鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1303回】 衰退する経営者に共通する考え方 その2

2014年07月26日 | 住宅コンサルタントとして
今回は、建築資材販売会社について。

エンドユーザーの求めるレベルが一気に上がると、
そのエンドユーザーに商品を販売している業種の淘汰が一気に進みます。

そしてその業種に対し、商品を販売している卸の淘汰も当然ながら進みます。

スーパーやコンビニなどの業種のレベルが、この10年ちょっとの間にすごい勢いで上がりました。
その結果、進化のスピードについて来られない個人のお店や地方のチェーン店は淘汰され、
コンビニなんて、大手4社で業界シェアの90%を超えています。

コンビニそのものは猛烈な進化を遂げていますが、
コンビニに商品を販売しているメーカーも、それからコンビニ店舗に商品を運んでいる物流も
猛烈に進化しています。

コンビニやスーパーに商品を買って欲しいメーカーは、
共同で商品開発をしたり、オリジナル商品の開発を提案したりしています。
物流は、さまざまなメーカーの商品を同時に運び、
更には1日5~7回の配達で、鮮度の高い商品を新鮮な状態で店舗まで運んでいます。

更には在庫管理など、商品を運ぶ先の業務まで請け負う物流会社も多々、あります。

こうした小売りのメーカー、物流会社と比較すると、
建築資材販売の会社は付加価値の提供という意味では、全く持って遅れています。

未だに売り先である、住宅会社の言われたことしかできない会社が大半で、
提供する価値と言えば、安く売ることくらいしかない訳です。

これじゃ、経営で利益が出ないのは当たり前ですよね?

私がご縁を頂戴している建材店様の中には、
取引先に対し、お客様に支持される商品開発の提案をされている会社があります。

定期的に取引工務店さんを集め、勉強会を開催され、取引先の商売の応援もされているのです。

こういう会社は取引先から支持されますし、応援されます。

しかしながら、建築資材を販売している会社の大半は、こうした事例をお伝えしたとしても

「そんなことをしても、ウチの取引先は何も変わらないよ」
「(こうした取り組みなんて出来ていないのに)そんなこと、昔からウチはやっているよ!」
「それよりも、(自分達が)もっと利益が取れるような商品を持ってきてよ」

というような意識の経営者、幹部が多過ぎなのですね・・・。

自分のことしか考えられていないのです。

まあ、レベルが低い。
淘汰されて当たり前のレベルです。

お客様に言われたことだけ対応して、経営した気、仕事をした気になっていませんか?
そもそも、仕事をする、働くとは、どういう意味ですか?

利益が継続して出ている会社は、やり方論・テクニック・スキルも高いレベルを持っていますが、
それよりも先に、仕事・商売に対する考え方のレベルが高いのです。

しっかりと考えたいものです。
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