長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

人生の金メダル

2012-07-31 08:15:44 | Weblog
今朝の朝刊の一面に女子柔道・松本選手の金メダルの話がのっていた。
日本で一番高い山はと聞かれると、みんな「富士山」という。
では二番目は?というと、皆目答えがでなくなる。
「だから、金メダル(一番にならなきゃ)」みたいな教育が、これまでは
盛んだった。でもこれからは、結果よりも、重要なことは、過程、というか
「生き方」ではないかな、と思う。
金メダルの為に、とか、立身出世のために努力するより、世のため、人のため、そして
自分の為にがんばっている人のほうが、輝いてみえる。
やさしさや元気を広げていける人が活躍する時代ではなかろうか。

柔道で金、政治でも金、とかいったのがいたけど、「政治は金メダルではなく、金(かね)」
と痛感しているのでは?同郷ではあるが、あまり応援する気になれない。

イチローや松井も、今後も身の振り方を考える時期になったみたい。世の常であり自然なことだ。

世の中に惜しまるる時散りてこそ 花も花なれ 色もありけり

二日続けて、星野彩乃さんのピアノのコンサートがあった。今朝蕎麦を打ちにいったら、まだピアノ
がなっているような余韻が残っていた。昨日は彼女の先生や、彼女が天真庵にくる
きっかけになった作曲家の難波研さん、中原中也の絶叫会をやってくれた藤田さんたちも、
カウンターに座った。まるで映画「フィールド オブ ドリームス」
みたいに豪華だった。もちろん主役は、星野彩乃さん。よかったな~。
これからが楽しみ。

今日は、秋のイベントの打ち合わせのため、18時で早じまい。

明日は休みだけど、夜「かっぽれ」

明後日2日(水) はMUSICA LIBERA TOKYO(おかげさまで満席 )

演奏:山根孝司(クラリネット)・伊藤圭大宅裕(クラリネット)・西川智也(クラリネット)

19時開場 19時半開演 ¥5,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)


8月31日は「ねっと31ライブ。国貞雅子のソロライブ(弾き語り)」(19時から 4000円(蕎麦会つき)
これもだいぶうまってきた。

月曜の朝は卵かけごはん

2012-07-30 07:27:06 | Weblog
が昨日は、4時でお店を閉店し、夜の蕎麦を打って、少し一息よろしく
星野村の写真集を見ながら、ほぼぶらじるを飲んでいたら、
「おはようございます。星野です」とピアノの星野彩乃さんが元気にやってきてくれた。
この暑い夏の夜を連日満席にし、いろいろな現代音楽を涼やかに演奏する。
いろいろな音楽家が無駄のない縁で繋がっていく。彼女とも、「話せば長く」なる
不思議な奇縁でつながった。
大石学さんのライブにもいって、すごく刺激されたらしい。田んぼに一本一本
稲を植えるように、星野村の人たちが、新茶の葉を爪をたてずに、一枚一枚
摘むような、ていねいでやさしい音だ。

今日もまた素敵な昨日を夢の中で反芻できる、みたいな幸せ感がある。
お茶も日常茶飯になりすぎて、ありがたさみたいなものがうすれてきた。
音楽もダウンロードして、手軽にきける時代になった。
でも地球も人間もあなろぐだし、音楽はなんてたってライブがいい。

30日(月) 星野彩乃ピアノコンサート !!おかげさまで満席!!

演奏:星野彩乃(ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥3,500(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

28日、29日、30日は、営業は16時まで!

明日は、秋のイベントの打ち合わせがあるので、お店は18時で閉店。

今週は8月になるのだ。はやい!発表せれすぐに満員になったけど、
木曜日に信じられないようなコンサートがある。

2日(水) MUSICA LIBERA TOKYO

演奏:山根孝司(クラリネット)・伊藤圭大宅裕(クラリネット)・西川智也(クラリネット)

19時開場 19時半開演 ¥5,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

8月31日は「ねっと31ライブ。国貞雅子のソロライブ(弾き語り)」(19時から 4000円(蕎麦会つき)
これもだいぶうまってきた。




昼も夜も満点  満天星に花火

2012-07-29 08:24:51 | Weblog
昨日はお花だった。
近くの花屋さんから、ドウダンツツジが届いた。緑の葉っぱの
模様が、まるで夜空の満天の星のようだから「満天星」と書く。いいえて妙、
いや書きえて妙。素敵なあてじだ。
真になる枝を決め、くばり、という土台をつくる。
政治も経済も土台が総崩れになりつつあるけど、何事も「しっかりした土台を作る」
というのが肝心。副(そえ)は、前副といって、本来は真のうしろに副えるものを、
前に出す。枝ぶりによって、法則が融通無碍なのが自然。そして本来はそこにある副を
残りの枝を副える。「副座」(そえざ)という。そこにあるべきものがない、というのは
さみしいものだが、それはそれでいい。二本のりんどうを前にさしたら、二階がプラネタリウム
になった。
春に福岡の星野村で原田先生が京都からやってきた桜を生けて、お茶会をやった。その写真集
ができあがった。その星野村が今回の集中豪雨で甚大な被害を受けた。うちの取引しているお茶や
さんとも、まだ電話がつながらない。一刻も早く、あの日本一の玉露ができる日本一星と緑の
きれいな村がもとにもどりますように、星に願を届けたいような今日このごろ。

昨日は、毎年恒例の「もにじんライブ」もとても盛り上がり、花火も自粛ムードの昨年よりも、
華やいだ雰囲気だった。無粋なヘイコプターの音だけは、じゃまだった。

今日も明日も16時閉店。暑い中、わざわざ遠くからきていただいた人には大変申し訳
ありませんが、3日続けて、「夏祭り」みたいなコンサート。

29日(日) 星野彩乃ピアノコンサート  おかげさまで満席!

演奏:星野彩乃(ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥3,500(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)


30日(月) 星野彩乃ピアノコンサート !!おかげさまで満席!!

演奏:星野彩乃(ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥3,500(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

28日、29日、30日は、営業は16時まで!

墨田川花火大会

2012-07-28 08:07:20 | Weblog
今日は、隅田川の花火大会。
こちらにきて6回目になる。光陰矢のごとし・・・
毎年、「もにじん」さんたちが、5時から花火が始まる
7時くらいまで、夏の日にふさわしい、ボサノバやジャズの名曲を
ギターとハーモニカで演奏してくれる。
今日も、みんなでいっしょに楽しみたいと思う。
観光とは、「光を観る」こと。よそから風のようにやってくる人と、
土(地)の人がふれあうこと。そういう意味では、男根みたいなんにバキューム
されるだけの墨田観光よりも、花火の日に浴衣きて、界隈の路地や公園や線路の上
を気をつけながら歩く、のが最高の「墨田ぶらり」だと思う。

お店は16時で閉店。

明日も明後日もピアノのコンサートがあるのでお店は16時閉店。

明日は、いよいよ花火大会。

もにじん花火大会 らいぶ ドレスコード:ゆかた・甚平の日。


今日の「ライブ」(若干席があるので、ドタサン歓迎)
演奏:じんじん(ギター)・マツモニカ(ハーモニカ)

17時開場 17時半開演 ¥3,000(蕎麦・珈琲 付き)

スカイツリーがオープンして初めての隅田川花火大会。
先月ロスからきてくれた友人が「あそこは、バキューム
みたいね。人が駅からみんな吸い上げれる」
とのたまった。なるほど、人生の半分以上をアメリカで過ごした
女性らしい表現。
いろいろなことに流されがちな毎日だけど、毎日一回は
お茶を飲んだり、花を生けたり、自然や花火に興じたり、
日本人らしくありたいと思う今日このごろ。

29日(日) 星野彩乃ピアノコンサート  おかげさまで満席!

演奏:星野彩乃(ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥3,500(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)



珈琲道場熱烈歓迎!

2012-07-27 08:50:28 | Weblog
昨日も午前中が「卒啄珈琲塾」午後が「無茶しぃの会」だった。

すごく暑い日だった。クーラーを入れ、「ニカラグア」を焙煎。コガネムシ
みたいに、まるっぽくて、大きな粒。それを石臼でゆっくり(ゆっくりまわすと、
粒が細かくひける)挽いて、サイフォンで入れた。焙煎したての豆は、ガスが抜け切れて
なくて、酸味がきわだつものだけど、サイフォンでうまく入れると、邪魔にならない味
が抽出される。今月から、各自でいろいろな豆を焙煎し、それをブレンドして、味見をする、
という授業になってきた。深みにはまる、というか、こんな楽しい迷路に迷い込んだら、
普通の日常にはかえれない、というくらい、危うげな珈琲まんだらの宇宙をみんなで楽しんで
いる。授業が終わったら、みんなで昼ごはん。将来カフェやサロンみたいなことをやろうとしていたり、
現在やっている人たちばかりなので、同じ釜の飯を食う、というひとときが楽しいし、また勉強になる。

うちの今朝の朝食には、玄界灘のアジが並んだ。普段は、島源のアジが多いのだが、ひさしぶりに
故郷の海で取れた「玄ちゃんアジ」(この名前は、ださい。が、うまい)を楽しんだ。食後のデザートは、
ルバーブのジャムが入ったヨーグルト。先々週、桧原村で出会ったおばあちゃんがくれたものをジャムにした。
20年くらい前に軽井沢に「本郷珈琲」という齢90を超えるか否かくらいの本郷翁が焙煎する珈琲屋があった。
夏にいくと、いつも土産にルバーブをくれた。それでジャムを作ってみると、都会にいてもカッコーの鳴き声
が聞こえるような、そんな優雅な気分になる。今日も好日。

明日は、いよいよ花火大会。

もにじん花火大会 らいぶ ドレスコード:ゆかた・甚平の日。

演奏:じんじん(ギター)・マツモニカ(ハーモニカ)

17時開場 17時半開演 ¥3,000(蕎麦・珈琲 付き)

スカイツリーがオープンして初めての隅田川花火大会。
先月ロスからきてくれた友人が「あそこは、バキューム
みたいね。人が駅からみんな吸い上げれる」
とのたまった。なるほど、人生の半分以上をアメリカで過ごした
女性らしい表現。
いろいろなことに流されがちな毎日だけど、毎日一回は
お茶を飲んだり、花を生けたり、自然や花火に興じたり、
日本人らしくありたいと思う今日このごろ。

29日(日) 星野彩乃ピアノコンサート  おかげさまで満席!

演奏:星野彩乃(ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥3,500(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)


珈琲道は香道に通じる?

2012-07-26 08:08:50 | Weblog
卒啄珈琲塾だった。
昨日は暑かったので、一階も二階も締めきってクーラーを
かけた。だから、一階の焙煎の匂いが二階に充満した。
生徒さんのひとりが、お香をくれた。さっそく、香炉に
入れて、二階で「無茶しぃの会」をした。たった一本の香が
焙煎匂を消した。しかも、即座にお茶の世界にいざなってくれる。
なんかとても不思議な経験をした。

そういえば、ヨーロッパの香水のブレンダーたちも、匂いをかぐ
時に、珈琲を飲みながらリセットする話を聞いたことがある。
鼻腔の中の微妙な細胞や、こころの襞なんかにも働きかけて、リラックス
させるものが珈琲にあるのだろう。
♪昔アラブのおうさまが・・・
ではないけど、うまいい珈琲を飲んでいると、王様になった気分になる。

今日も午前中が「卒啄珈琲塾」、午後が「無茶しぃの会」

明日の夜は「TQ研究会」
生やまだくんがやってくる。最近近所のカリスマ整体師さん
が参加されるようになったので、ますますおもしろくなってきた。
この世の中にあるエレルギーの98%が暗黒エネルギーといって、まだ
解明されていない、TQ技術もその中に内包されるエネルギーで、
この星の「これから」には、かかせないものになるに違いない。

28日(土) もにじん花火大会 らいぶ ドレスコード:ゆかた・甚平

演奏:じんじん(ギター)・マツモニカ(ハーモニカ)

17時開場 17時半開演 ¥3,000(蕎麦・珈琲 付き)

スカイツリーがオープンして初めての隅田川花火大会。
先月ロスからきてくれた友人が「あそこは、バキューム
みたいね。人が駅からみんな吸い上げれる」
とのたまった。なるほど、人生の半分以上をアメリカで過ごした
女性らしい表現。
いろいろなことに流されがちな毎日だけど、毎日一回は
お茶を飲んだり、花を生けたり、自然や花火に興じたり、
日本人らしくありたいと思う今日このごろ。

29日(日) 星野彩乃ピアノコンサート  おかげさまで満席!

演奏:星野彩乃(ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥3,500(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)


30日(月) 星野彩乃ピアノコンサート !!おかげさまで満席!!

演奏:星野彩乃(ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥3,500(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

28日、29日、30日は、営業は16時まで!

卒啄珈琲塾と無茶しぃの会

2012-07-25 07:34:53 | Weblog
今日は、午前中が、珈琲のお勉強。午後がお茶のお稽古日。
朝起きて、二階の窓を全開した。暑い夏の日ざしが感じられるけど、
涼やかな風もふく。昔から煎茶の席などに「清風」という書が好まれた。
暑い夏だけど、風流なんていうものは、そのあたりの「やせがまん」と
似たところもある。

昨日は、サリちゃんがお別れにきた。彼女はドイツ人の父と中国人の
母の間に生まれた。両親は事情があって離婚した。
「明日ドイツに旅立ちます」ということで、中学一年になったのを機に、
父親の祖国で学校に入り、芸術家への道を選択するらしい。
父親は日本の大学の教授をしているので、ひとりでいくらしい。
日本の一般的な中学一年生よりも、かなりしっかりしている女の子。
餞別がわりにカウンターの中にたまたまあった夏目漱石の「こころ」を
渡した。「まだ私には難しいけど、ドイツ語をマスターしたら、ドイツ版の
ココロと比べながら読んでみるわ」とのこと。
まことに頼もしい女子だ。別れ際にはぐをして、見送った。


28日(土) もにじん花火大会 らいぶ ドレスコード:ゆかた・甚平

演奏:じんじん(ギター)・マツモニカ(ハーモニカ)

17時開場 17時半開演 ¥3,000(蕎麦・珈琲 付き)

スカイツリーがオープンして初めての隅田川花火大会。
先月ロスからきてくれた友人が「あそこは、バキューム
みたいね。人が駅からみんな吸い上げれる」
とのたまった。なるほど、人生の半分以上をアメリカで過ごした
女性らしい表現。
いろいろなことに流されがちな毎日だけど、毎日一回は
お茶を飲んだり、花を生けたり、自然や花火に興じたり、
日本人らしくありたいと思う今日このごろ。

29日(日) 星野彩乃ピアノコンサート  おかげさまで満席!

演奏:星野彩乃(ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥3,500(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)


30日(月) 星野彩乃ピアノコンサート !!おかげさまで満席!!

演奏:星野彩乃(ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥3,500(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

28日、29日、30日は、営業は16時まで!


あの人が天真庵にやってきた。

2012-07-24 11:45:40 | Weblog
毎日、かごの鳥のように、天真庵という鳥かごの中にいるけど、
最近はいろいろな人がいろいろな場所からやってくる。

昨日の朝は「卵かけごはん」。近くのspice cafeのシェフと、イベントの
打ち合わせをしたり、竹の清水先生と作品の打ち合わせをしたり、墨田珈琲の
店主と珈琲談義をしながら過ごす。閉店間際に、農家から野菜が届く。
建築家の友達が、都内の借りた畑から、朝どりの野菜を運んでくれた。
しかもその友達は、夜の「論語の会」にも参加したので、地産地消プラス自給自足
の「元気な東京人」。こんな元気な都会人が多くなると、銀座のハチミツにまけない
くらい元気ブランドがいろんなところから生まれていい。

お昼には、「しみずけい」さん。「みかわけんいち」さん、「はるなあい」さん・・
テレビを見ないので、名前の漢字がわからない。の三人が蕎麦と珈琲を
飲みにきた。打ち合わせもない、ぶっつけ本番のテレビ番組。
美川さんの自然のオーラがすごかった。のれんをくぐって入った瞬間、「おお、そうか」
という感じで金縛り状態。

いけない。お店をあける時間。
今日は「タイムドメイン」

石臼の珈琲が絶好調!

2012-07-23 07:53:58 | Weblog
昨日までは、秋の草原にいるようなすがすがしい天気だったけど、
今日は一転して夏にもどるらしい。

今日は月曜日。月曜日の朝は、卵かけごはん、なのでいつものように
8時から営業。
蕎麦を打って一休み。
「Hanako」にでた影響?か、「そば前」をやる人が増えてきた感がある。
自分は休みの時は、必ずどこか田舎の方の蕎麦屋にいく。その時は必ず
そば前の酒を所望する。卵焼きか、やきみそか、香のものでもあれば、
その場が、天守閣みたな雰囲気につつまれる。

いけない。朝から酒の話などすると、ながっちりになる。
小学生が通勤時間、通学か?になり、緑のおじいちゃんよろしく、
街のコンシェルジュのくろけんさんが、がんばっている時間だ。
昨日は、そのくろけんさんに、浅草の名店のてんぷらをもらったので、
夜のまかないにした。
「とりそばの出汁に、てんぷらをほりこむ」・・・これを「てんぬき」
つまり、てんぷら蕎麦のそばぬき・・この「ぬき」を酒肴にして、
最後の蕎麦で締める....
そば通のそば前の基本形。

いけない、時間オーバー。

今日の夜は「順受の会」。先日「この会に参加したい」というかわった青年がきた。
明日はタイムドメイン。
水曜日と木曜日は、「卒啄珈琲塾」と「無茶しぃの会」

オリンピック・・アベベ チャフラフスカ?

2012-07-22 08:25:57 | Weblog
今、ラジオで「オリンピックファンハーレ」の特集みたいなものが流れている。
さきほど、東京オリンピックの懐かしいファンファーレが流れた。
この世に生を受けたばかりだった家人は、まったく記憶にないらしい。
「アベベをしらんの?」というと、「うん」という。あうんとは、次元の違う会話。

ぼくは、小学校に入ったばかりで、中央町にあった「まるぶつデパート」の家電売り場で
見た。見た記憶よりも、ファンファーレに圧倒されて、子供ながらに「希望」みたいな
ものが体中にひろがっていったのを、昨日のことのように覚えている。
まるぶつデパートには、そのころどこのデパート(といっても、北九州には、井筒屋デパートと
まるぶつデパートしかなかった)でもそうなように、最上階に大食堂があって、そこのホットケーキ
の味が忘れなれないし。その後の人生で、それに見合うようなものと出会っていない。

中央町というのは、八幡製鉄所の本事務所(今でいう、本社)があった場所で、「鉄の町」
の中心地だった。1902年にできた製鉄所を祝う企業祭というのが11月にあって、学校も
休んで、賑わっていた。まるで田んぼの真ん中に温泉がわいたり、うらぶれた下町に男根みたいな
タワーがたったような感じだったのだと思う。洞海湾という海は、魚影豊かな小さな漁村だったのだから。
そんな華やかなデパートがある通りを二筋ほど上がる(方向音痴なので、東西南北があっきりしない)
ところに、「喫茶ジロウ」という喫茶店があった。誰といったかは記憶にないが、そこのウインナー珈琲
を飲んだのが、珈琲の初体験。きれいな女店主が、白い指で雪白均窯変のカップに大小の角砂糖を入れ、そこに
琥珀色の液体を注ぎ、冷蔵庫からボールをだして、スプーンでホイップクリームを上手に浮かべる。その
一連の所作の美しさといったら、この世に生れて10年くらいしかたっていなかったけど、別世界だったような
気がする。

あ、いけない。まだ準備ができていない。お店にいかねば・・・
今日は、こっそりウインナー珈琲でもつくってみよう。
やはり、ウインナーは、粗挽きがいい。なんて書くと、ビールの
つまみのほうを想像する世代の人もあまたいるかも。
「アベベ」も「ボボブラジル」も、遠くなったけど、あのあこがれの「レスカ」も
「なんですか?」という質問も多い今日このごろ。