけど、今や日本人もこの形式のほうが

いいような暮らしになった。いろいろ初めてのことが多く、毎日がピカピカの一年生。

もうすぐ頭がピカピカになるかも・・・

 


まちや紳士録 いい映画やった 今日までやってる

2014-03-21 08:52:21 | Weblog

水曜日の朝、銀座中学校の近くのパーキンングに車をとめ、築地デビュー。

鮨の師匠と魚を仕入れる。世界中から集まってくる魚の市場の中は、さながら水族館みたいに

楽しげで活気づいている。カウンター限定だけど二日分の魚を仕入れるのは、なかなかのものだ。

ずしりと両手にかかえた魚の重量が重い。アメリカから干し草を売りに来るスチーブンさんが、朝はかならず食べる

というすし屋も行列ができていた。そのとなりの食道で、ひじきとか卵焼きをたべながらビールで乾杯。

お店にいって、魚の仕込みをいっしょにやった。さすがにこの道半世紀の包丁さばきはすごい。

またひとつひとつの仕事が丁寧である。和食の和は、いろいろなものが調和されている美学みたいなものが

凝結しているけど、鮨というのは、その極致みたいなものを感じた。

仕込みが終わり、ふたりでたこぶつとかいかのげそをつまみに、佐久の「花」を一升あけた。

次の朝は青山で待ち合わせをして、「ながや紳士録」を観た。

福岡の八女(やめ)というお茶の街の古いまちやを再生しながら街おこしをやっている

熱い人たちの物語。今日までやっているので(11時から)いってみられるといい。

シアター・イメージフォーラム
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-10-2
TEL (03)5766-0114

今日の天真庵は16時閉店。

18時から「佐賀のがばいじいちゃんの鮨会」

明日は「インヨガ」