田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

ヤマトムカシハナバチヤドリ

2010-02-11 | ハチ目(膜翅目)
ヤマトムカシハナバチヤドリ
コシブトハナバチ科のヤマトムカシハナバチヤドリ Epeolus japonicus Bischoff

津市の豊津海岸で2年前の秋に,キク科のコセンダングサに訪花したハナバチを見つけた。このほど,ようやく同定できたので紹介する。ヤマトムカシハナバチヤドリの雌である。

新訂原色昆虫大図鑑Ⅲには,コシブトハナバチ科の中で,学名をEpeolus japonicus Bishoffとし,ヤマトシロスジヤドリハナバチの和名で ,「体長♀9mm未満。体は黒色。前胸背板上の絨毛はやや黄味がかる。第1・2背板横帯は中央で切断される。第1背板基部にはあまり顕著でない白色絨毛がある。第5節先端にはにぶく灰銀色に光る短毛あり。秋季出現し,ヨメナ等の花に集まる。分布:本州・九州・対馬。」などとある。

秋に発生するアシブトムカシハナバチに寄生するという。
『鈴鹿市の自然』にはコシブトハナバチ科の記録は無かった。
2006年改訂版の千葉県レッドリストでは「生息環境は限られるが,個体数は多い模様」として,削除されている。

九大の昆虫目録によると,ミツバチ科とし,和名はヤマトムカシハナバチヤドリ,学名はEpeolus japonicus Bishoff, 1930 となっている。又,分布は 本州・九州・壱岐・対馬 としている。
記載者のスペルの相違はどちらかが間違えているのだろう。
2008.10.13

参考文献
宮本セツ,1960.Colletes,Hylaeus,およびEpeolus属花蜂の訪花性について 日本産花蜂の生態学的研究ⅩⅤ.昆蟲,28(2):13-130,日本昆虫学会.

ヤマトムカシハナバチヤドリ