フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

足し高の制

2015-02-23 21:58:30 | Weblog
野球のキャンプも練習試合が多くなりました。育成選手を表す大きな背番号の選手も頑張っています。育成選手から、あるいは二軍選手からどれだけ一軍で活躍する選手が表れるでしょうか。
彼達が一軍に定着するともちろん給料も上がります。一軍の最低給料が決まっていますから、一軍出場試合数に応じて支給されます。このシステムは江戸時代、享保の改革を行った八代将軍徳川吉宗の新機軸、「足し高の制」に似ています。幕府の高級ポストに思い切って有能者を抜擢するもので、当時の家格や身分を問わずに抜擢しました。しかし、上位ポストに登用してもいきなり上位のポストの給与に切り替えません。今までの給与で登用し、新ポストとの給与差は新ポストの在任中に限って、差額として支給します。この差額が足し高です。いくら低い地位から登用されても新ポストは恒久的に保証されません。うまくいかなければ、元の地位に逆戻り。足し高の支給もストップです。育成選手と似ていますね。頑張って来年は一軍最低給与を突破してしまえば、こっちのもんですがね。