フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

入相

2018-05-02 23:52:02 | Weblog
入相の鐘という言葉があります。入相(いりあい)というのは夕暮れのこと、黄昏時とも言います。元々太陽が山の端に入る頃というところから来ているのでしょう。その頃に鳴る鐘のことですね。そうなると、これからは太陽が沈むのがだんだん遅くなる訳ですから、入相の鐘が鳴るのも少しづつ遅くなって行くのでしょう。
この「入相」というと、何とも牧歌的な言葉と受けとれますが、都会では「灯ともし頃」という言葉が浮かびます。町中で、それぞれの店や家庭で灯りをともす時間です。サラリーマンの退社時間と重なり、ネオンに誘われて歓楽街に繰り出すわけですね。心の中の灯にもあかりがともるのです。生まれ故郷でありながら記憶のない東京へ、高校一年の時に初めて行った時の灯ともし頃の東京の喧騒さの凄さはいまだに忘れることが出来ません。
最近「灯ともし頃」という歌謡曲がでましたが、その頃が思い出しましたね。

最新の画像もっと見る