長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

小さな音楽会

2010-10-14 08:53:18 | Weblog
もう、何回目になるのだろうか?
第二水曜日は、お店をおやすみにして、
昼間は、「蕎麦打ちの伝授の会」、夕方は
「小さな茶会みたいな音楽会」をやっている。
ひょっとしたら、ぼくは、この日の1日が一番
好きかもしれない。お店は、予約した「蕎麦打ち職人」
と、夕方に知り合いの音楽家がきて、お茶を飲みながら
リハをする。昨日は、スカイツリーの照明のテストが
あるので、曲が終わるごとに、窓越しのツリーを
みんなで見ていた。
本番もすごく気持ちのいいコンサートだった。
前田瞳さんのクラリネット、野代奈緒さんのピアノ。
来月の10日(水)の「小さな音楽会」は、野代奈緒さんと、
チェロでコンサート。

師匠のやまね先生も、「うら死神」
をおいしそうに飲みながら、終始ご満悦だった。
「師と弟子」の関係は、ほんとうに、いいものだ。

いつも、「茶会」をイメージして、花を生けたり、
掛軸を変えたり、お菓子をどうしよう?お茶はどうしよう?
・・・など考えている。昨日は、近くの和菓子やさん(これは
実力のあるお店)で、栗羊羹を調達した。
でも、蕎麦打ちとリハに力が入りすぎて、出すのを忘れた!

昨日は、音楽会の前に、ロスからお客さんがきて
「蕎麦会」をやってくれた。年に一度、必ず
「甘めのチョコレート」を土産にもってきてくれて、
蕎麦会を楽しんでくれる。とくに、蕎麦豆腐を
楽しみにしておられるようだ。年間を通じて21度
平均というロスの高級住宅地(名前をわすれた)に
住み、庭では「ゆず」も植えているらしいけど、
日本のそれほど、ジューシーでないらしい。
大分の清水くんがおくってくれた「カボース」あらため「カボッス」
をしぼって、ハチミツをいれ、碩水泉で割ってだしたら、瞬間に
「日本人」にもどった気がした。
最後に蕎麦を手繰られた後に、「松本の○○にも負けない味ね」
と、お世辞をいわれた。まだまだ足元にも及ばないけど、
うれしいものだ。お土産に、久保さんの銘々皿を2枚プレゼントした。
「わたしは、やっぱり器は、オリベがいいわ。」ときた。
長いこと外国に暮らしていても、「オリベ」とかがでてくる
ところがうれしい。リハーサル中のふたりの曲が終わるたびに
拍手をしていた。

遠く外国から日本を見ると、「国力が落ちている」のが
手にとるようにわかるらしい。でも、「ものをつくる技」
とか「繊細な感性」とか、「豊かな自然」は、なくして
ほしくない、というのが、彼女からのメッセージだった。

今日の夜は、N響の宮坂くんたちと近場の酒場で飲む。
彼はこの秋からすばらくドイツに留学するのだ。
天真庵のコンサートに、奇跡みたいな軌跡を残してくれた。
お茶も、音楽も、一期一会な刹那のきらめき、がいい。

明日は「スケッチの会」
わかな先生に、不思議な本を借りている。
東京のスナックが50件くらい紹介され、
それぞれのオーナーたちの50種類の人生が
綴られている。副題に「魅酒乱」
という文字が書いてある。残念ながら、ミシュランには
、無縁だけれど、ときどきは魅酒乱を楽しもうかしらん。
秋は、ほんとうに酒が美味いしカレーも蕎麦も美味いし、珈琲が美味いし、音楽
が似合う。31日は、「JAZZ十間橋」
「文花一丁目のうらぶれた2件のカフェ」、「spice cafe」と「天真庵」
と、中小企業センターを舞台にして、ひがな、ジャズとカレーとコーヒー
と・・・いろいろな文化の花が咲く日。