田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

ワモンノメイガの食草

2009-10-05 | 
ワモンノメイガ
田中川干潟へ蛾を探しに出かけた。こんな目的で干潟に出向く人もあまり居ないだろう。
干潟近くの砂浜で馴染みのワモンノメイガと出会った。

ワモンノメイガ幼虫の食餌植物について、蛾類大図鑑では不明とされているが、最近手に入れた「愛知県海部郡美和町の蛾類相について 1991」(間野隆裕,愛知県私学協会研究集録第24号特別研究抜刷:124-134)によれば、ワモンノメイガの食性はシロツメグサ(未発表)とのこと。
また、この研究論文によると「年数世代くり返す種(ワモンノメイガ未発表)」であるという。
間野氏にお聞きすると、「ワモンノメイガの幼虫は夜行性。シロツメグサを食べると5齢が終齢であるが、たとえ他のものを食べることができても齢数が増えるから、シロツメグサが最も適した食草であると実験結果で判明した。大学時代の研究で、研究材料は大学構内でのライトトラップ採集で得た。」という。

十勝農試・十勝南部地区農業改良普及センターの報告によると、平成11年9月、シロクローバの葉および葉柄が食害される被害がみられたという。
「本種は、あぶらな科野菜、レタス、ほうれんそうなどに寄生することが知られているが、本道での発生は認められておらず、クローバ類での被害が初めてである。」という。

2009.9.29

砂浜にワモンノメイガ